KERA・MAP公演『グッドバイ』観劇。
太宰の原作は、絶筆のためわずか35ページ。
舞台では40分程度。
その40分は原作に意外と忠実。
以下、多少ネタバレにはなるが、
小説自体は有名なのでご勘弁を。
小池栄子演じるキヌ子のセリフ、
「おそれいりまめ」
このくだらないセリフも原作にある。
それはさておき。
心に残ったのは、幕間の休憩で背後から聞こえてきた会話。
「あんなおもしろおかしい小説を書きながら、
死のうって考えるなんて凄いよなあ」
太宰が自死に至った詳細を僕は知らない。
しかし人間というものは、
「おそれいりまめ」と「死」というのものを同時に考えることができるようだ。
『グッド・バイ』、コメディとして読んだが、実は奥が深いのだなあ。