すとう功の周回遅れ

元駅伝選手の「いろんなことに走り続けます」

ごみに関すること02

2010年07月25日 | ごみ問題

 私達の会派「ピアネットいわぬま」はごみ問題について、昨年8月に仙台市の松森工場と、富谷町にある石積(イシヅモリ)最終処分場へ行政視察しました。そして今年3月には福島県田村広域行政組合に研修へ行きました。仙台市の焼却施設に関して、書いてみます。

 仙台市は3ヶ所の施設があります。松森工場(泉区)と今泉工場(太白区)・葛岡工場(青葉区)の3ヶ所です。いずれも600t/日と大きな焼却施設です。焼却実績は今泉86000t。葛岡129000t・松森は127000t/年です。

 完成年度は今泉が昭和60年と古く、続いて葛岡が平成7年、そして松森が平成17年に完成しています。今泉の焼却施設は築25年経過しています。一年間の焼却実績は少なくなっていますが、今でも施設は稼働しています。

 問題は松森の焼却場です。完成してから5年目と一番新しい焼却場ですが、他の2ヶ所(今泉・葛岡)と大きな違いはスラグ(焼却灰を溶融したもの)を作っていることです。

 施設建設に反対運動がありました。平成11年頃はいわゆるダイオキシンが大きな社会問題化し、松森建設時にも反対運動が発生しています。マスコミが大きく取り上げたことは皆さんご存じでしょう。 あの話しはどこに行ったのか、不思議ですね!

 反対運動の影響により、仙台市はダイオキシンがクローズアップされたことにより国の基準値0,1ナノグラムから、自主規制の0,01ナノグラムまで基準値を上げて建設しました。 これが間違いの基なのです。

 基準値を上げたことで生じたことは、余分(言い過ぎかもしれません?)なものを多く建設することになりました。必要でないのもの作らざるを得なくなったので、それだけお金がかかります。 ダイオキシン?聞こえなくなった。

 例えば、バグフィルター(煙突から排煙される手前の空気清浄機みたいな特殊なフィルター)で空気中の粉塵を何層にも取り除かなければなりません。基準値が高いのでフィルターは多く必要です。

 維持管理に影響があります。高価なバグフィルターは更新する期間が短くなる上、多くのフィルターを交換します。また別な機械なども多くあり、維持管理費への影響は大きくなりました。

 住民が反対運動を起こした結果、税金で賄われる施設の維持費は莫大です。同規模の葛岡と比較すれば、維持管理費が9億8000万円なのに対し、松森は18億円(平成18年実績)と実に2倍近く高いのです。

 間違った反対運動の影響は、税金に跳ね返ってきます。維持管理費は全て自治体の税金で賄われますから、焼却施設の方針や方法を決めること、そして機種を選定することはとても大切なのです。

 亘名では、ダイオキシンは問題視されていません。別なことです。(続く)


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