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知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

なぜ、メディアは石丸批判をしているのか?なぜ「敵」と認定し、攻撃を開始するのか?

2024年07月13日 | 国家論
メディアも市民連合同様、泡沫候補と考えていたため、
 当初は、全く報道せず。
小池、蓮舫の一騎打ちという構図で、
 それぞれのパネルを作り、政策(らしきもの)を指摘し、支持政党などを比較。

その後、情勢の調査をすると、
 石丸氏が田母神氏と同様、一定数、とりそうだ
と分かる。

それを受け、4者の公開討論会(JCなど)が開催。

期日前投票の出口調査などで、
 日ごとに石丸氏の支持が多いこと
 期日前投票の投票率が前回より高く、無党派層が選挙に行きだしている
ことが判明。

 小池優位、蓮舫、石丸追撃
という見出しが踊る。

結果が、
 小池280万、蓮舫170万、石丸120万
であれば、
 与野党対決、小池氏圧勝
で終わっていた。
やはり、
 一騎打ちであったため、小池蓮舫を取材していた、
 石丸氏は結構、善戦しましたね
とメディアの権威が保たれることになった。
これが、メディアの予想していたことで、嬉しい展開。

しかし、
 次点の結果は、石丸170万、蓮舫120万
と逆転してしまった。

メディアとしては、大失態。

読みを外し、取材も、報道もあまりしていなかった。
これは、
 TVメディアとしては最悪の結果。
日テレで例えると、
 箱根駅伝で青山学院と駒沢の一騎打ち
となると思って、
 そのような特番や取材をし、
 OBのゲストを青山学院と駒沢でそろえていた
ところ、
 全く予期していなかった大学が、2位になるような展開になってしまい、
 取材の準備が不十分だったため、
 解説もバックグラウンドの説明ができずに、「驚きの展開です」
とのみ言い続けているようなイメージです。

報道する立場としては、
 取材不足、読みの外れは、プロとして失格。

今回の選挙では、そういうことが起きた。

これは、既存政党も同じで、読みとちがった驚きの結果というわけです。

こういう時に、メディアが行うのは、
 一躍、時の寵児にのし上げる
ということ。

読みを間違えたのは、
 自分たちの見る目がなかったのではなく、
 この人が、本当にすごかったんだ。
 誰も想像できなくても、仕方がないくらい、偉大なことをしてのけたんだ。
という論法です。

一種の責任逃れ。

石丸氏が、選挙特番で、
 皆様のおかげで、ここまでの結果が得られました。
 私も正直、ここまでの結果になるなど思ってもみませんでした。
 本当にありがとうございました。
と普通の政治家の対応(メディアの言い訳に合わせた発言)をしていた場合、
 TVメディアは、視聴率が取れるタレント
とみなし、
 味方に引き入れる
動きをしていたと思います。

国民の大多数も、
 メディアに乗っかって、170万票あまり獲得した「時代の寵児」として扱う。
各情報番組にゲストとして呼びまくり、
 メディアが予想などできなかった驚きの結果を生んだ手法を説明し、持ち上げる。
これは、
 多くの政治家(石丸氏が言う「政治屋」)にとっては、
 出演料というお金にもなるし、
 自分を売ることもできる
ので、ありがたい展開。
メディアも、
 自分が見誤ったのは、誰も想定できない結果なので、ミスではないという正当化
と、
 170万票あまり獲得したゲストによって、視聴率が上がるという実利
があるので、ありがたい。
つまり、WINーWIN。

このWINーWIN構造があるので、
 知識人の多くは、TVメディアの味方になりやすい
わけです。

当然、メディアは、
 石丸氏も、普通の政治家(候補者)のように、WINーWIN構造に組み込まれる
と思っていた。

ところが、
 また、メディアの想定外のことが起きる。

石丸氏が、
 結果についてどう思いますか
とのメディアの問いに、
 有権者の総意の表れだと思います
と、
 自分の想定より多かった、驚きの結果だ
という路線に乗ることを拒否した。

さらに、
 このような結果でうれしかったですか
との問いかけにも、
 選挙は勝ち負けではない(二位以下に投票した人は、負けたわけでも、間違えたわけでもない)
と一蹴し、
 そういった候補者目線でメディアが煽ることが、政治不信を招くとメディア批判まで言った。

そして、多くの政治家がもっとも知りたい
今後は、どうされるのかという質問に対しては、
 あらゆる選択肢がある
として、
明確な回答をさけながら
 広島一区もその一つ
と、岸田、自民党を茶化してみせた。

実は、これはトラップで、
 「国政を目指します」
といえば、
 都議会は足かけ、売名行為だった
と攻撃する。

 「再度、都議会や知事を目指します」
といえば、
 国政に関与しそうになった際に、「お前はあのとき首長をめざすと言っていたじゃないか、変節だ」
と攻撃する。

どちらの回答も、マイナスな質問です。

 今後は、あらゆる可能性があります
といって、明言を避けるのがベストな回答だったというわけです。

トラップに引っかからないので、
 あるコメンテーターが、「開票作業中に、次のこと(広島1区発言)を話すのは、有権者を馬鹿にしている」
と意味の分からない批判をするという、印象操作に入りました。

コメンテーター自身が、
 東京都知事選の当選はないこと
 次はどうするつもりなのかを聞いている
ので、
 開票作業中に次を話すのは、有権者を馬鹿にしている、失礼だ
という批判は、
 意味不明です。

会話は、流れてしまうので、異常性が分かりにくいのですが、
 文字に起こして分析すると、いかに、馬鹿げた質問か
が分かります。

 次のことを聞いておいて、相手に合わせて、その前提で話をしたら、有権者に失礼だ
 おいおい、自分で、次のことを聞いてるじゃん?

この人本当に、コメンテーターやっていていいのだろうかと、疑いました。

このようなメディアに対する回答を連発した瞬間、
 この人は、やばいやつだ
 しかも、メディアの敵だ
とオールドメディアは、認定した。


NHKが敗因について尋ねた際、
 NHKを初め、メディアが当社全く取材をしなかったこと
と、
 メディアが見誤ったミスを明らかにする。

日テレに対しては、
 有権者の総意が表れただけと塩対応(うれしいですが欲しかった)。
政治屋の定義について、
 質問者の質が悪い(前の同じことを聞く)
 泡沫候補者と考え、候補者のことを取材していない(YouTube動画を毎日配信しているのに)
ということを露呈させる。

アイドルタレントに対しては、
 選挙特番のような番組に素人のアイドルが何も知らない状態で、質問する
というのは、
 世界的に見てありえない
という事実を国民の目にさらす。

日本のスタイルになれている人は、
 政治家や頭の良い人は、どんな質問も質問の意をくみ取り、笑顔で、優しく分かりやすく答えるべきだ
という「政治家の理想像」にこだわり、
 それに反する人は、「異常者」だ
と批判し、
 自分の道徳観を押しつけようとする。

石丸氏が
 そういううわべだけの人間は、政治屋として嫌悪している
ということを知らない。

支持者は、YouTubeで言いまくっているので、
 「政治家の理想像」はくだらない
と思っている。

どうせ、うわべだけでしょ。
どんなに聞く姿勢、優しい対応をしても(就任当初のメディアの岸田人気を思い出すとわかるはず。)、
 裏金つくったり、自分や仲間は処分しなかったり、国民の声を聞いているふりをしているんでしょ
というわけです。
=政治不信、投票率の低下につながる。


デーブ・スペクターがいうように、海外では、
 報道、選挙(中立・公正・質の担保)とエンターテイメント(一般人向け、終わり)は明確に分ける
ので、
 「報道バラエティ」という民主主義に弊害となる番組
はなく、
 元アイドルが、選挙特番や報道番組に出演し、意味不明な質問をすることはない。

質問内容を、
 過去の発言などリサーチを行い、準備し、
 公平・中立さの観点や、
 国民が知りたいことかなど、優先順位をチェックをし、
 質問を受けた相手が分かりやすいように、意図を明確にしたうえで、端的に質問する。

日本のように、
 自分の意見を長々と話して、最後に、つけくわえたように、「どう思いますか」
という
 答えようがない質問(目的は批判がしたいだけで、回答が聞きたいわけではないので、回答しようがない)
や、
 多くの人は、こう言っていますが、どうお考えですか
というような
 エビエデンスのない質問
や、
 誤った前提を週刊誌記事などから持ち出し、事実であるかのような前提に立って質問する
というような
 前提が間違っている質問
などが
 多いということはない。

日本人のコメンテーターや有識者は、
 質問の意図を酌んで答えればよい
というわけですが、
 そのようなあいまいな質疑応答は、誤解を生む可能性があったり
 妙な切り取り方をされ、全く異なる印象を生むように報道されたりして
有害であり、
 ディベート教育がしっかりしているアメリカなどでは、
 質問の意味が分からず、曖昧な回答をすることは批判される
ことになる。

質問の意図が分からないなら、聞き返し、
 別の切り口から質問をするように促す
のが、適切なディベートです。

日本人の学者やコメンテーターが、海外で評価されないのは、 
 論理的思考が乏しく、ディベートができない
からです。

外務官僚が海外で、
 ディベートをふっかけ、相手国をやり込めている姿を見ることはない。

アメリカ、EU、中国などは、
 きちんとディベートしないと出世できない
ので、言いたい放題です。
言っていることが正しいのと、
 ディベートができることは、必ずしも一致しない(中国がいい例)。
ディベートは技術だからです。

あの場面における政治に関する質疑応答は、
 ディベート
です。

町中の懇親会などで、質問を受けた場合には、
 意を酌んで、笑顔で、あいまいな回答をして、支持が上がるように振る舞えばよい
わけですが(石丸氏はそれすらしないと思いますが、、、)、選挙特番はそうでない。

お互いプロであるからです。


日本の記者の質の低さは、
大谷選手など海外メディアとの共同記者会見などで、
 なんでこんな低レベルなこと聞くんだ
とか
 自分の意見を長々言って、何を聞きたいんだ
とか
 疑問に思うことがあった人は実感できるはず。


さらに、
 石丸氏の「女子供に容赦しない」という発言
は、
 コメンテーターも、報道のプロとして仕事をすべきだ

 現在のメディアにおける問題点を明確にしている。

ちなみに、「女子供」は、差別用語ではない。
ウィメン&チルドレンファーストといって、避難における「おんなこども優先のルール」同様、
「おんな」と「こども」という意味です。
要は、文脈によって、差別的な使い方がされるという言葉にすぎない。
差別していないことは文脈上、明らか。
頭ポンポンも、子供扱いすればよかったのかという文脈で使われていて、
 頭ポンポンしたかったみたいな気持ち悪いセクハラ文脈でない
のは明らか。
こういったやり方は、切り取り型の印象操作(一部の言葉を文脈から切り離し、批判する)。


この誰に対しても、プロ意識を求め、
優しく対応しないことで、緊張感を持たせる姿勢は、
安芸高田市時代の
 中国新聞やRCC中国放送
とのやりとりでも一貫しているので、
 石丸支持者は、むしろ評価した
と思われます。
(議会を時間追って見ていくと分かるように、
安芸高田市の議会や議員のレベルが上がっている。
これが、プロ意識、緊張感の効果だと思います。
スポーツなどで、敵が強いと、自分も強くなるってヤツです。)


逆に、いきなり全国区のテレビ局や新聞社には、
 こびへつらうような態度を示した
場合、
 一貫性が崩れ、支持者が離れてしまう
可能性もありました。

おそらく、
 政治屋だったら、自分の得になるように、使い分けをする
と思います。


こうした石丸氏の
 メディアに与しないという意思表明

 一貫したメディア批判
により、
メディアは、
 石丸氏を敵と認定する
とともに、
 脅威も覚えた
はずです。

今後は、
 脅威の大きさにより、批判の程度が変わる
ことになります。

れいわ新撰組の山本氏の場合も、
 議席獲得とメディア批判という点で同じ構造
ですが、
 政権批判、共産主義的主張
という点では、
 左翼メディアの思想と一致する
ので、さほど大きな批判はなかったと思います。

N国党の場合は、「無視」と「批判」で対応。

これに対し、石丸氏の場合は、
 都議選で170万票という衝撃が大きい
ため、
 批判が大きくなる
はずです。

お抱えコメンテーターを通した、
 あのような発言は、「政治家としての資質を欠く」
といった人格批判をさらに展開する。

ここが大きくなると、
 自分たちの読み間違えというミスを隠す
ことができるからです。

蓮舫タタキも、自分の読み間違いの正当化につながるので、
 今後も行われる
はずです。
自分がまちがえたのではなく、
 蓮舫の支持がなかった
という人格攻撃(溺れた犬を棒で叩く・・日本人にはない感性)。


批判の目を、
 メディアの選挙報道のあり方
 公開討論会をTV局として実施しないなど有権者の知る権利に奉仕していないという事実
 結果の読み間違い
 視聴率ほしさによる、海外ではありえない素人コメンテーターの登用という番組制作
など
 メディアが触れて欲しくない「メディアの腐った部分」
からそらすために、
 できることをする
ということです。

ただ、
 コメント欄を見ると、メディアの方に問題があるのでは?
という意見も多く、
 昔ほど、オールドメディアの力は強くないのかな
とも感じました。


一般的な国のメディアであれば、
 小池氏がなぜ支持されたのか
 どのような政策が支持されたのか
 今後の東京はどのようになっていくのか
 有権者の投票行動は、どうだったのか
 選挙のあり方として、どうだったのか
という
 国益や有権者の利益につながる質の高い選挙報道や検証を行う
はずです。

それが、
 石丸氏の言動
 石丸氏の今後
 石丸氏の選挙運動
という点が重視されている点で、
 メディアの石丸効果への脅威
が感じられます。

YouTubeやSNSは、
 メディアの脅威
となるとともに、
 既存政党の脅威
でもあります。

一番恐れているのは、
 無党派層がYouTubeで政治に関心を持って、
 政策を知ったり、政治家個人とつながったりして、
 選挙に行く人が増えてしまう
ということです。

そうなると、
 利権団体の組織票だけでは当選できなくなる
からです。

組織票は、自民、立憲、公明、共産党が特に多いので、
 これらの政党は甚大な影響が出る
はずです。

さらに、
 N国、れいわ、参政党
などは、
 同じ手法で議席を確保しているので、票を喰われる
可能性があります。

そのため、
 既存政党及びメディアはタッグを組んで、潰しに来る
可能性があります。

これは、
 孫正義がマードックとテレビ朝日を買おうとしたとき

 ライブドアが日本放送株を通じて、フジテレビの支配権を得ようとしたとき
に、
 既得権者が集結し、徹底的に潰しにかかり、諦めさせ、テレビ局を防衛したとき
と構造が似ています。
法的には阻止できない(違法でない)ので、あらゆる妨害工作で対応した。


同じような妨害工作を露骨にやろうとするなら、
 ポスター騒動を利用する
と思います。

 ポスター騒動や、選挙妨害行為を取り締まる必要がある。
といって、メディアが煽ることで、問題を深刻化させる。

その上で、
 選挙にYouTube配信などで、利益を得る行為は問題だとついでに、追加する。

その結果、
 選挙におけるYouTube、LINEの利用を何らかの方法で規制する。


こんな展開になった場合、
 選挙におけるYouTube等の配信は、「国民の知る権利」において重要だ
として、
 徹底的に戦う必要がある
と思います。

YouTubeなどで、
 一次情報に接し、政治家個人の考え方や人柄を知って、
 多くの国民がこの人なら、時間を割いても応援したいな
と考え、
 投票に行く
ということが、
 民主主義を支える
ことになるからです。

これによって、
 日本人が覚醒し、日本が既得権者のみで利権を回す
ような国ではなくなるわけです。

今、旧態依然のオールドメディアとYouTubeなどのネットメディア、
 既得権益に守られた政党と既得権益を奪いたい政党、既得権益をつぶしたい政治家
のバトルが勃発した感じです。

ちなみに、
 左翼メディアが一番嬉しい
のは、
 自民党が倒れ、立憲民主等が政権を奪取し、既得権益を自民党から奪い、
 さらに、福祉の名の下に、予算を倍増させ、広報活動などでTV局や新聞などのメディア、
 電通、イベント会社にお金が回るようにする
というプランニングです。

立憲民主党が左翼メディアから求められているのは、
 既得権益を潰すのではなく、
 LGBTQ問題、少子化対策、CO2問題、格差是正、貧困対策
に積極的に取り組み、研究会、イベント、審議会をたくさん設置し、
 メンバーに入ったり、広報予算などを増やしたりしてもらい、仕事につなげる
ということです。

無党派層が求めていることは、
 既得権益に流れている無駄な税金を廃止し、税負担を軽くする
ことや、
 少子化問題や
 地方の空洞化を含めた、
 政治や経済の問題にどう取り組むか
ということです。

地方は、本当に消滅しかねない。
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