この桂の樹の巨木に逢うのは大変でした。
なんといっても、この神社を鎮守としていた向之倉と言う集落は廃村になってしまっていてまったくの無人で、集落自身も草や木々飲み込まれてしまって哀しい姿をさらしていました。
滋賀県多賀町の山の中、今は車の通る事も殆ど無いだろうと思われる向之倉集落への道は険しく細い、しかし歩いていくには厳しすぎる距離と登りです。
登りつめた突き当たりの駐車場所から少し左へ下がった山中の小さな井戸神社境内の中央に巨大なカツラが立っていた。
廃村になって人の気配はまったくありませんが,神社の境内は手が入っているらしく、それほど荒れてはいません。
桂の樹特有の株立ちで大小十数本の幹に分かれ天に向かって聳えている。
その姿は圧倒的で、人気が無くなった廃村の鎮守の神木として、孤高の巨木と言う趣がある。
その根元には小さな殆ど水溜りにしか見えないような、神社の名前の基になったと思われる井戸があった。
滋賀県指定天然記念物、樹齢400年以上、樹高39m、目通り幹周11.6mは滋賀県第一位の巨木だとされています。
撮影2006.7.15