北アメリカ原産のワルナスビは繁殖力が強く、茎に鋭い棘があって厄介な雑草です。しかし花は意外にきれいなのです。桜川の土手には我が物顔に大きな群落を作っています。家畜のふんに交じって種が散布されます。畑では耕運機で細切れになった地下茎から芽をだすので、一旦群落ができてしまうと根絶は絶望的になってしまいます。始末に負えない雑草です。
ワルナスビの花言葉は「いたずら」です。私はいたずらをしている認識はないのですが、庭に「雑草」を生やしているのを妻はいたずらと思うようです。ヒメクグ、オニカタビラ、ハハコグサ、ニワセキショウなどは妻には「雑草」の最たるもので、私が可愛がっているのを見て顔をしかめるのです。妻の植物図鑑には「花」と「雑草」の2種類しかなく、きれいな花以外は全て雑草なのです。ユリ科のホトトギスは現在ルリタテハの幼虫の食害に逢って茎だけになっています。幼虫を駆除しないのも妻には私の「いたずら」にみえるのです。しかし心配はいらないのです。やがて側枝が伸びて、花の時期にはきちんと花を咲かせるからです。花が咲き蝶が舞う庭作りには、自然に任せておくのが一番良いのです。私には人の手が加わらない自然の姿に美しさを感じるのです。
育種によって花のサイズや色や数を「いたずら」した園芸品種は確かにきれいではありますが、野生が持つ奥ゆかしい美しさには及びません。私の「いたずら」と妻の「いたずら」が今狭いうちの庭でにらみ合っています。両者の共存をいかに図るかが、私の腕の見せ所と言ったところでしょうか。他所の人が見たらなんと雑然とした庭だろうと思うことでしょう。しかしそれが夫婦の「いたずら」なのです。
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