
今は、インドネシアの熱帯雨林での植林を進めていますが、
日本の山林も大変心配です。
前の会社で入社後3年余り四国の山林でお世話になりました。
そこでは、植林用の苗木づくりと苗畑管理、植林と下刈り、除伐、間伐
の実際作業、山の巡視管理などそして関連する分野の調査・研究を
経験しました。
山林仕事のほとんどプロセスの現場を体験しましたので、日本山林、
林業の課題も理解しているつもりです。
いちばんの心配は、戦後植林された林の間伐の遅れです。
四国の山林を巡視して山奥深く入った時、とてもビックした光景に出会いました。
この体験は今も脳裏にあります。
幹の太さ20cmぐらいの大きな植林木でも枯れるという事を
このときはじめて知りました。
余りにもアクセスが不便なために、間伐がされなくて、林が
満員電車状態になり、ストレスが限界に来て、そのあたり全体が
枯れる「共枯れ」という状態になってしまっていたのです。
そこそこ大きな木が枯れることなど夢にも思わなかったので本当に
びっくりし印象に残っています。
スギの植林地からの花粉の発生は、スギの悲鳴です。
間伐の手入れがされないために過密状態でストレス一杯で、
生命の危機を感じて子孫を残すために花粉を通常より大量に出しているのです。
そして、温暖化の進行で知らず知らずに体温が低下して、
免疫力の落ちた人間がその花粉に接して花粉症になってしまうということです。
自然の摂理に沿った現象です。
ですから、自然の摂理に照らして、スギが住み易い環境に間伐を
してあげれば、花粉の発生量が減ります。
自然の摂理を知り、学びわたしたちの生活に生かすことは大切だと思います。