少し前になるが、
ひさしぶりに下北沢で芝居を観終えて、
劇場を出て驚いた。
キャバクラの客引きがいたのだ。
よくよく見れば、
いたるところに客引きがいる。
それもそのはず、
いたるところにキャバクラが出来ている。
かつても下北沢にその手の店はあった。
しかしその大半はメインの通りではなく、
そこから横に入った路地にあった。
そのせいか客引きの姿もほとんど見かけなかった。
いったい何があったのだ。
同じころ、
僕の住む経堂の街に、
ややこしい筋が経営するキャバクラが進出して来ようとしたが、
大家が直前にそれに気づいて断ったという話を聞いた。
実は以前にも経堂に、
ややこしい筋の店が近寄ってきたが、
いずれの時も大家が断り、
入り込んでくるのを防いだそうだ。
下北沢に話を戻そう。
今、キャバクラとなっている某所は、
僕が住んでいた頃は個人経営の飲食店だった。
その後、しばらく激安チェーン店だったが、
それもなくなりキャバクラとなっていた。
これはどういうことなのだろうか。
やはり家賃の高騰で、
個人店や激安チェーン店では、
経営が立ちゆかなくなったということか。
そして空いてしまった物件を、
そのままにしておくのも無駄だと思い、
大家がキャバクラに貸してしまったのだろうか。
大家には大家の事情があるのもわかる。
そんな大家の事情が街を変えていく。
駅の改修工事が終わるころ、
下北沢の街はどんなふうになっているのだろうか。