半熟オヤジの基地

完熟できないオヤジの「狭く浅い&自己満足」の部屋

『赦し』を観ました。

2024-01-04 03:30:00 | えいがかんしょうの部屋
 7年前に娘をクラスメートに殺害されて以来、現実逃避を重ねてきた樋口克(尚玄)のもとに、裁判所からの通知が届く。懲役20年の刑に服している加害者、福田夏奈(松浦りょう)に再審の機会が与えられたというのだ。ひとり娘の命を奪った夏奈を憎み続けている克は、元妻の澄子(MEGUMI)とともに法廷に赴く。しかし夏奈の釈放を阻止するために証言台に立つ克と、つらい過去に見切りをつけたい澄子の感情はすれ違っていく。やがて法廷では夏奈の口から彼女が殺人に至った動機が明かされていく…。
(公式サイトより)

 タイトルの通りですね。
「赦す」は、「許す」(=何かを起こすことを認める)ではなく、「過ちとか、罪を責めない」という意味ですよね。
物語としては、1人の女子学生が起こした殺人事件の再審ですが、ここに係わる人たち、それぞれが抱えているものが良く伝わりました。
樋口は、愛娘を殺めた加害者を決して「赦せない」、そして、この事件によって、家庭、そして人生を狂わされたという矛先を(当然のごとく)加害者に向けている。
澄子は、同じくこの事件に向き合いながらも、自らの新しい生活との間でもがいている。娘を失った気持ちは同じなのに、樋口との思いの違いにも困っている感じ見えました。
この元夫婦が、この裁判で、そして直接、夏奈と対面して、どう向き合うのか、罪は赦せないのは変わらないけど、夏奈を赦すのか・・・これを見届けられたと思いました。
夏奈は・・・しっかりと、今まで、自身が起こした罪に今までしっかり向き合ってきたというのが分かりました。
弁護士の巧みな話に対しても、しっかりと自分の意見をぶつけていましたし、被害者の親に対してもしっかりと会話していました。
彼女が起こした事件は、被害者に対しては「赦せない」ものではありましたが、では、彼女が被害を受けていた「いじめ」について、彼女は赦せるのか・・・
こういった大きな問題も抱えていましたね。
まあ、この話を「映画」として客観的に観れている俺だから、色々な立場を理解することはできるものだと思います。
実際に事件の加害者や被害者であったら、こんな感情になるのだろうか・・・
ホント、考えさせられました
ちゅうことで、最後の元夫婦の歩くシーン、別々の道を歩むのが流れじゃない・・・で75点
※あくまで個人的主観ですので、気分害されましたら申し訳ありません
コメント
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