ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

笑わぬ球児たち

2008-08-22 16:30:21 | 野球
甲子園の高校野球が終わった。全国の4059校の頂点に立った大阪桐蔭高校の決勝戦の勝利は投打ともに圧巻だった。朝日新聞の「自由自在」というコラムを読むと、大阪桐蔭高校の荻原選手は7回に2点ホーマを打ちながら表情を崩すことなくダイヤモンドを一周した。さらに完封劇を演じた福島投手も淡々と投げ続けたそうだ。なぜ、喜ばないのか。1回に満塁ホーマーを打った奥村選手は「試合中に一喜一憂していると、どこかにすきができると思うからです」と語る。

ゲーム中に笑顔を見せてはいけないと言うのではない。塁上で鳥のように両手を広げておどけてみたり、打ってすぐに派手に指を突き上げてみたり、自然にわき出る喜びと違ったパフォーマンスをする選手が多くなっているが気になるのである。プレーは続行中だし、その一瞬で次の塁を狙うことも出来る。大阪桐蔭の選手たちは試合にギラギラと集中し、最後まで真剣に白球を追った。試合中に笑わぬ選手たちが、最後に、最高の笑顔をつかんだことになる。

甲子園の頂点に立った選手たちの後ろには、全国の夢が叶わなかった大多数の球児たちが居たのだ。そんな多くの仲間たちを思い、真剣に白球を追い続けるところに、甲子園球児の真髄があると思うのだが。
完封した投手が雄叫びを上げて喜びたい気持も理解できるが、敗れた相手チームを思いやる気持も大切であろうと思う。



コメント (2)
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