まったり アイマス2

アイドルマスター2 超ライトユーザーのプレイ日記

3636. 土曜日

2022年01月15日 | 日記
 昨日は本ブログで時々話題にしていた古典幾何学書の翻訳計画の件で、恩師の図学の先生とおそらく最終打ち合わせをやっていました。最終段階で当時を知る数学者の校閲を得ることが出来たそうで、少し内容を見たら細々と修正の文字が入っていました。
 私は現代風の線型代数の教育を受けた世代なので、20世紀前半の数学界では標準ではない表現がことごとく修正されたみたいです。伝聞ですが楽しい作業だったということです。

 実を言うと、本書を難なく最後まで読む人物がいることを知ったのは初めてです。いままでは各者担当で作業をしていました。基本的に幾何学書なのでこの手の図が頭の中でぐりぐり操作出来れば(ただし4次元を含む)、表面的な理解自体は難しくありません。
 しかし、その道のりのすぐ隣に深い数学の森がありそうなことは幾分でも高等数学を知っていれば容易に分かります。私の場合は本書の内容でコンピュータグラフィックスが組めればよし、の感覚で取り組んでいたので、面倒なところは計算機が相手してくれる、みたいな感じでしたから何とか乗り切れました。

 ご高齢なので私が直接会うのは今後とも無理ということです。20世紀前半はもう遙か昔のことなのだと改めて思い知らされました。ポアンカレやクラインといった巨匠が身近だった時代は去り、今は数学と呼ばれるもの自体が工業化されていると思います。少しの実力と意欲があれば誰でも一定の知識が得られ、それは現代産業に応用可能な水準に達している、の感じ。

 想像するに、ですからその数学者から見ると、なぜ君たちはこちらに来ないのか、の感じだったと思います。若かった時代の数学を見て、そうそう、こんな感じだったな、と楽しんでおられたのだと想像します。
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