美しい地球環境を未来に!

最近の異常な気候はなんだか変だ!
地球温暖化のために「できる行動は?」役立つ情報を発信して行きたいと思っています。

自然の摂理

2010-05-22 14:09:15 | Weblog
アリゾナの砂漠で1990年前半に科学情報の粋を集めて
地球システムを複製した「バイオスフィア2」という
プロジェクトがあったことを思い出しました。

この情報を集めて見ますと
このプロジェクトには2億ドルもの資金がつぎ込まれて、
生物系について最善の理解に基づいた技術を駆使して、

人類の科学がミニ地球の再現をさせることができるか
どうか確かめる念入りな実験だったようです。

約12,748平方メートル(3.15エーカー)の内部には、

様々な生態系の土 (珊瑚礁、砂漠、沼沢地、サバンナ、
池、低木地、海洋および熱帯雨林)、空気、水および土壌が
入れられ、自然な動植物も含んでいたそうです。

1991年9月26日に、8人の科学者が、2年の滞在のため中に
閉じこもりました。

わずか5カ月以内に、バイオスフィア2のなかの空気中の
酸素含有量は21パーセントから14パーセントまで低下して
しまったそうです。

その間、叡智を尽くした精巧な再生システムにもかかわらず、
二酸化炭素と亜酸化窒素レベルは危険状態に上昇してしまい
ました。

科学者は2年の間は、バイオスフィア2に何とか滞在しましたが、
酸素は、補給せざるを得ませんでした。

しかも、人間以外の他の居住者にとっては、厳しいもので、
25の脊椎動物の種のうちの19はすべての花粉媒介者と共に
消滅したそうです。

最後は、ブドウの木、ゴキブリおよびアリのような
「より競争力の強い」種の固体数は爆発的に殖えたそうです。

結果として、自然の生態系を人類の叡智ではコントロール
できないことが証明されました。

ですから、「生物多様性の危機」は、すべてを超越した
「人類生存の危機」なのです。

この地球環境の劣化を前にしても、科学で何とかなると言う
ような議論をする人はこの実験の失敗の意味が見えていない
のでしょう。

そのような人の話しをまともに受けて行動すると人類は
取り返しの付かない悲惨な事態を招く事になります。

人類の叡智では自然は再生できない、
だから再生できない物は壊さないという社会の価値観が
浸透する必要があります。

自然の摂理にそった社会経済の価値観が必要な時代を
迎えてしまいます。

そのためにも植林をするという行動を通じて、
自然の法則という価値観を理解し、会得する人が増える事
を願っています。