アイ・ラブ みどり

逆境にもめげず、けなげに生きるみどり達がいとおしくてなりません。

ヒペリカム

2017年06月21日 | うちの庭では

キンポウゲ科の小灌木、ヒペリカムは、13年間も我が家に定着し、スッカリ庭の常連になりました。挿し木で育て、毎年輝く黄色い花や愛らしい紅色の実を誇らしく見せてくれます。

ヒペリカムの花言葉は「悲しみは長く続かない」です。悲しみはひとを鬱状態にします。ひとは常に試練に立ち向かい、負けて悲しみ、打ち勝って喜んできました。人生は悲しみと喜びとのあざないのようなものです。中でも、信頼できる親しい人との別れが大きな悲しみではないでしょうか。私も弟、両親を失い、最近姉も亡くなってしまいました。皆私を愛してくれたかけがえのない家族でした。その都度、私は大きな悲しみにくれましたが、多くの仲間に慰められ、悲しみから脱出できました。仕事が順調に成果を上げることができ、仕事を通じて多くの新しい友人と巡り合えたのも、悲しみを乗り越えられた要因です。

定年退職でも、職場と共に多くの同僚からも別れることになりました。定年に近づくと、ある程度の地位に就き、取り巻きに支えられて、偉くなったような気分にしばし浸れるものです。退職した瞬間、取り巻きは後任に流れてしまい、孤立してしまうのです。表街道を闊歩してきたエリートの中には、新しい人間関係を築くのが案外苦手な人が多く、別れの悲しみから立ち直れず、鬱病になってしまった事例を知っています。過去の地位にこだわり、普通の人間になりきれず、人を上から見る態度が残っているのではないでしょうか。結果的に「悲しみは長く続く」ことになってしまいます。

幸せは信頼できる人との巡り合いです。一瞬にやってくる別れと異なり、それにはじっくり時間をかけて育む必要があります。口車に乗ってうっかり信用して、大やけどをしないとも限らないからです。モノやカネだけでは悲しみに不感症になるだけで、人は決して幸せには成れず、ますます欲が募るだけです。よき信頼関係を共有できる仲間が人生の宝で、「悲しみは長く続かない」を実現できるのです。

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