京都発・町家・大工はんなり日記

京都で仕事と道具を楽しみながら毎日過ごす。

高炭素合金鋼。

2016-01-18 22:12:43 | 道具箱
高炭素合金鋼。

高炭素合金鋼の鉋刃が届きました。山口房一作 「鍛炎」

使う前の準備。と言うより仕込む前の準備やっています。

まずは刃のねじれを見て裏押し。私は砥石派で金番は使いません。いつもの如く3面ズリした1000番の砥石で面を出します。

その次はナニワ砥石のダイヤ6000番で精度を上げていきます。

仕上げに1000番のパウダー。水は化成ソーダーを水で薄めて使っています。これを使うと錆が出ませんよ。これ名古屋の千賀氏に教えて貰いました。

次にしのぎ面。1000番で研ぎます。この鉋刃真ん中が出ています。

刃先までしっかり研ぎ上げて整形はお終い。1000番で研ぎますが工夫次第でほとんど1000番の傷は無くなります。

次に刃先のテスト。この柔らかい砥石で刃先を研いで傷が無くなるかどうかが問題です。消えないようでしたら鋼が硬すぎます。逆に言うと硬いと研いでいく行程で刃先がこぼれます。

この硬さですと刃返りも綺麗に取れます。

刃先の次は表なじみを治します。

使うのは鑢とハイスで作った銭。

表なじみに定規を当てて、正確に透いて行きます。

このあたりが高いので上手く箝げられない。マジックで印の所

丁寧に真っ直ぐになるまですり下ろします。意外と簡単におろせますよ。

最後に黒染めで染めます。

教えて貰ったのですが鉋の刃は完成品で来ると思ったら間違い半完成で来るそうです。

使い手によって好みは違うのですから当然ですよね。

この鉋刃は小林木工さんから購入。

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