もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

6 051 森絵都「カラフル」(文春文庫:1998)感想4

2017年04月16日 16時42分37秒 | 一日一冊読書開始
4月16日(日):  

259ページ     所要時間2:00     ブックオフ108円

著者30歳(1968生まれ)。

読書習慣維持のために、取り置きの古本を手に取った。読みやすい。映像がどんどん浮かんでくる。ストーリーも少し遊びがあって、マンガ的でコミックを読んでいる感じがした。流れるように読めた。内容も楽しめた。実のある「ライト・ノベル」、もう一歩で児童書?。中高生向けにお勧めの本だと思う。2000年に実写映画化、2010年アニメ映画化されたようだ。納得できる。映像化するように書かれた作品である。

2001年4月~6月ドラマ『Love Story』(ラブストーリー:中山美穂・豊川悦司主演)を観ていた時、よく似た「天使の物語」が出てきたのを印象的に覚えている。モデルは、本書に出てくる天使プラプラだと思い当たった。また、1999年~2003年連載「ヒカルの碁」で主人公のヒカルに寄り添う平安の天才棋士藤原佐伊の霊の印象もよく似ている。「異世界の優しき存在」が主人公に寄り添うこの手の物語りが当時はやっていたのだろう。そして、その流行の源の一つが本書だった様な気がする。

「ホームステイだと思えばいいのです」/「ホームステイ?」/「そう、あなたはまたしばらくのあいだ下界ですごして、そして再びここにもどってくる。せいぜい数十年の人生です。少し長めのホームステイがまたはじまるのだと気楽に考えればいい」/「できるかな」/せいぜい数十年の人生。/長めのホームステイ。244ページ

【内容情報】生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになるのだが…。不朽の名作ついに登場。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。