・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続きです
再び法廷 ハルパート、冒頭陳述
「・・・ここに来る前に、コーヒーの販売車の前に知人と並びました。
2人共コーヒーとデニッシュを、注文しました。
だがデニッシュは1個しかなくて、店員は知人に渡した。
知人は白人です。私は怒った・・・
私は高位裁判所で争うような弁護士なのに、
その無礼さに、怒りを覚えました。
なぜならその瞬間・・・私の存在が、無視されたからです。
・・・もし弁護士でなければ、どれほど怒ったことか・・・
もし私が18歳で、相手が無知な男ではなく、警官だったとしたら?
もし一瞬ではなく、8年間も無視されたら、どれほどの怒りだと?
スティービーの兄は、8年前に殺されて、警察は事件を自殺で片付けました。
そして記録だけではなく、遺体まで消し去ったのです。
本件に関し、2点、覚えていて下さい。
凶器に依頼人の指紋はなく、彼を見た者もいない・・・」
マッコイ、やられた~感(この後、負け路線まっしぐら・笑)
ヘンドリ、証言
エリックを知っていた。事件の夜、ケンカになった。
逃げようとしたから、後頭部にブチ込んだ。
その件で警察に聞かれたが、適当に答えておいた。
今は3年の殺人で服役中だ。ウソをつく理由などない・・・。
ジャネット 証言
ヘルムズ刑事に、息子は死んだと告げられた。
最初は自殺ではなく殺人だと、言われていた。
もう少しで、犯人も捕まる、と。
しかしある日、自殺だったといわれた。もう電話するな、とも。
エリックは、自殺するような子ではない。
警部補と警部にも、
“何もできないから、警察を煩わせず前向きに生きろ”と言われた。
「・・・スティービーは、大好きな兄を殺され
警察に、思い出をゴミのように扱われたのよ・・・」
ゲイル・ベラルディ 証言台へ。ハルパート、質問
エリックの解剖を行った覚えはないが、記録は否定しない。
検視官の概要報告に、自分のイニシャルが。しかし中身は無い。
「・・・検査を完全に終えなければ、概要報告書は書けません。
・・・検視局にいた間、数千件の解剖を担当し、どれも同じ手順を踏みました。
(自殺の欄に印を付けた後は)事件は解決したことにした。
(では刑事は捜査を止める?) そうです」
「・・・では刑事が、捜査に行き詰った場合には・・・
印を付けて、協力できるわけですね」
「まさか」
「でも、可能ですよね・・・」
マッコイ、質問(再質問?だって、検察側の証人だよね?)
「(証拠を提示しながら)・・・見覚えは?」
「あります。エリック・トーマスの検視に関するメモです」
「ヘンドリ氏が、エリックの後頭部を撃ったと証言しました。
それを裏付けるような記録は?」
「その反対です・・・トーマスさんは後頭部を撃たれていません」
「では、説明して下さい」
「トーマス氏の頭蓋骨には、穴が2つありました。
(額を指差し)ここと、(後頭部を指差し)ここ。前頭部と後頭部です。
射入口は前頭部だと、残渣が示していました」
「では、トーマス氏の後頭部を撃った話は、ヘンドリ氏の偽証だと思いますか?」
「そう思います・・・8年前のことなので、断言できませんが。
自殺の欄に印が付いているので、
自殺だと結論付けるのに、十分な証拠があった、と考えます」
席に戻ったマッコイに、セリーナが小声で
「・・・ベラルディは、真実を言っていないと思うわ・・・」
「・・・確認しろ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続きます
再び法廷 ハルパート、冒頭陳述
「・・・ここに来る前に、コーヒーの販売車の前に知人と並びました。
2人共コーヒーとデニッシュを、注文しました。
だがデニッシュは1個しかなくて、店員は知人に渡した。
知人は白人です。私は怒った・・・
私は高位裁判所で争うような弁護士なのに、
その無礼さに、怒りを覚えました。
なぜならその瞬間・・・私の存在が、無視されたからです。
・・・もし弁護士でなければ、どれほど怒ったことか・・・
もし私が18歳で、相手が無知な男ではなく、警官だったとしたら?
もし一瞬ではなく、8年間も無視されたら、どれほどの怒りだと?
スティービーの兄は、8年前に殺されて、警察は事件を自殺で片付けました。
そして記録だけではなく、遺体まで消し去ったのです。
本件に関し、2点、覚えていて下さい。
凶器に依頼人の指紋はなく、彼を見た者もいない・・・」
マッコイ、やられた~感(この後、負け路線まっしぐら・笑)
ヘンドリ、証言
エリックを知っていた。事件の夜、ケンカになった。
逃げようとしたから、後頭部にブチ込んだ。
その件で警察に聞かれたが、適当に答えておいた。
今は3年の殺人で服役中だ。ウソをつく理由などない・・・。
ジャネット 証言
ヘルムズ刑事に、息子は死んだと告げられた。
最初は自殺ではなく殺人だと、言われていた。
もう少しで、犯人も捕まる、と。
しかしある日、自殺だったといわれた。もう電話するな、とも。
エリックは、自殺するような子ではない。
警部補と警部にも、
“何もできないから、警察を煩わせず前向きに生きろ”と言われた。
「・・・スティービーは、大好きな兄を殺され
警察に、思い出をゴミのように扱われたのよ・・・」
ゲイル・ベラルディ 証言台へ。ハルパート、質問
エリックの解剖を行った覚えはないが、記録は否定しない。
検視官の概要報告に、自分のイニシャルが。しかし中身は無い。
「・・・検査を完全に終えなければ、概要報告書は書けません。
・・・検視局にいた間、数千件の解剖を担当し、どれも同じ手順を踏みました。
(自殺の欄に印を付けた後は)事件は解決したことにした。
(では刑事は捜査を止める?) そうです」
「・・・では刑事が、捜査に行き詰った場合には・・・
印を付けて、協力できるわけですね」
「まさか」
「でも、可能ですよね・・・」
マッコイ、質問(再質問?だって、検察側の証人だよね?)
「(証拠を提示しながら)・・・見覚えは?」
「あります。エリック・トーマスの検視に関するメモです」
「ヘンドリ氏が、エリックの後頭部を撃ったと証言しました。
それを裏付けるような記録は?」
「その反対です・・・トーマスさんは後頭部を撃たれていません」
「では、説明して下さい」
「トーマス氏の頭蓋骨には、穴が2つありました。
(額を指差し)ここと、(後頭部を指差し)ここ。前頭部と後頭部です。
射入口は前頭部だと、残渣が示していました」
「では、トーマス氏の後頭部を撃った話は、ヘンドリ氏の偽証だと思いますか?」
「そう思います・・・8年前のことなので、断言できませんが。
自殺の欄に印が付いているので、
自殺だと結論付けるのに、十分な証拠があった、と考えます」
席に戻ったマッコイに、セリーナが小声で
「・・・ベラルディは、真実を言っていないと思うわ・・・」
「・・・確認しろ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続きます