
夜行列車がいつも垂涎の的だった国鉄時代。もちろん20系を初めとするブルートレインは好きだったが、もっと魅力的に映ったのは急行列車の方だった。10系寝台車を連ねた編成がとても好きで、オール寝台ではなくとも、ハネ、ロネ、スロ、ハ、ハフと流れる編成美は、他には例えようがなく好んで撮影していたことを思い出せる。
しかし毎度のことながら、誇れるまでの自信作は残念ながらなく、残された画像を見ながら薄れつつある余韻を感じるまでにとどまっている。さて今回は、関西と新潟を結んでいた寝台急行「きたぐに」を掲載しておきたい。関東にいると、この急行列車の撮影は、比較的難しく苦労した思い出が蘇ってくるのだ。日の短い時期に撮りづらいのは夜行列車の常だろうが、新潟到着は早朝で撮影ポイントは限られ、また大阪到着は常に光線の悪い状態で来阪してくる。これは大阪を目指して加速してきた上り列車の急行「きたぐに」。当時は、米原機関区所属のEF58がその仕業に当たり、それも魅力の一つだった。すでに普通車は12系客車に変更されているが、後部に連なる寝台車はまだ10系寝台車が使われているようだ。PS14の大きなパンタを振りかざし、ワイパーカバー付きの個性丸出しのゴハチ。威風堂々、山崎の大カーブを通過していった。
1979-05-05 502ㇾ EF58113 急行「きたぐに」 東海道本線:山崎-高槻
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