さそりのらびりんす~たわごと~

慢性膵炎持ちのあゆが気ままに書く、たわごと日記です。

医療界の常識?

2016年11月15日 23時45分28秒 | 医療・健康
本日は医療ネタを少し。
少し前に病院を受診した時のことです。育児勤務中の看護師さんから
びっくりなお話を聞きました。

彼女は、私が産婦人科病棟に入院していた時に親しくなりました。
産婦人科病棟に入院になったのは、内科が満床だったためで、
私の数多い入院の半分ぐらいは産婦人科病棟でした。
内科、産婦人科両方とも、述べ5ヶ月ぐらいはいたように思います。
長い入院でしたから、自然と看護師さんとは仲良くなります。
ただし、病棟は激務なので、3年で殆ど入れ替わってしまいます。
(退職してしまう。)
今は病棟の看護師さんは殆どわかりません。
だけど、上述の彼女は結婚、出産を経て、未だに頑張ってます。

彼女が妊娠時に勤務していた病棟では、
産休の直前まで、
妊婦に深夜勤務をさせていた

・・・のだそーです。
姉の友達が勤務する、ブラック病院も真っ青。
(過去記事『場末の病院物語』参照

ちなみに、姉の病院では、妊婦は準夜勤までだそうです。
本当は準夜勤でも母性保護規定にある深夜勤務になるから
「本人が希望した場合」にはさせてはいけないのですけどね。
(本人の希望など通らないのが、医療界の常識、世間の非常識。)

妊婦を寝ずに働かせて、(しかも肉体労働)
何かあったらどーすんねん!?
と心配になるけれど、そこは産婦人科病棟。
何かあったら、いつでも産婦人科医がいるので大丈夫。
・・・ってことですかねえ。
妊婦の職員にここまで厳しい病院が、
優しいお産を提供できるとは思えません。
病院というのは、どこもブラック。
ブラックなのが病院ということでしょうか。


以前から何度かブログで触れている医師の過剰勤務について、
先日の宮崎日日新聞にこんな記事が載っていました。

******************

11月14日付、宮崎日日新聞より。

県立3病院で、
医師が夜間当直を挟んで連続30時間以上勤務する長時間労働
が常態化している。
当直が労働基準法の定める軽度な業務にとどまらない激務で、
事実上の通常業務とみなされているためだ。
背景には医師不足があり、
「特効薬は見いだせていない」と県病院局経営管理課。
過重労働や違法性を認識しつつも現状維持せざるを得ないという。

同課によると、午後5時15分~翌日午前8時半の当直体制は
宮崎病院3人、延岡病院2人、日南病院1人。
4月1日現在、宮崎84人、延岡29人、日南21人の
ほぼ全ての診療科の医師で回している。
昨年度の休日を含む当直では1日平均で宮崎が11・2人、
延岡が9・5人、日南が4・9人の救急患者に対応した。

労基法では、当直業務を巡回や検温など軽度な内容に限定。
当直に認定されるには労働基準監督署の許可が必要だが、
宮崎は2010年の申請時に
「通常の診療をしているため当直には該当しない」
として認められなかった。
日南は03年に労基署の調査が入り、許可を取り下げた。
延岡は許可証の所在が不明。
同課は3病院の当直に「違法性はある」との認識を示す。

3病院では医師が当直の前後に日勤業務を行っているが、
当直が救急患者の診療をしているため、
労働時間が30時間超となることも珍しくない
当直時に救急対応した実働分は時間外労働となるため、
労使協定で合意した時間外労働の上限70~80時間を超える月がある。

実情について、ある医師は「40時間以上働くこともある」と明かす。
多い日は一晩で救急車が10台以上来る。
仮眠は取れて2~3時間で、日によっては一睡もできない。
労基法を意識したら医療現場は回らない
ただ、今の当直体制や長時間労働は問題だ」
と訴える。

同課によると、
当直をやめ、1日の労働時間を8時間に区切る3交代制を導入するには
医師の数が足りず、通常業務にも支障が出るという。
身動きできない状況に、同課の永田耕嗣課長補佐は
「少しずつ医師確保を進めるしかない」と話す。

宮崎産業経営大法学部の廣田久美子准教授(労働法)は
「長時間労働は医師の健康問題や医療の質の低下に関わる。
労働環境が改善されないままでは医師不足が悪化しかねない」
と危惧。
「労基法のルールの中で働きやすい環境を整える一方、
国の動きも促しながら医師確保を急ぐ必要がある」
と力を込める。

******************

医師不足、医師不足と叫ばれていますが、
医師の総数は足りているような気がします。
(暇なクリニックはたくさんありますから。
足りていないのは勤務医であり、
中でも急性期病院で難しい病気を診る医師でしょう。

医師の世界では不思議なことに、
国公立の大学病院が一番薄給なのだそう。
同じ勤務医でも、200床未満程度の勤務医なら
ほぼ定時で終われる上、給料は公的病院の2〜3倍なのだとか。
つまり、能力があり、重労働且つ薄給に耐えてくれる医師が足りてないのです。
・・・当たり前ですね。

殿が
「(働いても働いても)毎年、給料が下がる
と嘆いておられたのを思い出します。

上記の記事によると、宮崎では労基署の調査があったようです。
姉の病院にも労基署、入ってくれへんかなあ。
入ったところで、大した指導はしてないみたいですけどね。
病院を指導しすぎると、国の財政に関係してくるので
指導が甘いのだろうと推察いたします・・・。

電通は国の財政には関わりがないので、
遠慮なく指導されそう。
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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
当然患者にしわ寄せがきますよね。 (masamikeitas)
2016-11-16 05:23:37
あゆさん、おはようございます。

医師も看護師も大変ですね。
当然患者にしわ寄せがきますよね。
私の私見ですが、偽医者が現れるということは医者は秀才でなくても経験がものを言うのではと思います。
医学部の定員をもっと増やすのと、ロボットの活用を積極的に取り入れた方が良いように思います。

私の子供の頃、患者さんに家政婦?(名前が違うかも)さんが付き添っていましたよね。
今は完全看護を謳い文句にして、出来もしないのに家政婦さんを排除してしまいました。
家政婦さんをつければ看護師さんも家族も少し楽になります。
もう一度、家政婦さんをつけるのを認可してはいかがと思うのですが。
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お返事ありがとうございます (くろこです)
2016-11-16 12:08:27
ものすごく嬉しく思っております

ありがとうございます。
ものすごい辛い思いをされましたね
私は実は2回ほど死にかかわる大きな病気をしたので
これから残り元気になって青春を楽しむぞと
思って色々しておりましたら
又病気でもう、どしようかと思ってましたが
同じ病気でがんばってらっしゃる
方がいらして元気になりました。
これからもよろしくお願い申し上げます。
返信する
Unknown (京都で定年後生活)
2016-11-16 16:18:49
こんにちは
医療関係では医師と看護師(特に病棟勤務)の勤務実態はブラックそのものですね。
一方で医師不足、看護師不足言われて久しいですが、一向に改善したと聞かないです。
困った問題です。
医師会や看護協会の動きも全く見えないですね。
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Unknown (サクランボ)
2016-11-16 19:37:20
医師不足、看護師不足、介護士不足はいまだに改善しませんよね。私も介護離職したから言える立場ではありませんが。
大病院の先生大変ですよね。休みの日に回診来られて、当直明けだったことを知りました。それから個人病院にバイトに行かれました。大病院はサラリーマンと同じなので、給料も安いと聞いたことがあります。
かかりつけの内科医の病院は先生の給料いいそうです。でも看護師さんは安いためか、たくさんやめられてます。
看護師さんも過酷な労働環境なのでしょう。
介護職もです。利用者さんが縦続けに亡くなられ、施設でお葬式がひと月に何度もあり、そのときはパートでしたが、さすがに、葬式の準備など余分な仕事が入ります。それでも手当てがつかなかったので、パート全員で施設長に抗議して、特殊業務手当をつけてもらいました。月17000円でした。
今は国から処遇改善手当で25000円1月にもらってるそうです。だからみんなしんどいけど、無理してまで働いてます。
でもお金の問題ではないと思います。
医師、看護師さんが十分に休める環境を整えることが大切だと思います。当直明けの医師にそのまま手術に入られるのは、怖いです。寝てないということですものね・・・。
永遠のテーマかもしれません。ロボットに看護、介護されるのは躊躇するなぁ・・・。
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masamikeitasさん (あゆ)
2016-11-16 23:37:45
>医者は秀才でなくても経験がものを言うのではと思います。
姉の話を聞いていると、診断能力よりもコミュニケーション能力が患者の信頼感に繋がるようです。
正しい診断と治療をしていても、患者の目を見て話を出来ない医者は
患者の不信感を買ってしまうようです。←当然かもしれないですが
同僚から見る良い医者と患者から見る良い医者には違いがあるようです。

患者さんの付添婦さんは必要ですよね。
私も良い案だと思います。
完全看護って誰が言い出したことなのでしょうね。
重症者ばかりを50人、3人の看護師で見るだなんて無茶です。
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くろこさん (あゆ)
2016-11-16 23:44:12
慢性膵炎になられる前に二度も大病を患われたのですね。
私は慢性膵炎になる前には胆石手術をしたことがある程度で
若くして病気になることは全く予測していませんでした。
でも、予想だにしないことが起こるのが人生ですよね。
なってしまったものは仕方ないので、受け入れて前を向いて進むしかないです。
私も一時は大変でしたが、今は随分元気になりました。
お互い、慢性膵炎とうまく付き合っていきましょうね。
返信する
京都で定年後生活さん (あゆ)
2016-11-16 23:48:32
看護師は大概、奨学金で縛られているので、
奨学金の期間を働くと、すぐに辞めてしまいます。
3年働いて貰えたいい、ではなく、
長く勤められるように勤務状況を改善していただきたいです。
ただ、看護師に関していえば国立、県立では
休憩は取れるし、ほぼ時間どおりに帰れるようですよ。
医師は急性期病院である限り、どこもひどいようですが。(^^;;
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サクランボさん (あゆ)
2016-11-16 23:59:18
一番給料が安いのは、国立の大学病院らしいです。
公務員なので、他学部の先生方と同じ給料になりますから。
しかも、3年ごととかに異動させられるので、
退職金が当たらないようになっているそうです。
医局の命令で異動させられるのに、引っ越し費用が自前だったりするそうですよ。(^^;;
医療界の常識、世間の非常識ですね。

おそらく、サクランボさんの病院のDr.は国立の大学病院の教授の3倍ほどの給与だと思います。(^^;;

>でもお金の問題ではないと思います。
その通りですね。
お金も大事ですが、一番大事なのは介護、看護する人が倒れないような
環境作りをすることですよね。
幸か不幸か、今の若いDr.には滅私奉公は通用しません。
指導医が残っていても、研修医が定時で帰る時代です。
ですから、時代に流される形で変わらざるを得ない部分もあるだろうとは思います。
1日も早く、働く環境が改善されて欲しいです。
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