渋谷駅、山手線の改札を出たところに、
升毅さんと松永玲子が写った巨大なポスターがあったのを見た時は、
かなり驚いた。
その後、案内を頂いたが、
日々の雑事に追われ、返事をするのをすっかり忘れていた。
申し訳ない話だが、
作品名も『エトロフ伯父さん』『ナホトカ伯父さん』とおぼえ間違っていた。
公演が始まり、再度、連絡が来た。
もうすぐ楽日ではないか。
慌ててスケジュールの隙を見つけ、なんとか観に行くことができた。
ひさしぶりに観る升さんは、C調な演技とシリアスな演技の振り幅が素晴らしい。
松永さんは、『ブレノスアイレス午前零時』の娼館の女将に続いて、
今回は腹ボテの元ストリッパー。最近、ビッチがはまり役の様子。
そんなベテラン舞台役者二人を相手に主演の伊野尾慧は、
正直なところ、かなり押されている印象だった。
しかし、最後にどんでん返しが待っていた。
それまでの印象をすべてひっくり返すような圧巻の長台詞。
松永さんが、
「初舞台の青年が、舞台役者へと羽化した瞬間を目撃した」
とFacebookに書いていたが、あのシーンを観ると、まさに納得。
え、伊野尾慧って初舞台だったのか!
だったら、尚の事、あの長台詞はスゴい!