ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

高瀬アキさんを聞いてきました

2007年11月13日 | 音楽
先週:金曜日:新宿ピットインでのピアノの高瀬アキさん&ベースの井野さんのライヴに行く。横浜のを聞きたいと思ってて逃したから、雨でも行くし!

ジャズのCDとかはよく買うヤザワなんだけど、ライヴハウスとかにはあんまり行かないのは、ナニを着て行ったらいいのかよく分からないから。←こーゆーとこクラシック出身て感じなんだけど。商業系大メジャー・アーティストがクラシックの大ホールとかでやるような興行コンサートだと、行き慣れてる場所なのでジャズでも行くんだけど。でもやっぱりジャズはピットインとかこういうライヴハウスで聞くのが最高だと改めて思う。

実はエレクトロニカとかのイヴェントとかジャズ・フェスとかにも出かけたりしてるんだけど、なんかこー格好が浮いてるんだよね、自分的には。

誰も気にしてねーって!自意識過剰~~

とか言い聞かせて、どうしても聞いてみたいライヴとかには出かけるわけだ。

ピットインでジントニックを入り口で頼んで飲んで聞いてるうちに、顔がバクバクしてきました。休憩の2曲前があんまり良くて、カンドーしたのが顔に??

休憩で横井さんに会った時に:「なんかここ、暑い~。顔が熱い~」とかゆったら「ナニ飲んだの?ジントニックか。そう、ここのジントニックは濃いのよ。言わなくても濃くしてくれるのいいでしょ」と言われて、そうだ、夜ゴハンまだ食べてなかったからな、と納得。

高瀬アキさんはヤザワの大先輩にあたるクラシックの出身。「桐朋のピアノ出で楽譜なしで即興とかして弾いてる!しかもジャズ!(←当たり前だつーの)」というベルリンを本拠地に活躍されている素晴らしいジャズピアニスト。

高瀬さんはオーネット・コールマンとかセロニアス・モンクとかも弾くんだけど、ジャズの人というのは当然「アレンジ」をして弾くわけだ。モンクが大好きなヤザワ。いろんな人がカバーしたモンクのCDとか持ってるけど、オリジナルのモンクよりいいと思ったものはこれまでなかったんだけど、この高瀬さんのモンクはすごく良かった!モンクよりずっと!!

とかゆーと、ジャズ・ジャーナリストの横井さんには「それは良かった。んもーホントにクラシックの人って、すぐどっちが上手だとか下手だとかとかで判断するんだから~(苦笑)」とかゆわれるんだけどね。

この「上手下手」という価値判断はジャズの世界ではあまり意味がないらしい。それでますますどうカンドーしたのか、とか演奏者に何て話しかけたらいいのかとか分からなくなって、ホントはおしゃべりで社交的なヤザワなのに、無言がちになって疎外感を味わうのだ。

「オリジナルを超えたものは『コピー』ではない」という言葉はストラヴィンスキーが言ったんだっけ?スティーヴ・ライヒだっけ?ライヒは時代のせいもあるけれど、こういった問題に対する発言が多かった気はする。「誰がそのやり方で1番上手くやるか、ということが大事で、誰が最初に始めたか、というのは大した問題ではない」とか何とか言ってたような気がする。これってモロ、クラシックのアーティストの考え方だよね?

ライヴ終わってバクバクしながら高瀬さんに「素晴らしかったですぅ」と言ったら、「前にお会いしたことありますよね?」とか覚えていてくれて、「リゲティのエチュードって難しいわよねー。途中から難しくなるのよねー」とかお話してくれました。やっぱりセンパイだ!難しい楽譜の曲も勉強したりしてる!

ジャズ界での評価はもちろんすごい高瀬さん。クラシックのヤザワが聞いても「すごい。この高瀬さんのモンクとかにヤザワのリゲティは勝てるのか?」とか思ったの、とかゆーと:また横井さんに:「どうしてそう『勝ち負け』『上手下手』でだけ考えるかなー」とかまた言われそうで黙って孤独を噛み締めてたけど(←喋り足りてない)よーするに

すっごい良かった クラシックの人間も聞きましょう → 高瀬アキ・ジャパン・ツアー2007

ってことなんす。


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Comment (1)
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