大隅半島、志布志の山宮神社境内入口に建ち、威容を誇る樟の巨古木。
鹿児島県、鹿児島市のある薩摩半島と鹿児島湾を挟み対峙するかの様な大隅半島・・・・・、今も噴煙を上げるあの桜島とは反対側、宮崎県境に近い大隅半島の根元、志布志湾に面して志布志市広がっている。
志布志フェリーターミナルやJR日南線終着駅「志布志」のある志布志港付近より南西に約3km、安楽小学校すぐ南側、緑に囲まれながらも明るい「山宮神社」の境内がある。
境内中央を行く参道脇には畿内では見たこともない石像随神像が両脇に坐し、ちょっとした異文化の匂いを感じさせてくれる。
境内、石鳥居入口右手脇に脈打つような巨大な根元を見せ「志布志の大樟」と呼ばれる巨樟が緑いっぱいの樹冠を大きく広げている。
根元が異様に膨らみ、その樹齢の長さを目の当たりに感じられる樹姿をしている。
社伝によれば、この大クスは天智天皇お手植えと伝承され、かつて参道の反対側にも同様な大クスが立ち、威容を誇っていたようですが明治26年(1893)に枯死してしまったとの事です。
巨大な樟の根元周りには木道が設けられ、根元を保護していますが、境内側の根元には大きく口を開いた洞があり、積み重ねた樹齢の長さと重みをひしひしと感じさせてくれます。
主幹の補修痕や、大きな洞は気に掛かりますが樹勢はいたって盛ん、その枝ぶりにも揺ぎは見られない。
推定樹齢約1200年、目通り幹囲17.1m、樹高24mとされ、国の天然記念物に指定されている。
撮影2011.12.20