咲とその夫

 定年退職後、「咲」と共に第二の人生を謳歌しながら、趣味のグラウンド・ゴルフに没頭。
 週末にちょこっと競馬も。
 

データに泣く・・・最終レース

2012-01-10 22:27:20 | スポーツ
 お正月競馬の3日間開催もあっという間に終わってしまった。5日の東西金杯当日は、当方も絶好のスタートを決めるも、開催2日目のシンザン記念で大きく躓いてしまった。

 変則開催3日目、京都・中山競馬の狙い馬もことごとく封じ込められて・・・終わってしまった。3日目の9日(月)、いつものNさん、Mさんも集合らしいのでお昼を回った頃、某ウインズに出向いた。

 3人とも思うように射止めることができない、ボヤキも入れながら観戦していると最終レースの時間となった。

 京都最終レースは、2枠2番のドリームクラフトが単勝2.1倍の1番人気、鞍上は佐藤哲三騎手でスポーツ紙や専門紙上で団子印(二重丸)がビッシリと並んでいる。
 2番人気は、4枠8番のスティルゴールドで鞍上は浜中俊騎手、パドックからこちらの方がよく見えるし、同騎手も今年早々から絶交調の波にあり・・・同馬を軸馬に決定した。

 Mさんとも意見が一致。当方は、同馬からデキの良さそうなドリームクラフト、マイネルロガール、シルクフラッシュ、ビーチパレード、そして大穴でサーロンスロットの5頭を相手候補に入れた。

 その際に3番人気のシゲルモトナリも加えるか迷った。同馬の戦績をみると芝の千六において0-0-0-8、さらに悪いことに京都芝コースでも0-0-0-4と、これまで距離・コースともにすべて着外であった。

 人気の方は3番人気でスポーツ紙や専門紙上も印も多く並んでいるが、このデータを見る限りとても3着までに入線することはないだろうと・・・自信を持って切ってしまった。

 Mさんは、最終調教が一番良かったらしいとのことで、相手候補に入れていたらしいが、当方は同馬を切った相手5頭をスティルゴールド1着固定の3レンタンと相手5頭から3頭を選んだウマタン3点も購入し・・・最後の勝負。

 レースがスタートした。大外から15番人気の岩田康誠騎手が騎乗するリッカコウユウが好スタートを決めて、大外から先手を主張した。当方狙いのスティルゴールドもいいスタートを決めて終始番手から追走し、いつでも抜け出せる雰囲気にあった。

 よし、よし・・・。

 中団の前の内から1番人気のドリームクラフト、同じような位置からドリームクラフトを見ながらビーチパレード、外からシゲルモトナリ、さらに大外からマイネルロガーロが好位の4番手から追走している。シルクフラッシュは中団より後方から追走し、3、4コーナーでは大外から先団へ徐々に上がってきた。

 最後の直線200mを切ったあたりから、スティルゴールドが力強くリッカコウユウを交わして先頭へ躍り出た。その直後に内からビーチパレード、ドリームクラフト、その間にタマモコントラバス、外からシゲルモトナリ、マイネルロガーロ、さらに大外からシルクフラッシュもすっ飛んできた。

 とに角1着入線は、スティルゴールドで間違いないが、肝心の2番手はどうか。ストップモーションでは、わずか、本当にわずかシゲルモトナリのように見える・・・なんたることか、距離・コースのデータが最も悪い切った同馬が。

 さらに3着以降もまったく分からないほどの混戦である。結局、1着スティルゴールド、2着シゲルモトナリ、3着ビーチパレード、4着ドリームクラフト、5着タマモコントラバス、6着シルクフラッシュ、7着マイネルロガーロ・・・。

 何と、何と、その着差たるや「クビ、ハナ、ハナ、ハナ、ハナ、クビ」で、1着から6着まではタイム差なし、1着と7着でやっと0秒1差の大激戦であった。

 最後の最後に実力拮抗の物凄いレースが組まれていたのである・・・定量戦であったけど。Mさんは的中で大喜び、当方とNさんは、データから2着馬を切ったことで・・・涙。2着馬のこの日の鞍上は、この3日間調子のいい若手の北村友一騎手の好騎乗に尽きるものであった。

 ああ・・・データとはいつかは書き換えられるものである。「悩んだときは切るな」って、ことかな。(笑)

 ところで、京都9レース「福寿草特別」では、イチオシのヒストリカル最後はキッチリと伸びているが、伏兵のサイレントサタデーに“まんまと”逃げ切られた。当方の相手候補のカネトシアブニールは、向正面の3コーナー手前でレッドアーヴィングに外から被せられ、後ろからヴァンガードに攻め立てられたのか・・・一瞬怯んでしまって、3コーナー入り口でちょっと後方へ下がってしまった。

 これがなかったら、向正面から3コーナー、4コーナーあたりでいつものように3、4番手に押し上げていい勝負もできたかと思っている。ちょっとまだ精神的に幼さが残っているとの陣営の心配事が的中したようである。

 ところで、ブログの方で、京都9レースとするところを京都11レースとしていたらしく、Mさんにまたしても指摘された・・・慌て者である。

 京都メインは2番人気のエイシンダックマンが、好枠からスタートを決め最後までスピードも衰えることなく逃げ切ってしまった。一方、狙いのミキノバンジョー、最後は伸びていたが・・・この時期は体が硬いのだろうか。

 ともかく、変則の正月競馬も終わり、次週からは小倉競馬も開催されるので数々の名レースが観戦できるであろう・・・。(夫)


(出典:JRA公式HP 激戦の京都最終レース)

参考資料:競馬エイト、サンスポ、大スポ、JRA-VAN NEXT他

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評論・・・真田太平記

2012-01-10 22:27:07 | レビュー
 「嘆息するほどの濃密さと深さ」

 8日(日)の産經新聞「読書」のページに “この本と出会った”とのタイトルで、小説「真田太平記」(池波正太郎著)に関する評論が載っていた・・・サブタイトルは上記のとおり。

 執筆者は、評論家・勢古浩爾(せここうじ)氏であった。氏も団塊の世代の方で、大学卒業後洋書輸入会社に勤めるかたわら著作を発表、退職後は執筆活動に専念されているとのこと・・・「最後の吉本隆明」など。

 「池波正太郎といえば、何はともあれ『鬼平犯科帳』や『剣客商売』であろう。わたしもそう思い、もうこれ以上のものはないだろと、あまり期待をせずに手にとったのが『真田太平記』だった」

 「ところが、これが腰を抜かすほど面白かったのだ。今や『真田』こそ池波の最高傑作だと断言したいほどである」

 と、記載されていた。

 まったく、同感である

 当方は、池波小説に関して何度もこのブログにて、素晴らしい表現力と精緻な組み立てのこれ以上ない時代小説と書き綴ってきた。

 と、言うのも、最初に池波小説に触れたのが30代の頃、いきなりこの「真田太平記」から入ったものだから、勢古氏のおっしゃるとおり・・・“腰を抜かすほど”面白かったものである。何度読み返したことか・・・。

 「物語は父真田昌幸と信之・幸村兄弟の生き死にを描いたものである。寡兵による徳川の大軍の撃退、家康暗殺未遂、関ヶ原の戦い、昌幸・幸村父子の九度山への幽閉、と物語はうねり、大阪冬の陣・夏の陣で最高潮に達し、信之の松代への移封という寂寥で物語は閉じられる」

 このように壮大な物語が展開する。真田昌幸を中心とする信之・幸村兄弟などが、強大な大名・織田、徳川、上杉、北条、豊臣などの狭間で、弱小大名の真田一族を守るために様々な権謀術数により切り開き、最後は家名を明治までつなぐこととなる礎を築いた・・・その壮大な物語、大河の流れが脈絡と読者の心を捉えて離さない魅力がある。

 「真田父子に忠誠を尽くす草の者たち(忍び)・・・池波によって創作されたかれら・・・ほんとうにそのような草の者たちが実在したのではないかと錯覚するほど破綻のない構成で、錯綜する物語の坩堝(るつぼ)がたぎるのである」

 「ここには、強大な敵、覇権争い、権謀術数、知略、一族盛衰、という娯楽小説の醍醐味のすべてと、責任、献身、不屈、愛憎、忠誠、苦悩、勇気、悲哀という、人間のすべてが描かれている」

 まさにその通りである。池波小説の神髄ともいえる“人は死ぬるために生きる”が、この12巻に及ぶ小説の中に散りばめられている。これにより個々の登場人物一人、ひとりが生きいきとしており、そのため読者を虜にするのであろう。

 未だに池波小説の術中にハマっており、居心地のいい気分から抜けきらない・・・そこが、またいいのである。

 勢古氏は、次のように結んでいる。
 「これほど、本を読む愉(たの)しみを堪能する経験はめったにあるものではない。読みはじめたら止まらないのでご用心」・・・と。

 以前、NHKTVでドラマ化されたが、改めて「大河ドラマ」にて取り上げてもらいたい・・・是非とも

 お正月競馬、3日間が終わった。金杯当日の絶好調を最後まで持たせることができず、9日の最終日には、当方の予想もことごとく抑え込まれてしまった。
 折角、金杯ゲットの好スタートを切ったのであるが、終いバタバタとなり・・・いささか落ち込んでいた。

 ところが、この新聞記事を今一度、ブログで紹介するために読み返しているうちにこれ以上ない元気をもらうことができた。

 さぁー、本日から明るく元気に・・・いこう(夫)


(真田太平記  1~12巻の構成)

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