アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

セイタカアワダチソウ

2014年01月09日 | 緑の季節

 天気予報によると、今日から今冬最強の寒気が日本列島を襲うとのことです。桜川の堤防裾では斜面の保温効果に助けられセイタカアワダチソウはまだ緑を残しております。花は終わったものの、今は白い羽毛を付けた実がきれいです。セイタカアワダチソウは明治時代に観賞用としてアメリカから移入されたものです。日本在来種が幅を利かせていた頃はおとなしくしていましたが、日本の高度経済成長期の重機械による大規模な工業団地や宅地開発などで在来植生が破壊された跡に、パイオニアプラントとして猛烈な勢いで進出したのです。しかし最近では、過繁茂が災いし却って自らが持つアレロパシー作用で勢力は衰え始めております。

 セイタカアワダチソウの花言葉は「生命力」です。「地球とは?」と問われれば私は迷わず「生命力」と答えます。この大宇宙で、地球は生命を宿す稀有な存在なのです。地球の歴史46億年間で、生命は40億年前に誕生したと言われています。地球上に生息する生物は、それぞれの個体の命は儚いものですが、営々と子孫を残しながら40億年もの長きに亘り生命力を発揮してきたのです。

 地球生命の誕生期は深海の噴出熱水をエネルギー源としていたと言われていますが、太陽エネルギーに頼る酸素を生成するシステムに進化を遂げ、現在の大繁栄に至りました。現在の生命は、太陽エネルギーを糧に大地・海洋・大気で養われています。永らく土と関わってきた私は、土の生命力に特に関心を持っています。地表を覆う精々1メートル程の表土が、植物と動物とを問わず地上の全生物を養っているのです。健全な土の中には膨大な微生物が生息し、地上の物質循環の役割の主要な部分を演じています。一つの生物が死んでも、地中の微生物がそれを栄養分に分解し、次の生物を再生しているのです。海洋でも同じことが行われています。地球環境が生物の再生の緻密なシステムとなっているのです。畏れ多くも我々人類は、行き過ぎた便利の追及のあまり、地球の生命力をないがしろにしているのではないでしょうか。


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