近所の路傍でコスミレが咲いていました。今年見る初めてのスミレです。アスファルト舗装とコンクリートの縁石の間の狭い隙間に根を下ろしています。スミレの種には、アリが好むエライオソームと呼ばれる付属体ついています。アリは一旦種を巣に運び、エライオソームを食べ終わると巣の外に捨てるのです。種が狭い隙間に捨てられ、こんな狭いところに定着するのです。
スミレの花言葉は「小さな幸せ」です。今日は週一回の高齢者クラブの「ふれあいサロン」の日で、10人が集まってきました。始めに準備運動を兼ねて10分間転倒防止体操を行い、次に1時間ほど輪投げに打ち興じました。輪投げの台には9本のポールが立っており、縦・横・斜めの点数が15点になるよう配置されています。縦・横・斜めに3本の輪が連なって入るとボーナス点30点が与えられます。我々はこれを「ビンゴ」と呼んでいます。「ビンゴ」を達成するとご褒美に一口チョコレートを一個貰えるルールを作りました。一個10円位のチョコですが、「もらえる」と「もらえない」は大違いで、チョコの争奪戦に大いに盛り上がるのです。輪投げが終わると、菓子を食べながら30分ほどおしゃべりの時間となります。更に「今週の一曲」の時間が続き、毎週異なる懐かしの愛唱歌を一曲取り上げ、その制作の背景やいきさつを解説し、みんなで鑑賞しながら合唱するのです。
ここに集まるメンバーは、旦那さんの介護で疲れ息抜きに来る人、転んで骨折し好きなグラウンドゴルフができなくなった人、仲間に恵まれず引き篭もり勝ちだった人、など普段外出が滞りがちの高齢者です。もう20回近く続けていますが、メンバーも定着し、親睦も深まり、楽しい時間を過ごして晴れ晴れとした表情でお帰りになります。このような週一回の「小さな幸せ」を提供するのが「サロン」です。最初輪投げで3メートルの距離を投げられなかった人も、今では体力も見違えるように向上し、高得点を挙げられるようになりました。そんな高齢者の集いを世話する私にも、これは「小さな幸せ」です。老若男女、誰にでも手軽にできる輪投げを取り入れたのが、「サロン」の成功の鍵でした。
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