■あなたのために祈りました

2010/3/19放送

世の光の時間です。　お元気ですか？　岩井基雄です。

　イスラエルにピリポ・カイザリヤという町があります。　この町はギリシャ神話にも登場するパン神という偶像を拝む人の多い町でした。　また紀元前20年にイスラエルのヘロデ大王がローマ皇帝アウグストゥスからこの町を与えられ、その記念に皇帝の像を安置した大理石の神殿を建てた町でもあったのです。　

　ある時イエスはこの町に来て弟子たちにこんな質問をしました。　「人々は私のことを誰だと言うか。」という質問でした。　様々のものが祀(まつ)られている町でイエス・キリストは弟子たちに尋ねられたのです。

　弟子たちは「バプテスマのヨハネだと言う人もあり、エリヤだと言う人もあります。またほかの人たちはエレミヤだとか、また預言者のひとりだとも言っています。」(マタイ 16:14)と、いろいろな人々から聞いたことを伝えました。

　しかしイエスの質問は続きました。　「あなたがたは、わたしをだれだと言いますか。」(マタイ 16:15)　多くのものが祀られる町で他の人がイエスのことを何と言っているかは関係ない。　あなたはイエスのことを、わたしのことを誰だと言うのか、とキリストは弟子たちに尋ねられたのです。　同じようにキリストはあなたにも尋ねられます。　結局のところあなたはわたしのことを誰だと思っているのですか？、と。

　弟子たちを代表してペテロという弟子がこう答えました。　「あなたは、生ける神の御子キリストです。」マタイによる福音書 16章16節

　彼は漁師の仕事をやめ、このイエスと共に寝起きを共にし、人々に接し、愛を表わすキリストの姿を目の当たりにしてきました。　そのペテロが、あなたこそ生ける神の御子キリスト・救い主だ、と告白したのです。　彼はキリストのことばを聞き、キリストが人々に表わす豊かな愛のわざ、不思議な奇跡のわざをもつぶさに見てきました。　そしてその心からこの信仰の告白をしたのだと思います。　もちろん彼はすべてが分かっていた訳ではありません。　この告白のあとに、彼は自分が十分には理解していなかったことを示されます。　しかし彼は不十分ながらも正しい真理へと導かれたのです。　

　さてあなたはこのイエスという方をどなただと告白されますか？　他の人の考えではなく、あなたの告白を聞きたいと神様は待っていてくださいます。

　それではまた聴いてください。

　　　(PBA制作「世の光」2010.3.19放送でのお話しより)


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