京都発・町家・大工はんなり日記

京都で仕事と道具を楽しみながら毎日過ごす。

杉が仕上がる鉋にチューニング中。

2015-12-13 20:59:25 | 道具箱
杉が仕上がる鉋にチューニング中。

今回の鉋は横山邦夫氏の炭素鋼鉋刃。

今やっているチューニングをするとます研ぎやすくなってきました。刃先にかえりが全く残りません。下半分が鉋刃の刃先です。

杉を削るための研ぎは刃先だけを少し鈍角に仕上げます。こうする事で削ったときのダメージを少なくしています。

鈍角にしても桧を削るときのデメリットは何も起こらないようです。

私の腕でこれくらいまで薄く削る事も可能です。

引きも重くなる事はありませんでした。

その後杉を削ると随分と進歩しています。

屑だまりにも全く粉が出ませんでした。

気になる仕上げですが上々です。

桧と変わらぬ艶に仕上がりました。

もう少しチューニングしてみます。

私がお尋ねしている人にいわせると鉋は半完成で来ると思った方が良いそうです。

すべてをチューニングして完成品になるそうです。

完成したら何人かの方に使ってもらおうと思っています。

にほんブログ村 住まいブログ 大工・職人へにほんブログ村

リフォームのご相談はこちらまで

檜だと良く削れるのだが。

2015-12-12 21:18:02 | 道具箱
檜だと良く削れるのだが。

今回の鉋は焼き戻しを自分でやっています。

何とか杉が上手く削れるようにとあの手この手の考えを合わせて。

いつもの如くバウダーで研ぐときは硬い砥石の上で研いでいます。硬いといっても御影石ほどではありませんが。

その後削る前に100倍率のマイクロスコープ使って刃先を見ておきます。

欠けや研ぎ上がりの具合をです。

傷が無ければまずは桧から。

様切れてますわ。

それで杉です。

良く仕上がっているのですがもっといけるはずなのです。

それで、屑だまりを見るとやっぱり粉が出ていました。

でも焼き戻しをして随分と改善されました。落とし穴があるかもしれませんがもう少しがんばって見ます。

そうそう、杉削りといえば来年2月7日のf初削りは目次伯光氏がゲストに来てくれます。

ご期待下さい。

にほんブログ村 住まいブログ 大工・職人へにほんブログ村

リフォームのご相談はこちらまで

甘い刃でも(の方が)切れるのだ。

2015-12-11 22:15:29 | 道具箱
甘い刃でも(の方が)切れるのだ。

使った砥石は先日と同じ物。

甘いとは鋼の硬度が低いのです。研いで見るとすぐに解るくらい。

この鉋横山邦夫氏が打たれた青鋼2分寸といわれている比較的低価格の鉋です。

硬度が高い物と低い物とでは高い物の方がよく切れると思いがちですがそうでは無かったようです。

今回は檜を削ったのですが十分によく切れ高硬度刃よりよく切れています。

この日は湿度の高さもありましたがそれを考慮しても良い成績でした。

それに長切れにも十分に耐えられるのです。

今まで私は全く気付いていませんでした。

他に利点もあります。柔らかい分研ぎやすいのです。

こんな事ってあったのですね。

しばらく削って杉に挑戦です。

杉を削るには研ぎに一工夫しなくては・・・・

にほんブログ村 住まいブログ 大工・職人へにほんブログ村

リフォームのご相談はこちらまで

良い天気が続きます。

2015-12-09 22:57:17 | Weblog
良い天気が続きます。

良い天気が続いて助かります。外部の工事が多く残って居ますので。

先日打ち上げた残り半分のコンクリート打ちやってました。

階段も仕上がって。

生コン待ちゆっくりです。

何か南国の空を見ているようです。

うー。気持ちが良いー。

現場前の比叡山もますます綺麗になってきました。

もちろん時間を見て研ぎもやってます。

でもどうやら明日から雨らしい。

にほんブログ村 住まいブログ 大工・職人へにほんブログ村

リフォームのご相談はこちらまで

830Pを使ってみる。

2015-12-06 17:35:46 | 道具箱
830Pを使ってみる。

先日の研ぎですがマイクロスコープで見ると良く研げているとは言いがたい刃先でした。

ても、良くは切れているのです。

そこで思い出したのがウレタン塗装の研磨剤。FMC 830-Pというコンパウンド。

この砥石で仕上げただけでは刃先に不安が残ったので使ってみました。

天然砥石だけで十分だとは思ってはいたのですが。

私がやっている830-Pの使い方は天然砥石でしっかりと研いだ後の細かいかえりを取るためにやっています。

使い方は人造大理石板の上に830-Pを少し塗って指先で薄く平均にまんべんなくのばしていきます。


その後前の行程で研ぎ上げた刃の刃先だけを仕上げるのです。

研ぐというより整えるという感じです。830-Pを塗った部分に鋼を当てると黒い砥くそ黒く付くのは鋼が研げているからだと思います。

それで引いてみると。

うーん切れてますねぇ。

艶も良いのです。

でも一工程なのですが薄く削れる事は確かな様です。

こんな個としているとマイクロスコープやマイクロメーターがほしくなるのですよねぇ~。

にほんブログ村 住まいブログ 大工・職人へにほんブログ村

リフォームのご相談はこちらまで

訳が解らなくなってきた。

2015-12-03 23:25:17 | 道具箱
訳が解らなくなってきた。

この鉋も少し甘い目の鉋なのですが良く削れるのです。

それで昨日少し教えて貰った事がありました。刃先を顕微鏡で見るとよく切れている刃は刃先が整っているといわれたのです。

早速こんなの取り出してみてみました。

ショックです。綺麗には先が研ぎ上がっていると思ってみてみると

意外な事に刃先はがたがたで見るも無惨な仕上がりでした。どこかのブログで見せて貰ったのとは大違いでした。

ところが何故か削ってみると実にスムースに削れるのです。

引いた感触も非常に良いのです。

これってどう言う事なんでしょう。

コーヒー啜りながら考え込んでいます。

でもも仕上がりの艶も良いのだ。

顕微鏡で見て私はこの程度なのだと悟ってしまいました。

にほんブログ村 住まいブログ 大工・職人へにほんブログ村

リフォームのご相談はこちらまで

鋼が硬くなくても切れる?

2015-12-02 21:30:40 | 道具箱
鋼が硬くなくても切れる?

今日も寒い日でした。階段の煉瓦積みしてました。

それで鋼の話に戻りますが最近は硬い刃ばやりですが私の考えは木より鉄の方が堅いに決まっているので柔らかい刃でも何ともないと思うようになってきました。でも「なまくら」といわれるくらいまで行くと困りますが。実はこの鉋も山本鉋さんからとても柔らかくかえりが出過ぎるくらいにでるといわれています。

そうそう修理に出すとこんな綺麗な裏になって帰ってきました。

それで研いで見ると確かに柔らかく研ぎやすいのです。

砥いだのは例の砥石。

自分でも驚くほど綺麗に研げるのです。

綺麗に研げるだけでは嬉しくは無いのですがよく切れるのです。

世間で言う甘い刃なのですが。

気になる人は甘い刃を使ってみればいかがでしょう。

近々長切れも試してみるつもりです。

硬い刃の方向に今まで一生懸命だったのですが。

にほんブログ村 住まいブログ 大工・職人へにほんブログ村

リフォームのご相談はこちらまで