The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

1996 NSG レ・ダモード ルシュノー

2010-05-18 21:07:56 | ワイン
目の覚めるような、豊かな果実味を持ち、ノーブルで、細やかな、


完璧『クロ・ド・ラ・ロッシュ』で名を馳せた、ドメーヌ・ルシュノーは、


実はニュイ・サン・ジョルジュの造り手なんですね・・・


幾つかのN.S.G.プルミエ・クリュを持っているわけですが、


『ダモード』と『カイユ』は、母方の畑を引き継いだ物らしく、


今やプルミエのトップに君臨する『プリュリエール』は、


99年からラインナップに加わったとの事です。


今回の『ワインとキュイジーヌの夕べ』には、2本のルシュノーを出展したのですが、


それが次の2本なんですね・・・


2001 ニュイ・サン・ジョルジュ レ・プリュリエール


1996 ニュイ・サン・ジョルジュ レ・ダモード


で、何と言っても、皆さんに報告しなくてならないのは、96年物なワケです!


今やシュノーは、押しも押されぬ、名声を博しているドメーヌですが、


実は100%元詰めを始めたのが、1991年からとのことで、


意外に最近の事なんですね・・・


1996年は既に、フィリップとヴァンサンのルシュノー兄弟が継承していたのですが、


実は元詰め開始から、たかだか5年のところなわけです!


さてそのワインはドウだったのでしょう?


見事にフィネスを備えた、ニュイ・サン・ジョルジュの見本のようなワインでありました!


まずは、大ぶりのバルーン・タイプの、グラスに注いだ瞬間の、


思わせぶりで、妖艶なブケ・・・


これはむしろ、NSGに特化したものではなく、


良質で、限られたドメーヌによる、14年の熟成期間が成せる業でしょう!


クリムゾン・レッドに輝く液体は、凹凸が無い伸びやかな果実で、


96’らしい、締まった酸味の下支えがあります。


加えて好ましい上品さや、繊細なシルクタッチの妙も、


NSGにあっては、ここのドメーヌの真骨頂と言えるでしょう。


今となっては、この時代のルシュノーを飲める機会は、ほぼナイわけでして、


残念なのは、その昔、仙台駅前のワイン屋で、この手のワインが、


投売りのごとく扱われていたことがあった、ということです・・・