アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

インパチェンス

2023年06月26日 | うちの庭では

昨年の株を越冬させたインパチェンスが花盛りです。日陰に強い花と物の本にはありますので、北向きの玄関先に飾っています。花言葉は「強い個性」です。

人の顔にはそれぞれに特徴があるように、人の性格は千差万別です。これを個性というのでしょが、他人の個性はよく分かりますが、自分では認識することは難しいのではないでしょうか。自分では普通に振る舞っているつもりでも、そこには個性が溢れており、周囲に話題を振りまいていることがよくあります。そこが人間の面白いところです。

農林省に入省した私は、最初行政職として、9年後研究職に職種変更し、更に大学の文部教官を務めました。行政職では個性は重視されませんでした。端的に言えば、個性は「悪」なのです。敷かれたレールの上を走るように、決められたやり方に忠実に従うことが求められたのです。それが優秀な職員の資質だったのです。

それが研究職では逆転しました。研究とは謂わば未知への挑戦みたいなものですから、敷かれたレールはありません。私の場合は、日本が経験したことのない熱帯モンスーン地域の稲作近代化が課題でしたから、個性豊かな研究者の多様性が求められ、新奇な知恵を出し合って技術開発に取り組まなければならなかったのです。4年・5年・4年と3回に亘り、長期在外研究員として存分に個性を発揮し、私の人生のハイライトとなりました。

文部教官としては、学生・院生の個性を引き出すことを重視しました。論文にして評価されなければ研究とは言えないと考えているので、学生・院生が教室に配属されると、卒論の課題を選ばせ、先ず執筆計画を立てさせ、次に必要な情報・データをチェックし、足りないものを実験・調査で補うのです。私はこれを指導し、学生2人、院生2人の論文を大学出版物に掲載することが出来ました。

日本の教育は、入試合格が目的となっており、個性を伸ばすことが疎かになっていると感じます。個性を潰し、工業製品のような画一的ロボットを製造しているようなものです。プログラムに忠実な大量生産には都合よくても、ユニークな画期的なアイデア・製品は生まれません。各種調査で指摘されているように、日本の技術力・経済力が後れをとっているのは、個性を軽視する教育制度のあるように思います。

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