The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

61’カロン・セギュール、正しく甘露!

2007-03-06 22:44:30 | ワイン
サンテステフの最北端にして、あくまでも伝統的な造りに徹しているシャトー、
かつてその造り手が、このように語った事があまりにも有名!
「われラフィットやラトゥールを造りしが、わが心カロンにあり」と・・・
そしてこの思い入れがエティケットのハートマークになったと言うわけであります。

さて、今や遠く極東の黄金の国『日本』では、
そのハートマークが恋人同志の愛の証に使われ、
クリスマスやバレンタインの売れ筋になっている事など、
ガクストン夫人は想像だにしていないでしょう。

このカロン・セギュールは80年代からその自力を発揮し、
コス、モンローズに肉薄・・・とまではいかないにせよ、
82’96’などはなかなかの出来であります。

さてそれ以前の古酒はどうなのか?
と問われれば、ロバーT・パーK-が期待する凝縮感は確かにありません!

しかしながら、枯淡の域まで見とどけうる信念と経験を持ち、
更には山岸界隈に出入りしているような本当のワイン飲みの御仁には、
枯淡の中にも、正しく甘露の美味しさと、絶妙の危うさを感じ取る事が出来るでしょう。

ボルドー一帯が卓越したヴィンテージの61’ですが、このカロンは優しい出来!
ゴージャスで何よりもスケール感を求めるのなら、確かにもの足りません!

琥珀がかったガーネットにアンバーな縁取りが見られます。
土の風味にバローロの古酒のごとき老酒のニュアンス!
強いスパイス感とアジアンな香料に鏤められたプラムのドライフルーツが魅惑的♪
タンニンは全て溶け切り、フルーツは熟成の高原部から断崖絶壁にさしかかった所!
61’の熱波に苛まれながらも、ここまで生きぬき、
見事に昇華したカラン・セギュールに拍手を送ります!

参加の皆様はいかがでしたでしょうか?

106回目の写真とリストは現在サーヴァーへの接続がままならず、
アップ出来ておりません!
明日の復旧を目指しておりますので、少々お待ちを・・・

ではまた!

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これは03’の最安値!
それにしてもラップ付きハーフボトルが主流のボルドーってここだけでしょうか?