『世界の果てまでイッテQ』の編集

2010年04月11日 08時00分45秒 | 業界のかけら

関係者にはなにを今さらと言われるかもしれないが、
『世界の果てまでイッテQ』の優れている点のひとつに、
「編集の妙」ということがあると思う。

ちょっと前のSPでの話だ。
ベッキーが1日に何カ国回れるか、
というような企画をやっていた。

その中で、
空港で乗るべき飛行機のゲートを間違えて慌てる、
というシーンがあった。

実際の旅行でこんな事態が起きたら大変だが、
テレビ的には「おいしい」ハプニングだ。
従来のセオリーならば、
「果たして間に合うのか!」
と煽って、正しいゲートまで走る姿を延々と映しただろう。

だが、『イッテQ』は違った。

ゲートを間違えたと知ったベッキーが走り出してすぐにシーンが変わる。
機内のベッキーの姿だ。
「間に合っちゃいました」

「これはコメディのテンポだ」
見た時、そう思った。
普通ならサスペンスとして描く出来事も、
編集次第ではコメディとして見せることができる。
そう教えてくれる編集だった。

想像するのに、
この手の「編集の妙」が随所に発揮されているのだろう。
それが企画をより輝かせ、
『イッテQ』のヒットに繋がっているのだと思う。