大洗海浜公園の秋に紅葉するコキアは見事ですが、今は開花の季節です。継続する猛暑・干にもめげずしぶとく生きています。厚岸湾の海水交じりの沼地に生え、鮮やかな紅葉で有名な厚岸草も、同じヒユ科に属します。ところでヒユはうちの庭にもよく生え、朝食の温野菜の食材としてよく利用しています。花言葉は「恵まれた生活」です。
「恵まれた生活」とは、衣食住が足り、家族共々健康で、毎日を好きなことをしながら暮らせることではないでしょうか。このような目で周囲を見渡せば、健康問題が最大の問題のようです。平和国家日本ではならでの「恵まれた生活」ではないでしょうか。
世界に目を向ければ、生存そのものを脅かされる人々で溢れています。世界的には、総人口80億人中23億人が飢餓問題に苦しんでおり、うち9億人は極めて深刻な状態に陥っているそうです。原因は人口増、貧困、地球環境問題の起因する農業生産低迷、政情不安による食糧供給の混乱などです。
主たる食料生産手段は農業です。農地の面的拡大は難しくなり、潅漑による生産性の向上が求められています。しかし農業用水の開発余地も逼迫しています。食料を増産しても、貯蔵施設や道路の整備が遅れており、奥地にある飢餓地帯への食糧供給は悲観的な状態です。飢餓地域の少量生産力向上が抜本的解決法ですが、それは夢物語に過ぎません。結局飢餓人口の流民化に帰着してしまうのです。
日本では食品廃棄物が600万トンに及ぶそうです。国民1人当たり毎日茶碗1杯分のご飯を捨てている勘定になると言います。食料以外にも戦争・内紛が絶えず、多くの住民が命を奪われています。万人に「恵まれた生活」を送れるのは何時のことでしょうか。