The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

1998 アリエント マッサ・ヴェッキア

2019-03-18 23:00:04 | ワイン
初代ファブリッツィオ・ニコライーニが手がけていた時代のバックヴィンテージである。
1986年より標高200~450mの地所に畑を2.1ha所有し、現在は3haとなっているとのこと。

自然な形でワインを表現したいとのことで、一切の化学肥料を使わない有機農法を踏襲する。
醸造においては野生酵母のみ。
木製の開放桶でのマセラシオンを行ない、人為的なコントロールも一切しないという徹底振りなのだ。

まずはヴェルメンティーノ100%というのには驚かされた。
しかもアルコールは12%に抑えられている。



山吹色の液体には、無論濁りがあり、マッタリした様相だ。
飲んでみると濃密なコクがあり、それでもフィニッシュはいさぎよい。
蜂蜜、蜜蝋、シナモンときて、イエローチェリーにプラムとくる。
総体的には正しくこれはガストロノミックなワインであり、食事が中心にきて煌びやかにそれを引き立ててくれるのだろう。

アリエント、素朴ではあるが宝物になりうる白ワインといえる。
また違ったタイミングで、再度トライしてみたいものだが?
さすがに、ムリか・・・

2015 アルヴァリーニョ カーヴ・ドッチ・ワイナリー

2019-03-14 23:32:31 | ワイン
ご存知の通りアルヴァリーニョはイベリア半島で栽培される白葡萄だけれど、ここ最近ニッポンワインの造り手でもチラホラ見られるようになった。
聞く所に寄れば高温多湿でも良く育ち、日本での栽培でも、ある程度のレベルの葡萄が出来うるというわけだ。

実際この表題のワインを飲んでみて、ビックリするほど美味しく飲めた。



桃やアプリコットの香りよろしく、ミネラルもタップリと♪
そこへ持ってきて、わずかな苦味はいかんともならないが、エキスが豊富で旨みも充分に味わえる。

飲んだイメージはヴィオニエやプティマンサンと言う感じなのだけれど、この造り手のティピシテは我の好みと言えそうだ。
リアス・ヴァイシャスやヴィーニョ・ヴェルデのあの清廉さもそれはそれでイイけれど、このニッポンワインのアルヴァリーニョもアリかな。

まずはもう少し追い求めてみようと思う。W

2009 ジュブレイ・シャンベルタン レ・シャンポー ベルナール・デュガ・ピィ

2019-03-12 23:02:24 | ワイン
凝縮したヴィンテージだからこそ許されることもある。
例えばこの造り手・・・
いつもその壁に跳ね返されるこの造り手などはイイ例かもしれない。

すなわちブルゴーニュの赤の例外的な当たり年を、たかだか10年のこのタイミングで開けるという暴挙でも、美味しく飲めたというこの事実のことだ。
フツーは考えられないが、例外的な当たり年には濃密なエキスがあって、それがネガティヴ要素を包み込んで粗が見えなくなるのだ。





その瞬間は遅い時間に現れる。
それにはゴーモンみたいな辛抱が必要となるのは説明するまでも無い。

もちろん後10年も待てればよいのだが、その時代にワレは元気で飲めているかどうかは疑わしいのだ。
その時にデュガ・ピィの実力を少しであるけれど、垣間見れた思いがした。

2007 ポマール レ・ペズロール ミッシェル・ラファルジュ

2019-03-03 23:01:44 | ワイン
先日急遽U杉先生のご来盛の知らせを聞き、タケちゃんとワインを持ち寄ったところがこの流れとなった。



ともすれば最近の傾向として、ニッポンワインやナチュール属が入るのだが、この日は違う。
何と最初から最後までフレンチの保守本流!
すなわちシャンパーニュとブルゴーニュ三昧となったのだ。

その中でもワタクシが一番美味しく飲めたのが、この表題のワインだったのですわ。
コレらを飲んで思うのは、かのミッシェル・ラファルジュの手にかかれば、ポマールも優美で羽衣のような果実を楽しめるんだということ。





07’ともなれば、すでに熟成の高原部をひた走り、果実は細かく練れて、香りも複雑みを帯びている。
そこにはミネラルとハーヴとセミドライのプラムがある。
待てばエキスに粘性が現れて、忘れがたいニュアンスに心引かれるのだ。

ヴォルネイの雄はポマールでも凄い!
ラファルジュ、さすがと思うのであった。