■夢見るシャンソン人形 / France Gall (Philips / 日本ビクター)
白人美女の対する闇雲な憧れが当時の日本男児には相当にあって、そういう下地を利用されたのが我国の洋楽ポップス流行史へのひとつの考察視点であるとすれば、本日ご紹介のフランス・ギャルは絶対に避けて通れない存在でしょう。
と言うのも、リアルタイムを体験されなかった皆様にしても、掲載ジャケ写の中の清楚でキュートな彼女の魅力が気にならないと言えば、それはウソだろう!? とサイケおやじが決めつける失礼も、それがなにか許されてしまうのはフランス・ギャルなればこそ♪♪~♪
フランス・ギャル~フランスのギャル?
という分かり易さ(?)は今になればこそ、ますます存在意義も鮮やかだと思われますが、彼女は純粋のフランス人ではなくて、確かルクセンブルグかベルギーの出身という疑念も記憶していますが、いずれにせよ、可愛さ余って憎さ百倍という感じが良かったですねぇ~♪
ただし、もちろんサイケおやじがそんなふうに思っているのは、リアルタイムの洋楽雑誌に掲載される彼女のグラビアからのイメージであり、ラジオから流れてくる、まさに「そのとおり」の声と歌い回しによるところです。
それが昭和40(1965)年頃からのロングヒット「夢見るシャンソン人形 / Poupee de cire poupee de son」であり、翌年の来日公演も爆発的な人気を集めていますが、実はその「夢見るシャンソン人形 / Poupee de cire poupee de son」が日本で大いに親しまれたのは、所謂和製ポップス仕様の日本語バージョンがあればこそっ!
正直に告白すれば、サイケおやじは当時から、そっちのカパーも大好きで、と言うよりも、最初にカパー有りきっ!
それが本当のところであって、特に中尾ミエのバージョンが♪♪~♪
ということで、本日は何を言いたいのか、ちょいと自分でも分からなくなってしまったんですが、結果的に歌謡曲と洋楽の垣根の曖昧さこそが、昭和40年代以降の我国芸能界を面白くしていったように感じています。
で、当然ながら、この「夢見るシャンソン人形 / Poupee de cire poupee de son」の日本語バージョンはフランス・ギャルの吹き込みも発売され、それはそれでウケでいたんですが、今となっては中尾ミエや弘田三枝子、南沙織やミミ等々、とにかくアイドルポップスには必須の演目のひとつとして、我々日本人には親しまれているんだと思います。
しかし、オリジナルのフランス語歌詞の内容が「中身の希薄なあやつり人形」の如き意味合いであることも良く知られている事実であって、なにか世間知らずの女性アイドルがそれを歌う事によって、穿った「読み」を妄想させられる手法の上手さ!
ちなみに作詞作曲が、あのセルジュ・ゲンスブールである事も納得の名曲というわけです。
うむ、アイドルポップスは本当に侮れませんねぇ~♪