ある打ち合わせの席で、
「朝8時までに届けますと言われたVTRが、
連絡もなく2時間3時間遅れることはよくあるが、
あれはいつになったら無くなるんだろう」
という放送作家あるあるネタを言うと、
ディレクターも、
「僕も昔、よく明け方、Vを届けに行きました」
すると傍らで聞いていた若手女性ADが、
「
Vを届けるってどういうことですか?」
ああ、映像をデータでやり取りするようになってから
業界に入った世代だから、もう知らないのかと思っていると、
「どうして作家さんにVを送るんですか」
「え、作家さんがナレーションを書いてくれるんですか!」
・・・。
そうか。
最近はプレビューの時に、
完成形に近いナレーションを求められることが多いため、
仮ナレもかなりしっかりしている。
そのままディレクターが直してしまう番組も増えているし、
個性的なナレーションの場合、総合演出が手を入れる場合も多い。
彼女はそういう番組にしかついたことがなかったんだろうなあ。
「最近の若手の作家の中には、
ナレーションなんて書いたことのない人もいますよ」
とディレクター。
別にナレーションが書けなくても放送作家はできるし、
ナレーションが書ければ偉いわけでもないけど、
いろいろと変化は起きているものだなあと思った次第。