昨夜の『ダウンタウンDX』で島田秀平が、
「寝間着を寝る時に裏返して着ると恋愛運が上がる」と言っていた。
この話を聞いて思い出したのは小松左京の『待つ女』。
本作の中に、このおまじないが出てくる。
「いとせめて」と呼ばれるおまじないで、
戦前の女学校の寮でなどでも流行ったそうだ。
小松さんの創作と思われている向きもあるようだが、
円地文子さんと対談した際に、
「“いとせめて”よくご存知でしたね」と褒められた、
と『小松左京自伝』で語っているから、
創作ではなく事実なのだろう。
作品内では、寝間着を裏返しに着て、
「いとせめて恋しき時はむばたまの
夜の衣をかえしてぞ着る」
という歌を三度唱えて寝ると、
好きな人の夢を見ることができる、とある。
今回、確認のために『待つ女』を出してきて、
該当部分を読んだら、
小松氏は上記の歌を素性法師の作と書いていたが、
これは間違い。実際は小野小町の作。
島田秀平のトークから、
たどり調べて、小松左京の意外なミスを発見…
こういうのってなんか楽しいですね。