正直、スコアほどの差を感じない実力伯仲の一戦だったと思う。
国士舘大が大会初戦、阪南大が中2日という日程の有利不利も感じなかった。
工藤が試合後に「あの内容で勝てなかった」と無念のツィートを記したが、それも分かる。
キックオフ直前に胸のエンブレムをつかんで気合を入れた工藤。
動きやプレーそのものは高知大戦よりも上だったと思う。
特にビハインドを背負い、3トップ気味に布陣を替えた終盤は、
相手の右サイドをワンツー・リターンで崩し続けて、再三の得点機を演出していた。
工藤を含めた阪南大の終盤の反撃は見応えがあったが、
惜しむらくは、シュートの精度をやや欠いたことと、国士舘大のDF陣の堅守。
GKが見送るしかなかった枠内シュートを何度もカバーされた。
前半の国士舘大の先制PK。この場面は阪南大GKがよく止めたが、
キック前に他の選手がPA内に入ったらしく、直後の蹴り直しを決められた。
0対1で前半を終えた時は、まだ十分に同点に追いつけると考えていたが、
自陣の右サイドへのロングフィードへの対処が遅れて許した2失点目が痛かった。
国士舘大の勝因として「阪南大の一瞬のスキを逃さなかった」ことが挙げられる。
今季の関東1部で、前期3勝1分け7敗の最下位と苦しみながら、
後期7勝3分け1敗と持ち直し、総合4位でインハイ切符をもぎ取った勢いもうかがえた。
試合後、ゴール裏であいさつを終えた直後の工藤。
「悔しいというよりも呆然とした」ともツィートしていたが、その心境がうかがえる一枚。
早く顔を上げて、前を向いて、来季に備えてほしい。以下はおまけの写真。
キックオフ直前にタオマフを掲げた阪南大ゴール裏。
チャントは「熱いプレーで、オレたちを揺らせー・・・」
開始前から「がまんでーきないー」とは、最近の大学生はえらくソー【以下自粛】
対する国士舘大ゴール裏。
チャントは「バーモこくしー、行こーぜー、我らーとーとーもにー・・・」
おい、君たちも札幌系かい まあ、札幌U18や大谷室蘭と縁深い大学だからね
阪南大ゴール裏に並んだ応援メッセージ。
工藤を含むJクラブ内定者は、支えてくれた仲間たちのことを忘れず、
新しい舞台で大きく羽ばたいてほしい。