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□ エリア別総覧 埼玉-1 (東部)

長年にわたり”温泉不毛県”といわれてきた埼玉県。かつては平野部の日帰り温泉施設はかすかべ温泉、玉川温泉保養所くらいしかなく、秩父のいくつかの鉱泉宿がかろうじて知られていたにすぎません。'90年代以降、県内各地で深深度掘削による日帰り温泉施設ができ、秩父にもいくつかの施設が開発されて、いまでは関東屈指の日帰り温泉激戦県として知られるようになりました。なので平野部は民営の温泉スパ銭がメイン業態となっています。
埼玉は他県にくらべ湯づかいにかかわる規制が穏やかといわれ、新設温泉スパ銭でも意外に湯づかいがいい施設があります。
泉質は、東部の強食塩泉、中部の(重曹)食塩泉、南部の黒湯重曹泉、秩父のアルカリ硫黄泉に概括されますが、エリア内でもかなりのバリエーションがあります。
順にみていきます。

■ 埼玉-1 (東部)  → 【 レポのリスト 】



県北、行田には湯づかいがいいことで知られる行田天然温泉「古代蓮物語」と大露天風呂を新設した行田天然温泉(茂美の湯)「湯本健康ランド」がある。スペック的には後者のほうが強力だが、お湯は露天増設前のほうがよかったような気がする。北本の北本天然温泉「楽市楽湯」の湯口では含重曹食塩泉のなかなかにすぐれものの源泉が楽しめる。
温泉とは無縁の地だった羽生にも近年お湯のいい施設がデビューしている。江間忠神戸温泉「天然温泉 羽生湯ったり苑」羽生(華のゆ)温泉「スーパー健康ランド 華のゆ」で、いずれも40℃台の重曹食塩泉系の源泉をかけ流している。後者は源泉直引きらしく、天然ガス臭とアワつきが楽しめる。3つめの源泉、羽生温泉は桶川市の健康ランド「ゆ~ワールド桶川」でローリー使用されていたが、現在は中止されている。

利根川沿いの大利根町には46.1℃、総計9.80g/kgの食塩泉が湧出、童謡のふる里おおとね温泉「100(とね)の湯」でかけ流し利用されている。
東北本線沿線では、もはや老舗となった「東鷲宮百観音温泉」の人気が高い。総計18g/kgのアブラ臭香る強力な強食塩泉。周辺にはスパ銭系の幸手温泉「極楽湯 幸手店(自然の湯)」久喜和みの里温泉「森のせせらぎ なごみ」があって一大温泉エリアとなっている。

東武伊勢崎線沿線は比較的数は少ないものの強力な2湯がある。春日部温泉「春日部温泉 湯楽の里」は総計16g/kgの強食塩泉をかけ流し、越谷天然温泉「ゆの華」は総計=2.2g/kgの含重曹食塩泉で複雑な温泉臭と浴感が楽しめ、「埼玉一」と推す温泉好きもいるほどの名湯。
かつて海だった低地部、吉川、三郷方面は利根川に沿って湧出する化石海水型強食塩泉のメッカで、よしかわ天然温泉「ゆあみ」(総計=21.69g/kg)、早稲田天然温泉「めぐみの湯」(総計=24.44g/kg)などが代表格。なかでも「めぐみの湯」はかけ流し浴槽が充実し、すばらしいお湯が楽しめる。

さいたま市内にも新顔が増えてきた、仮設浴場の強アワつきで温泉マニアのドギモを抜いた清河寺温泉は「さいたま清河寺温泉」として正式オープン、ぬる湯源泉槽を設けるなど温泉好きにPRする戦略で人気を集めている。
宮の湯天然温泉「小さな旅 むさしの湯」もなかなかに力のある食塩泉。さいたま市内は食塩泉系が多いが、岩槻の彩の月温泉「真名井の湯 岩槻店」は黒湯系のヌルすべ湯で異彩を放っている。

県南の川口、蕨エリアは重曹系の黒湯となり、川口天然温泉「ゆの郷の湯Spa Nusa Dua」「やまとの湯蕨店」などで楽しめる。戸田の天然戸田温泉「彩香の湯」は総計19g/kgの強食塩泉をかけ流す源泉槽があるが日によってコンディションの差が大きい。
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