新橋は朝の6時

2021年10月03日 09時28分14秒 | コメディのかけら
新橋に着いたのは朝6時前だった。
ロケに同行するためである。

集合場所に制作会社は、
飲み屋街を抜けた先にある。
土曜日の早朝、
かつてならば始発帰りの酔客が、
ゾンビのように歩いている時間だが、
緊急事態宣言が解除されたとはいえ、
さすがに今朝は人影も少ない。

「ラブホテルよりも安い」
そう謳うレンタルルームの看板だけが、
朝の光の中、煌々と輝いていた。

その看板の前を通った時、
すれちがった女性が妙な発音で、

「まっさーじイキマセンカ」

え、こんな朝っぱらから。
でも、声をかけるということは、
これで釣れる客がいるということだ。

ロケバスの中で、そのことを話すと、

「昨日は最近見かけなくなった外国人女性が、
 たくさん出てきましたよ」

どこで何をしていたのだろうか。

少しずつ新橋も平常時に戻りつつある。
それがいつまで続くのかはわからないけれど。