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ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

小さな幸せ

2008年01月08日 | 文化・芸術

仕事始めのようです。今日は「明日までにお返事ください」メールやら、レッスンやらとあって、「なんだかせわしないわネー・・」と思ったのでした。これから3月に向かって年度末のシメがあったり・・・

美食と美酒と読書三昧だったシアワセな冬休みの終わりです。

そうは言っても、毎年、年初めには昔から2日が「弾き初め」と決めていたので、この日からベートヴェンの後期のソナタとかドビュッシーのエチュードとかショパンのバラードとかシェーンベルクとか、いろいろ弾いてコンディションを確認するということは念入りにしているので、全く何もしてないというワケではないんだけどネ。

それと逆立ち。コレが出来なくなったら人生の方向転換をしなくては、とは思ってるから。逆立ちが出来なくなったら、ジーンズを着るのはやめると心に決めているの。身体のキレが悪くなったら、もうカジュアルな服は一切着ないで、普段でもワンピースかスカートにブラウスとかセーター、というフェミニン路線にして、言葉使いも「わたくし」にして、つんとすました態度に豹変すると決めているの。

さ。大丈夫かしら。路線変更かしら。とりゃあああーーーーっ



大丈夫。寒がりだからヒップホップも土方も両方イケそうなフリース着てるけど、春になったらジーンズはきます

ところで:結局、買ってしまって夢中で読んで2回は読み直してしまった:図説 食人全書/マルタン モネスティエ著/原書房

素晴らしい良書でした ホントだってば。

ファンになってしまいました。この人の本のテーマがほとんどグロ、フェティッシュ系にも関わらず、変態本になっていないところが、さすがロジカルなフランス人ジャーナリストです。「タブー」は解決されていない問題として捉え、なぜそれについて考えなくてはならないのか、ということまで掘り下げて書かれています。

そう。こういうグロなものを「おえ~っ」というようにしないで多角的に検討する、という趣味の悪い(←いい意味でネ)インテリジェンスというのはフランスのお家芸。

ナゼ今「人肉食」なのか。ナゼならば2040年には3人に1人しか赤身肉が食べられない食糧難の時代が来るから、という歯が浮くほど怖い現実を見据えて書かれた本でした。日本の食料自給自足率なんて40%くらいなわけだから、輸入が途絶えて何ヶ月持つか、ということを改めて思い起こしてゾ~っとしたわけです。
食文化としての食人、大飢饉や漂流、遭難時の生きる糧としての食人の歴史が、キモい写真と正確な年号で記されていて、ドライ・アイになるほど見入ってしまいます。近年、近代国家(!)で起こった大規模な食人(!!)は99年です。北朝鮮やアフリカ(←それは不思議でないとして)以外です!衝撃です!うほー クジラやイルカを食べる民族が、「非道だ!」と胸を張って言えるのか:謎です。
結びは:葬式なんかしてる場合ではない。死んだら:「肉」だ。いかに罪悪感や嫌悪感なく、この貴重なタンパク源を食すべきか、食品業界、企業が開発していくだろう。だって。

この他、澁澤龍彦の「少女コレクション」とか、まだ読んでなかった澁澤モノを読んだり

年末はフグやらステーキを食べたり、元旦に横井さんが差し入れてくれた高級オーガニック・ワインを飲んだり、シャンパンを飲んだり、金箔入り日本酒を飲んだり、ローストビーフだチーズだなんだ・・・

で:よく逆立ちが出来たもんだな!と。

さて、今週からはヒッキーも返上して、新年会にGo!

コンサートにも行きます ↓

~松永通温生誕80年記念~
3ジェネレーションコンサート
08年1月17日(木)19時開演 
東京文化会館小ホール

家系的には4代音楽家という日本音楽史上でも希な松永家の2代目、松永通温氏の個展です!ピアニストの松永加也子さんは通温さんの長女、ハーピストの平野花子さんは孫という音楽一家が、家長老(?)の生誕80年を記念してのコンサート。 花子さんは去年のUSA国際ハープ・コンコールで日本人初史上最高位入賞(2位!)の松永家が世界に放つ俊才。3月のオペラシティでのデビュー・リサイタルの前に、プレ・お披露目の演奏となります。


演奏曲は全て松永通温作品。

1:ディスインターラクション=メディテーション ソナタ フォー ハープ(2000/2007)改訂初演
2:ソナタ 春(2000/2006)改訂初演
3:不思議な花の咲く地帯(2003)初演
4:ウェイヴズ フォー ピアノ(1984)
5:メディテーション(1999/2000)改訂初演
6:メディテーション(2002)初演
7:メディテーション(2004)初演
8:メディテーション(2005)
(2はピアノとハープ、1はハープソロ、4~8はピアノソロです。)
演奏は、ピアノ松永加也子、ハープ平野花子
一般3500円、学生1500円

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Comments (2)
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