分類:歴
八坂神社 所在地 いわき市鹿島町走熊字小和口 失ってしまった伝統芸能 かつて、鹿島地区には走熊(はしりくま)と、下矢田に獅子舞と棒術が伝承されていました。走熊を例にとると毎年、旧6月15日(新7月15日)を迎えると獅子舞と棒術がセットになって演じられていましたが、惜しくも昭和34年頃から中断しその後、復活の望みは途絶えてしまいました。 《子獅子の頭が盗難に遭って1つ足りない獅子頭》
鎮守八坂神社の例祭で、宮司の祝詞奉上のあとに五穀豊穣と家内安全を祈願する行事でしたが、獅子舞が行われなくなってからは八坂神社の隣にある寺に保管してありました。 寺の出入り口の板戸に施錠がしてなかったのが禍して、獅子頭3つの内の子獅子の頭が盗難に遭ってしまいました。3頭が揃っていたのに、なぜ1つだけが無くなったのかミステリアスな事件ではありました。 《3頭揃っていた時の獅子頭》
獅子舞が盛んな頃は、八坂神社の例祭後の旧7月17日(新8月17日)にも行われ、この日は磐城三十三観音の十七番札所でもある高照山に登って奉納舞いをしました。 当日、午前8時頃に青年団員は団長宅に集まり、服装を調えたのち先ずそこで一通り舞い、午前十時頃になって高照山へ向かって行きました。
《当時の写真から、左が蔵福寺(走熊)境内で行われている棒術・右が同獅子舞》