海に吹く風

海の大好きな私
ここで皆さんとお話しましょう

日々思うこと、短歌についても書いていきます

桜満開

2015-04-02 15:04:33 | 短歌


地の中のあまたの精を吸い尽くし桜咲くなり春の極みに

ふれてみよと風にささやく山桜うすくれなゐの花芯さらして

自らの放つかをりに酔ひしれて桜さくらは芯まで揺るる

春の夜にあくがれいづる魂の行き尽くところ桜なるべし
 
呪をはらむもの生まれくる春なれや美しき吐息の匂ふ花闇

散りゆける桜の幹を抱きしめて我もいきたし花闇の果て

たれか呼ぶ声聞こえたる心地して桜花びら浴びにゆく夜


ここ数年桜の季節になると馬鹿の一つ覚えみたいにこの歌たちを載せていて恐縮してしまう。
つまりは初期に作った歌を超えるような桜の歌が詠えないということ。
桜の満開のころは<物狂い>になって花闇から呼ぶ声に身を任せてどこかへ行ってしまいたいと思うようだったのに今はそれほど情念(官能?)を掻き立てられない。
つまりは年を取ったということか?・・寂しい。
今は桜よりも彼岸花や椿にそのような観念を刺激されるようだ。
コメント
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