市立病院整備特別委員会の初めての会議が開かれました。
3月12日まで受け付けたパブリックコメントに対する「市の考え方」がまず説明されました。
その内容は、市のHPにアップされています。
パブリックコメントで市民の意見を公募しても、ほとんどが数件、ゼロのこともある中で、54人から167件の意見が寄せられました。
ほとんど全てが、市が進めようとしているやり方についての不安、疑問、そして憤り・・・。
それに対して「市の回答」は、多くは「構想」(案)の一部を引用しているだけで、まともな「回答」にはなっていません。
これだけ切実で悲鳴のような市民の声に対して3か月間、市としてはなんのコメントもないまま、その一方で粛々と新病院の設計業者を公募、昨日、6月2日には基本設計業務を請け負う事業者を決める第2次審査が行われています。
設計業者の公募に対して、参加表明の業者から「基本構想、基本設計がないが・・・」という当然の質問があがっていました。
今日の質疑で一番、驚いたのは「基本構想、基本計画は現時点でもない」「今後も策定の予定はない」という答弁でした。
その一方で、新病院の診療科目など「未定」と言いながら「健診部門」はないと明言。
これまで「病院のめざす姿」として掲げてきた「病気の早期発見、予防・・・」など、健康な市民の暮らしを支える役割はどうなるのか?
指定管理者制度のデメリットと言われている「利益優先、市の政策が反映しにくい。」等々の課題をクリアするための検討がどうされてきたのか?
「市立病院はなくなりません」というけれど、誰のために、何のために、どんな病院をつくろうとしているのか?
多くの疑問が膨らみます。
財政的にも「一般会計からこれまでのような繰り入れを続けることはできない」といいながら、新たな借金をするために「10年間で資金不足を解消するために今年度10億円の繰り入れを追加」と言う。そうなればすでに19億円というかつてない繰り入れをすることになります。
そんな大胆な繰り入れをするなら、今の病院の機能を高め、市民に信頼される魅力ある病院にするために、思い切った投資をする方がいいのでは?
市民の皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
コロナで中止となった市民説明会ですが、「今後、必ず、市民への説明は行っていく」(「必ず」と言いました!)ので、「大規模な集会は、当分、開催が難しい状況下、市が自ら地域へ出向き、また求めに応じ、きめ細かな説明会を開くこと。」を強く要望しました。