こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

議員退任の理由

2023-03-20 22:36:33 | つぶやき

「なぜ辞めるの?」

「まだまだ、頑張って欲しい」と言っていただくことがよくあります。

ありがたいことだと思います。

しかし、「今が退き時」だと、自分で思っています。

最終日にいただいた「退任にあたって」の挨拶の機会にあたって、原稿は作りましたが、結局、原稿どおりにはなりませんでした。

聞いてくださる皆さんの暖かさを感じながら、議員席、傍聴席で頷いてくださる姿も見えて「演説会のノリ」でした。

それでよかったようにも思います。

なので、「その通り」ではありませんが、作った原稿をここに掲載しておきます。

現在8期目は私ひとりですので、議員席、理事者席に今いる誰もいなかった1期目のエピソードを二つ。

そして私が「立候補しないことを決意した理由」。

そして、議員でなくなっても、「市政に参画する」ことは続けたいという思い。

 

議員退任にあたっての挨拶

2023年3月16日(木)本会議

発言の機会を与えて頂きまして、ありがとうございます。

私が初めてここに立ち、一般質問をさせていただいたのは32年前、1991年6月定例会でした。初質問5項目の第1が「市議会の開会を市民にお知らせしてください」というものでした。今、議会だよりの紙面に、議会の日程が「予定」として掲載され、インターネットでの発信もあります。私たち議員が街へ出て議会傍聴呼びかけの活動も続けています。ところで32年前の当時、市議会開会の告知は市内4か所の掲示板~市役所庁舎前のガラスケースの掲示板です~そこに他の行政文書に混ざってA4の紙が貼られるだけでした。議員の家族か友達でなければ、一般市民が、議会の開会を知る機会は、ほとんどありませんでした。会議は公開されても、いつ開かれるのかわからなかったら、傍聴できない。一年生議員の単純素朴な質問に、総務部長さんから「議会と充分協議しながら検討してまいりたい」というご答弁をいただきました。そして早速次の議会から、公民館など市内の公共施設に議会の開会を知らせる少し大きめの紙で印刷した案内が貼りだされました。

今思えば、まず議会自らの問題として議会運営委員会などで問題提起をするのが、順序であったかもしれません。そこに思い至らなかった私ではありましたが、しかし、あの時の私が「一般の市民が議会の日時を知る機会がほとんどない。したがって市民が議会を傍聴する権利が形骸化しているのではないか」と発言した、その想いは、私の議員としての32年間に通ずるものでもありました。

いろんな制度がありますが、そのほとんどは申請によって使えるものですから、制度があっても知らなければ、その人にとってはないのと同じ。市民の方からお困りごとの相談を受け、何とかならないという思いで初めて法律や条例を読む。読んでもよくわからないこともあり、職員さんに教えていたこともありました。必要としている人に知らせ、活用するなかで、不足があれば補い、不都合があれば改善する。制度がなければつくる。そういう提案もさせていただきました。微力ながら、困っている市民のみなさんと行政の懸け橋になりたいと思い続けてきた32年間でした。

議員2年目、初めて参加した予算委員会で、旧上條保育所の大規模改修の予算、800万円というのがありました。私は、一番の問題は、園庭が狭い事だと思っておりまして、子どもたちが一度に外に出て遊べない実情を訴えました。当時の助役さんが、しばらくして「上條保育所を訪ねた。改修するのがいいのかどうか検討したい」とおっしゃいました。800万円の改修予算は凍結され、翌年、移転建て替えとなりました。今の上條認定こども園です。もちろん私ひとりの力ではありませんが、口火を切ったものとして、議員になってよかったと思った一つのことです。

こうして32年分振り返っておりますと相当時間がかかります。あと30年分は一気に、飛ばします。

去る3月1日、最後の一般質問をさせていただきました。質問を終わって私はまだまだ、ここで言いたいことがある。そういう思いを尚、いっそう強くしたのが偽らざるところです。しかし、そうであっても、4月の市会議員選挙には、立候補しないということを決めました。今、ここで私たちが議論すること、ここで決めることは、今、このまちに暮らす市民だけでなく、将来に生きる人々に対する責任を負うものです。それは議会基本条例にも「市民の定義」としてうたっています。気候変動、少子高齢化、いずれも待ったなしの課題でありますが、誰の目にも明らかな結果が出るのは、数年、あるいは数十年後かもしれません。その将来により確かな可能性を持って社会の担い手として働いておられるであろう世代の方々に、議論の場に参加して欲しいと思います。泉大津市議会16の議席のうちひとつ私の議席は、より若い世代の方に座っていただききたいと思います。これが私がこの度、議員退任を決意した理由です。

最後に、これからも活躍をされる議員の皆さん、市長はじめ理事者の皆さん、全ての職員の皆さんにお願いを申し上げます。泉大津市参画と協働の推進に関する条例を、私は発言の中で度々引用させていただきました。条例を活かし、真の市民参画の形に、より一層みがきをかけ続けてください。私はこれからも、泉大津市に住み続けるだけでなく、市政に参画するひとりの市民であり続けたいと願っています。

 

この議場で、委員会室でともに議論を交わした議員の皆さん、時に思いだけが先ばしる質問もあったと思いますが、丁寧に答えていただいた職員の皆さん、私を支え励まし続けてくださった市民の皆さんに心からお礼を申し上げ、議員退任を前にしてのごあいさつとさせていただきます。永い間、本当にありがとうございました。

 

 

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4 コメント

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Unknown (tweety)
2023-03-24 01:35:24
お疲れ様でした。
子育てされながらされてたなんて、ほんとすごいなって思います。
特に地方議員さんは、党の枠を超えて色々調査に行かれたりするとか。
これからは、孫さんのお世話が忙しくなりそうですね。
Unknown (ただち恵子)
2023-03-24 12:20:41
tweetyさんへ

孫は可愛いですが、遠くにいて「お世話」はあてにされていません。
いろいろやりたいことはありますが、やらなければいけないことが山積みで、「やりたいこと」にたどりつきません。
大阪は知事選挙。大阪のお知り合いにコータローさんをよろしくとお伝えください。
Unknown (ハリー)
2023-03-31 22:05:32
引退するとのことですが、このブログは続けますか?
Unknown (ただち恵子)
2023-04-02 22:21:32
ハリーさんへ
ブログは続けるつもりです。
もちろん、タイトルは変えないといけませんが。
内容はあまり変わらないと思います。
政治と社会と日常です。
よかったら時々のぞいてください。

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