この巨杉も滋賀県湖東地方の巨木の例に漏れず、突き刺した箸が育って巨木に成ったと言い伝えられている。
今回箸を突き立てたのは弘法大師、滋賀県湖東市甲西町、旧東海道の石部宿近く、吉永にある「大沙川隧道」のほぼ真上にこの杉がある。
大沙川隧道は天井川(大沙川)を潜るトンネルで、半円アーチ形天井、壁は花崗岩の切石積みという立派な作りで、地元では「吉永のマンボ」と呼ばれている。
かって、大沙川の堤防には2本の巨杉が聳えていたらしいが、1本は堤防が崩壊して倒れ、いまは、この杉が単木立ちしている。
堤防に上がると弘法杉の前にはお堂が建てられ弘法大師像が祀られ、この弘法杉自身が信仰の対象として大切に守られている。
言い伝えだと樹齢は1200年には成るのだが、実際には樹齢約750年、樹高26m、目通り幹周6.0m
やっぱり、ここの巨杉も枝振りが見事に暴れていて、長らく手付かずの状態で(信仰の対象物其の物)おかれていた事を伺わせる。
撮影2006.7.22