2013.10.19 J1第29節 鹿島×浦和 寸評・採点・布陣
2013-10-21
鹿島 1 ― 2 浦和
■カシマ■32,305人■曇のち雨■18.1℃■主審:松尾(5.5)
■得点(アシスト)
(鹿)87分:大迫
(浦)20分:那須(柏木=CK)、71分:原口
MATCH REPORT
ボール支配で優位に立つ浦和がサイドから攻め込むが、鹿島も速攻に活路を探る。20分にCKから那須が決めて浦和が先制するが、一進一退の展開が続く。しかし60分にダヴィが退場すると、浦和が押し込み原口がリードを広げた。終盤に1点を返されたが逃げ切った。
Most Valuable Player
浦和 那須 大亮 セットプレーから抜群の得点力を発揮。ディフェンスリーダーとしても好判断、闘志を見せた
鹿島
GK 21 曽ヶ端 準 6.0 失点はDFとの連係に問題あるが、興梠との1対1を止める好守も
DF OUT 77分 24 伊東 幸敏 5.5 狙われながらも奮闘していたが、判断ミスでピンチを招く場面も
MF IN 77分 27 梅鉢 貴秀 5.5 不慣れな右サイドバックに入り、戸惑いは隠せず、ミスも散見した
DF 5 青木 剛 5.5 興梠への守備は厳しくできていたが、原口への対応が軽く2失点目
DF 4 山村 和也 5.5 守備面での安定感は示したが、攻撃につなげるプレーは物足りない
DF 6 中田 浩二 6.0 派手さはないが、堅実、安定感のあるプレーで破たんはなかった
MF OUT 81分 25 遠藤 康 5.5 積極的に仕掛け、チャンスにも絡んだがフィニッシュに精度欠く
MF IN 81分 10 本山 雅志 - 出場時間が短く、評価材料に乏しいため採点なし
MF 40 小笠原 満男 6.5 劣勢の中ではより存在感を発揮し、最後まであきらめない姿勢誇示
MF 20 柴崎 岳 5.0 不用意なボールロストに始まり、ボールへのチェックが遅い場面も
MF OUT 65分 8 ジュニーニョ 6.0 サイドでの攻防でよくディフェンスに献身。攻撃でも前へ仕掛けた
MF IN 65分 35 野沢 拓也 5.0 交代出場していきなり致命的なミス。引きずってか持ち味出せず
FW 11 ダヴィ 4.5 マークを見失い先制許し、感情をコントロールできずに退場処分に
FW 9 大迫 勇也 6.0 相手の厳しい守りに苦しんだが、最後に意地の一発を叩き込んだ
監督 トニーニョ・セレーゾ 5.5 過去3連敗を喫している相手に対策不十分。交代策も後手に回る
浦和
GK 1 山岸 範宏 6.5 安定感ある守り、52分の遠藤のシュートへの好守で流れを引き戻す
DF OUT 79分 46 森脇 良太 5.5 守備面では厳しく対応も、ボールを持ってのプレーはミス目立つ
DF IN 79分 2 坪井 慶介 6.0 出場時間が短く、評価材料に乏しいため採点なし
DF 4 那須 大亮 7.0 貴重な先制ゴールを自ら挙げ、ディフェンスでも的確なカバー披露
DF 5 槙野 智章 6.0 序盤の攻撃参加、以降の守備でも貢献度高いが、最後にミスで失点
MF 14 平川 忠亮 6.0 決定的なチャンスをつくる場面はなかったが、攻守に淀みない働き
MF 13 鈴木 啓太 6.0 中盤でボールを奪い、確実につないだ。前線への飛び出しは控えた
MF 22 阿部 勇樹 6.5 的確なポジショニングで攻守のバランスを取り、攻撃の起点にも
MF 3 宇賀神 友弥 5.5 良いポジショニングと判断でチャンスに絡むが、フィニッシュが雑
MF OUT 43分 8 柏木 陽介 6.5 良いリズムでボールを動かし、CKからアシストも、負傷で交代に
MF IN 43分 10 マルシオ・リシャルデス 6.0 前半終盤から登場、持ち前の技術を発揮したが、決定機はつくれず
MF 24 原口 元気 6.5 ミスもあったが積極的に仕掛け、試合を決定づける2点目を挙げた
FW OUT 83分 30 興梠 慎三 5.5 前線で起点になるが、古巣への意識過剰か、ミスが目立っていた
MF IN 83分 11 関口 訓充 - 出場時間が短く、評価材料に乏しいため採点なし
監督 ペトロヴィッチ 6.5 目指すサッカーを推し進めつつ、パフォーマンスに安定性を加えた
Most Disappointing Player
鹿島 ダヴィ 不必要なカードで退場となり、チームに大打撃を与えた。重要な試合での感情を向ける方向が違う
悔しい敗戦ながらも小笠原満男には6.5の高評価が与えられた。
トニーニョ・セレーゾ監督もべた褒めしたベテランは、鬼気迫る働きをしたと言ってよかろう。
やはり、勝負に対する姿勢は主将を任せるに充分な資質である。
その気持が伝播し、大迫が一矢報いることとなったように感じる。
ところで、この試合、浦和にボールキープされ、押されておったように思えるが、それは一部分の見え方でしか無い。
浦和はボールキープこそしていたが、決定的チャンスは数えるほどしか作らせておらぬ。
これは鹿島の鹿島らし戦い方であったと思われる。
逆に大迫のヘディングやヤスのシュートなど、鹿島のチャンスは十二分に作れておった。
ちょっとした綾で結果は変わっておったであろう。
とはいえ、これもサッカーという球技の面白さでもある。
この試合はプレイ以外での要因が大きく左右し、残念な結果となった。
それが、松尾主審の5.5という評点に少しだけ現れておる。
ここには異論をはさみたいが、そこはメディアとしての表現であろう。
無念な気持ちを、ポジティブに切り替え次なる試合に備えたい。
楽しみにしておる。