私が幼児の頃、母が易者に占ってもらうと、「この子は将来博士か外交官になる」と宣託されたと何度も聞かされました。何度も繰り返すのは、それは母の切なる願いでもあったのだと思います。農林省に入省後10年目、マレーシア派遣の打診があった時、迷わず応じたのは、私の心に染み渡っていた母の一念がなせる業だったのではないでしょうか。外交官ではありませんでしたが、東南アジアで約15年間、海外研究協力に携わり、マレーシア政府から勲章を授与されるほどの成果を上げ、学位を取得し、大学教授も勤めることができました。幸運に恵まれたとも思いますが、母の熱い願いが通じたと、私には感じざるを得ないのです。
小・中学生時代、私の愛読書は20巻くらいの平凡社の大百科事典でした。友達に恵まれず外で遊ぶことは少なく、暇な時に百科事典をぱらぱら捲っては拾い読みしていました。何年も拾い読みしていると、一般常識的以上の知識はかなり身に付いたと思います。知恵袋が常に身近にあり、手軽に知識を得ることができたのです。そんな環境が効を奏したのか、滑り止めなしに順調に高校・大学進学、就職も希望通り果たし、社会人になってからも各職場で即戦力で活躍することができました。
先週、通販業者から「しゃべる地球儀」のカタログが送られてきました。液晶画面が付属しており、タッチペンで地球儀上の望む国をタッチすると、首都・言語・気候・地理・歴史・国歌などが10,000以上の映像や15,000以上の音声で楽しめるのです。またパソコンを通じて最新情報への更新も可能です。咄嗟に、正月に青森から来る小学生の孫二人へのプレゼントにピッタリではないかと思いました。身近にあれば、遊びながら将来世界を股にかけて活躍できる素地を形成できるのではないかと思す。あの大百科事典のような役割を果たせそうです。孫達には大志をもって活躍して欲しいと言う私の一念をこの地球儀に込め、将来の成長を楽しみにしたいと思います。
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