海に吹く風

海の大好きな私
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日々思うこと、短歌についても書いていきます

蜥蜴

2012-03-30 10:50:22 | 短歌

残された蜥蜴の尻尾が光りだす わたしはいいから逃げ延びて さあ

私は割りと爬虫類は平気なほうだ。
蛇もまったく平気・・毒蛇でなければ、締め付けられたら死んでしまうような大蛇でなれれば。
蛇の妖しさと冷たさに心の底で惹かれているかもしれない。
体温が上がるまでじっとしているウミイグアナも惹かれる。
爬虫類には運命を受け入れているような感じで、人とは違う時間が流れている気がする。

蜥蜴の尻尾といえば・・『蜥蜴の尻尾切り』という言葉を連想する。
蜥蜴は危険を逃れる時尻尾を落としてでも逃げ延びる。
それから転じて組織の不祥事があった時、末端の人間に責任のすべてを押し付けて上層部あるいは会社そのものは生き延びる汚いやり方のたとえだ。
しかしこれはよくあることなのだ。

この写真のトカゲは虹色トカゲ・・ニホントカゲの子供らしい。
私が子供の頃このトカゲをよく見かけた。
尻尾の蛍光色の青色が綺麗でいつも見とれていた。
この歌のように自己犠牲で誰かを逃がしてやる人間などまず存在しない。
蜥蜴は家族のための犠牲を詠うような題材じゃないしね。
それでもあの青色を思い出すと残された尻尾は何かメッセージを発しているような気がして、この歌ができた。
コメント
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