アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

ナルコユリ

2018年04月23日 | うちの庭では

隣家から譲られナルコユリは、春遅く芽が出始め、あれよあれよと言う間に1週間ほどで花が咲きます。花は小さく地味で、鳴子状に連なって垂れます。私は花よりも、弓状にしなった茎に大き目の斑入りの葉を垂らす姿が好きです。春から秋まで、目を楽しませてくれます。花言葉は「懐かしい音」です。

終戦の翌年入学した小学校で、級友と手をつなぎ、講堂を大声で歌を歌いながら行列して歩いた情景が脳裏に鮮やかに残っています。私が憶えた最初の歌ではないでしょうか。定期的に何回も行いましたので、題名は知りませんが、歌詞もメロディーももはっきり覚えています。「若草萌える丘の道 心もはずみ身もはずむ 小鳥の歌にさそわれて  私もいつか歌いだす」でした。幼稚園に通わなかった私には、一緒に遊べる仲良しがおらず、何時も一人っきりでした。この行進の時ばかりは、皆と行動できる唯一の楽しいひと時でした。

幼い頃は、恥ずかしいので人に聞こえるように歌うことはありませでした。社会人になってからも、よく一人でラジオを聴き、耳で歌を憶えました。現在高齢者クラブで指導的立場にあり、今になって耳学を「うたごえ」に生かしています。歌うことは健康上多くのメリットがあり、大き目の声を出すよう指導しています。童謡や昭和の青春歌謡が主体ですが、意外に他人より多くの歌を知っているのに気づかされました。これらの歌は、特に詩が美しく奥深く、メロディーもしっくりと詩にマッチし、しみじみと味わうことができます。懐かしい歌を中心に話題が生まれ、思い出話の会話にも花が咲き、若返った様な気分に浸ることができます。

我々が慣れ親しんだ童謡は、高齢者にとっては「懐かしい音」ですが、今幼稚園や小学校ではあまり歌われないようです。子供のころ歌った童謡が「懐かしい音」になってしまいました。先人が積み上げたこの貴重な文化遺産は、後世に伝えるべき日本の誇りだと確信します。確かに科学技術の進歩により、内容の一部が時勢にそぐわなくなってきていることは確かです。込められた「こころ」を大切にして、現代に通じるように詩を工夫して、子供たちに歌ってもらい、「懐かしい音」として心に刻んでもらいたいものです。


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