Gomaler's~神社仏閣巡り~癒しを求めてII

主に関西の神社仏閣巡りと御朱印集めが趣味です。

本山寺(2016年4月10日参拝)

2016年05月15日 | 美作西国三十三所観音霊場
誕生寺でいただいたパンフレットを見たら、
法然上人所縁のお寺として本山寺が紹介されていた。

誕生寺に来る前に本山寺の看板を見たけど、
急ぐ余り華麗にスルーしてたのよね。

事前チェックでも本山寺は引っかからなかったし。

でも、行ってみて本当に良かった。
心からそう思えるお寺でした。



所在地:岡山県久米郡美咲町定宗403
宗派:天台宗
御本尊:十一面観音菩薩
創建:伝・大宝元年(701)
開山:頼観上人
札所:美作西国三十三所観音霊場


【縁起】


当山は今から1300年の昔、役行者小角が修行した跡といわれ、
佐伯有頼がこの山で狩りをして不思議を感じ、出家して頼観と号し、
寺を建てて新山寺と名付けた。

それから約50年後、唐の高僧鑑真和上が来て、名を本山寺と改め、
大いに伽藍を興したという。

天永元年(1110)現在地に移り、大いに発展して百廿十坊と言われた。

古来、山岳仏教の道場として、又、庶民信仰の霊地として栄えた。
長承元年(1132)稲岡ノ庄(誕生寺)の漆間時国公夫妻が参詣、
祈願して生まれたのが、後の浄土宗の宗祖と仰がれる法然上人である。

降って江戸時代になると、津山藩の祈願所として尊ばれ、
又、森候の時代には美作の天台宗の触れ頭であった。

山内寺院のうち、遍照院・仏性院・梅元院の三院が院内頭であったが
、今では皆、合併して本坊一ヶ寺となった。
現在の境内地は四千二百坪、十余棟の堂塔伽藍は昔に変らぬ面影を伝えている。


【仁王門】


結構な田舎にあるお寺です。(笑)

大型の無料駐車場がありました。






いきなり渋い仁王門登場。

貞享3年(1686)に建立されたもの。


【仁王像】



【長屋門】


弘化2年(1845)に建立されたもので、
城を彷彿とさせる門です。


【聖天堂】




歓喜天が祀られているようでした。


【本堂】


この雰囲気、佇まいは比叡山延暦寺を彷彿とさせます。

これはただものではない雰囲気です。






これは凄い本堂です。

素晴らしい。
こんな山奥にこれほどの建築物があるとは。

この本山寺に参拝する気になった自分を褒めてあげたい。(笑)

観応元年(1350)に建立された重要文化財。


【鐘楼堂】



【常行堂】




永正16年(1519)に建立されたもので、
完全にゴマラー好みです。(^^


【三重塔】




この三重塔を見た時は思わず息を飲んだ。

何と言う幽玄な雰囲気。

これはたまらない。


冒頭にも書いたが参拝して本当に良かったよ。


慶安5年(1652)に再建された重要文化財。


【宝篋印塔】


重要文化財。


【地蔵尊】



【石段】


上にも何かありそうだ。


【観音像】



【三重塔】





【常行堂】



【山王堂】



【鎮守社】



【御霊屋】


うお!
これはなんか凄そうです。




門の奥にあるのが三代将軍、四代将軍が祀られている御霊屋です。


【葵の御紋】




まさか徳川家と繋がりがあるとは思いませんでした。


【御霊屋】




慶安5年(1652)に建立されたもの。

重文では無いが見事なものでした。


【山門・地蔵堂】


この奥に庫裏があり、向かって右手が地蔵堂です。


【八重桜】



【石仏】



【御朱印】



これほどのお寺は久しぶりです。

本山寺は仁王門、本堂、三重塔、御霊屋のどれもが、
伽藍好きにはたまらないお寺でした。

仏像的には物足りないが、
それを補って余りある素晴らしい伽藍です。

近くにあれば何度でも参拝したくなるお寺でしたよ。

般若院長福寺(2016年4月10日参拝)

2016年05月12日 | 美作西国三十三所観音霊場
八塔寺ふるさと村に居た時から聞こえていたんですが、
暴走族のような爆音が遠くから鳴り響いていた。

岡山の暴走続はこんな田舎で朝から走るのかと思いつつ、
次のお寺へ向かう。

すると道中の道がやたらと車が多い。
しかも路肩に路上駐車している車が多数。

看板を見て見ると近くに岡山国際サーキットがあって、
今日はSUPER GTが開催されるようだ。

場所が場所だけに観客も車で行かざるを得ないが、
駐車場が圧倒的に少ないので、数キロ、いや、十キロ以上離れた
臨時駐車場に停めてシャトルバスで行くハメになる人達が多数。

SUPER GTってとても人気があるのね。


岡山国際サーキットから20分ほどで長福寺というお寺に到着。

こちらには美しい三重塔があります。


所在地:岡山県美作市真神414
宗派:真言宗御室派
御本尊:十一面観音菩薩
創建:(伝)天平宝字元年(757)
開基:(伝)鑑真和上
勅願:孝謙天皇
中興:弘安8年(1285)
中興:円源上人
札所:美作西国三十三所観音霊場、西日本播磨美作七福神



【縁起】
寺伝によれば鑑真が孝謙天皇の勅命により開いたという。
東作誌のような近世の地誌にも同様の伝承を載せるが、
どこまで史実を反映したものかは定かでなく、
その後中世までの沿革も明確でない。

その後は衰退していたが、鎌倉時代の弘安8年(1285)円源が、
天台宗の寺院として再興した。
再興後、僧坊は65坊を数え最盛期となった。

天台宗と真言宗に宗派が頻繁に入れ替わったが、
南北朝時代の明徳年間(1390-1393)に真言宗の寺院となった。

江戸時代初期には40坊、中期に25坊、明治維新の際には4か寺となった。

明治9年(1876)2月の火災により奥の院を残し焼亡し1か寺のみとなった。
これが現在の長福寺である。

江戸時代後期の文政年間(1818-1829)頃になると、
女人禁制も解かれ女性も登山できるようになった。

昭和3年(1928年)長福寺は山上から現在の地に移転、
山上に残されていた三重塔、真木山鎮守堂(山王権現堂)、
金比羅大権現等も昭和26年(1951)に現在地に解体移築された。


【山門】


静けさの中に凛とした佇まいを感じる山門です。
鐘楼が吊るされていました。

山門横に無料駐車場があります。


【本堂】





【観音堂】



【宝蔵庫】


長福寺には絹本著色十二天像図、絹本著色両界曼荼羅図等、
16点の重要文化財が所蔵されているそうです。


【石仏】



【宝篋印塔】





【弁天堂】



【三重塔】




これは美しい。

基本的に朱色は好みでは無いけど、
こちらの三重塔は別格ですね。




旧国宝、現重要文化財。
弘安8年(1285)に建立されたもの。

昭和の時代に山上に残されていた三重塔は荒れ、
雨漏りが酷く痛みも激しかったそうだが、
お寺や檀家の方々の努力と国の援助があり修復されました。






檜皮葺がこれまたいいですよね。


修復する際、檜皮葺は費用、耐久性の面でお寺側が難色を示したが、
修復する前と同じく、檜皮葺にしようと進言したのが、
檀家さん達だったそうです。


【山王権現堂】




平成9円(1997)に建立されたもので、
金比羅大権現、淡嶋大明神、稲荷大明神が祀られています。


【虚空蔵堂】


虚空蔵菩薩が祀られ、毎年1月に虚空蔵大祭が行われます。


【三重塔】


どこから見ても美しい。


【御朱印】


対応してくださったお母さんがとてもいい人でね。
観音さんのような優しい方でした。(^^