アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

懐かしき新興駅の賑わい~DE10

2021-10-06 20:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)

「新興駅」と聞いてピンとくるファンの方々はどのくらいいるだろうか・・

京浜東北線の新子安にほど近いこの駅は、貨物駅として国鉄時代は随分と賑わっていた。当時の取引先が、この駅の目と鼻の先にあり、ほぼ毎日のように通っていた関係で、絶えず貨車がガタガタとジョイント音を刻んで入替している光景を見ていたものだった。さすがに勤務中に目を盗んで貨物列車を狙ったことはなかった!はずだが、ゴハチが晩年を迎えた1984年頃は、新子安でよく荷物列車を撮影していたためか、その勢いで貨物線にもカメラを向けていたようだ。

駅そのものは廃止となり久しく時間が経ってしまったが、まだ線路は貨物線としてもちろん残っている。根岸までオイル列車を牽く貨物列車が今でも見られるのは嬉しい限りだ。ただ、ヤードはレールが剥がされ、草に覆われジャングル化した路線を見ると、とても悲しくなってくる。国鉄時代に感じた「鉄道であることの誇り」は何処へ行ってしまったのだろう。この場所を通るといつも、そんな想いになってしまうのだ。

掲載写真は、新興駅で入替作業に励むデーテン(DE10)の横を団体列車が通り過ぎるシーン。この日は、ミステリー列車の入線がありアントンKもたまらず撮影していたようだ。ちょうど今頃の季節、秋晴れの昼下がり、いつもの日常がどよめいたのだった。

1986-10-14     入替DE10 98     高島貨物線:新興駅にて