ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

学問としての音楽

2017年11月10日 | 音楽

      ハンガリー製の1台3億円というピアノ。カッコいいなぁ〜 

 

こんな未来派ピアノはヤザワのレパートリーにこそ相応しい。コレでショパンとかラフマニノフとかシューマン、ロマン派は特にヘン。バッハならまた違う味わいが出るかもしれないけど、やっぱり現代音楽でしょ

ピアノ・・というより電子楽器にも見える コードが無いから間違いなくアコースティック・ピアノだけど、メカって感じ。

カッコいいなぁ〜 これで自動ピアノでもないんだからね!

どこかのホールが買ってくれないだろうか そしたら弾きに行く

ツヤ消しもあるようだけど、やっぱりピカピカがイイ。なんならフェラーリみたくボディは赤 でもいいと思う。

これでモーツァルトのコンチェルトを弾いてる動画がありました。ヘンでした。。

まるでピンクハウスを着てフェラーリとかポルシェを運転するほど不釣り合い。

 

さて、土曜日のコンサートの疲れからようやく立ち直りましたよ  

コンサートの本番とリハと、2つレコーディングをするという、企画者からすれば極めて効率的なプランではあるものの、演奏者からすれば、とても過酷なプラン。AIじゃないんだからさ

フツー、リハでは「指慣らし」程度で体力をキープしておくものなのに、本番を2回やったわけで、しかも1発録りという神経が切れそうな集中を2回したわけです

あんな曲(九十九折5番)はフツー、ぶつ切りで録って編集して繋げるだろーという難曲

 

火曜日に鍼に行くまで腕も指もパンパンに腫れて熱を持っていて、毎日アイシングしてたんですが、鍼が効いて水曜日には熱が引いて指にシワも復活。喜ぶべきなのか(← 指のシワ)

これで整体にも行って、体調を整えたら、論文2つめの執筆にかかります

 

今回は『論文』ではなくて、『研究ノート』に最初からするつもりだし、共著になったので、もう文献も読まないし、気楽に3分の2ほど書いたら、3分の1ほど書く予定の相手に託して、「てにをは」や句読点、改行やら校正は全部任せようという魂胆

文献は読まない。とは言うものの、掲載予定の「教職課程年報」に目を通してます

気楽に書く。とも決意したけれど、あまり調子外れでないトーンで書かないとね。

 

今回のテーマは「教育」。4月からの現場経験(音楽教室)も盛り込みたかったけど、事例としては少なすぎるかもしれない。何しろ「小さい人」に教えるのは初めてだったので難しかった。急に泣いたりするから、自分が予定していた内容を教え切れずにタイム・オーバーになるし。メモリは少ないし。全然・予定が立たない。そうかと思うと、急に出来るようになってたりするし。子育てしたことがないから分からないんです。

 

それでも生徒のママに:「こんなに辛抱強く教えていただいて。ありがとうございます。私だとイライラして怒っちゃってダメなんです。先生はお子さん好きなんですか?それともお仕事だからでしょうか?」とお礼を言われて、

「もちろん仕事だからです(キッパリ)」「・・・・・」と返事をして2秒ほどシーンとしましたが、そもそも私は辛抱強いからピアニストなんです。出来ないのは別に構わない。出来るようにさせるのが仕事だから。やる気がないのと態度が悪いのは子どもでも無理だけど。興味を引くように遊ばせるようなことはしたことがないから、機嫌を取りながら教えるというのが出来ないんですよ。

 

「母性」というのは女に産まれれば自然と身に付いてるものではなく、出産後48時間以内に我が子に授乳をして初めて芽生えるそうですよ。

児童教育というのは別分野だとつくづく思ったので、一切の「母性」を排除した、情操教育でもない、学問としての音楽教育について書こうと思います。

やっぱこれで「情操教育」はヘンだよね?

PS:ところで「父性」はいつ芽生えるのでしょうか

 

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with Katia & Marielle Labèque

2017年10月06日 | 音楽

本日はこのあたりを聞きながら静養してます〜

 

引き続きラベック姉妹 ラベックのアルバムの中でもメシアン、バルトーク、ラプソディ・イン・ブルーに次いで好きなバーバラ・ヘンドリックスとのアルバム。今は絶版中なので再販してほしいですね。もちろん私は持ってるけど

 

Summertime - Barbara Hendricks sings Gershwin with Katia & Marielle Labèque (piano)

 

今日は明け方に喉の痛みで起きてみたら発熱もしてたようで汗ビッショリ。急いで特性レモネードを作ってホメオパシーを飲んで、安静にして、レモネードを飲んで、安静にして、レモネードを飲んで、シャツも3枚ほど着替えてたら夜には復活

 

*****インフルエンザも3日で治すレモネードのレシピ ****

レモン、シークワサーなど柑橘のしぼり汁、甘味(メープルシロップ、ハチミツ、砂糖)、ショウガしぼり汁を好みの分量で混ぜて、お湯と水で割って50°以下にする。

この50°以下が決めて。

低温圧縮、ロー(生)のココナッツ・オイルを大さじ2以上入れる。

*************************************

要するに非加熱(低温圧縮)のココナッツオイルを舐めるわけですが、それではあまり沢山摂れないので、レモネード仕立てにしてます。ショウガも発汗作用があるので、あれば入れるといい。めんどくさければグレープフルーツジュースを生ぬる〜く温めてココナッツオイルを入れるだけでもいいのです。温度は50°以下でココナッツの酵素を摂れればいいわけ。

 

さてこちらはスティングとラベックのお姉ちゃん、カティアのデュオ。

ワタシ的には・・ミス・マッチな感じ。ミックスのバランスのせいだけではないと思う。もう少しピアノが引っ込んでれば、違和感がなかったかなーそれでもやっぱりヘンかなーというところ。ピアノの音色がキレイすぎてヴォーカルの質と異世界な感じがして。

それでも評価高いから貼っておく。ラベックだし

 

Sting & Katia Labèque - Shape of my heart (piano & voice version)

 

これはインポートがかろうじて買えるようですよ。当然・私は持ってるけど

 Shape of My Heart
 Katia Labeque
 

 

こちらはジャズ・ギターの大御所、ジョン・マクラフリンとカティア・ラベックのデュオ。これは本当に素晴らしいですね。ギターとピアノのように音量も音質も合いそうにない楽器を、愛の力で合わせてしまってます。一時期2人は結婚してましたね。

 

1988 John McLaughlin & Katia Labeque Brise de Coeur

 

永遠でないからこそ美しい。一瞬の煌めきだから美しい

そう思わないと過去が恥ずかしくなりますからね。こんなビデオ作っちゃって:笑

 

カティアは本当に素晴らしい仕事をしてます。スーパー・ピアニストと言っていい。チック・コリア、ハービー・ハンコック、ゴンザロ・ルバルカバ等とのデュオ・アルバム。ここまでジャズも弾けて、クラシックも現代音楽まで弾けるピアニストは今後、出現するのか分かりません。不世出の天才ピアニストだと思います。ヤザワの女神〜

 Little Girl Blue
Katia Labeque
 

 

 オトコとは別れても姉妹愛は永遠 私も妹か姉が欲しかったな〜 

ラベックを世界的スター・ピアニストにした『ラプソディ・イン・ブルー』。素晴らしい

 

Rhapsody in Blue (By Katia Labèque, Marielle Labèque)

 

なんかまた発熱してるようなのでレモネード飲んで今日はもう寝よ。

連休にゆっくり落ち着いて仕事します

 

 

 

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新旧・女王やら貴公子やら

2017年09月25日 | 音楽

 

女王というか皇太后というか・・魔女の風格。弾き方もシンプルでイイ

 

こちらは新・女王の「トルコ行進曲」。ワザが増えて雑技団ぽさに磨きがかかってます  

 

ヤザワ的にはこっちのほうが好き けっこー複雑でリゲティのような知的な感じもする

 

 どのみち「姫」という楽器じゃないですよね 。ハープなら風情は「姫」ですが・・

ピアノは男女関係なく同じ楽器で同じ曲を弾くので、「女流ピアニスト」というのは本来はありえない。「美人ピアニスト」と言えばヘタクソのことだし・・

 

先日の:「歌姫」「ポップスの女王」「演歌の女王(姫。ではないですよね)「鍵盤の女王」で連鎖的に思い出した。

ピアノの貴公子

日本では:ちょっとイケてる男性ピアニストは、「貴公子」で売り出されるんです。ダルベルトも貴公子時代に桐朋に来てくれたんだよね。貴公子らしく、白いジャケットだったような・・

そういえば男性ピアニストで「ものすごいテクニック」というピアニストは最近、聞きませんねぇ。というより昔からアルゲリッチとか女性に「凄腕」を誇るピアニストが多い。「貴公子」はバリバリ弾くというより、エレガントにロマンチックに弾くものなのかも。ショパンからの伝統。

 

こちらは「人気ピアニスト」の仲道センパイ。こんなに美人でも「美人ピアニスト」は侮蔑表現なので「人気ピアニスト」。

 

 

こちらは王道の「美人ピアニスト」。案外、弾けてるじゃん 

 

時々画面に映り込むショボい花がピアニストのランクを表していて悲しいけど、仲道さんも、このお姉ちゃんの「激昂(月光)」もダルベルトより好きだなぁ〜

やはり「貴公子」はこんなガツガツした曲を弾いてはイケナイ

 

ところで来週はヤザワの授業は前期試験です

試験内容は:任意の曲(印象派以降から現代)の演奏と、演奏曲の分析の発表、質疑応答です。

 

質疑応答をするから「ウィキの丸写し」は通用しません

本人がアカウントを持っていて、ウィキに書き込んでいるようであれば、それは一種の社会貢献でもあるんですけどね。

 

そして音大でも、最近はYou Tube でしか音源を聞いてない学生が多数

You Tubeは誰でもアップ出来るので、下手な演奏を手本にすると悲惨なことになる

せっかく1曲づつダウンロードや定額配信があるんだから、色んな人のを聞き比べて欲しいもの。

 

そうそう。つい先週:

 

「iTuneで色々、試聴して?」と中学生のコに言ったら:「iTuneって何ですか」と言われて驚いた。アンドロイド・ユーザーは知らないんですね

「じゃ、Amazonで『デジタル・ミュージック』のカテゴリで検索してみて?」と言ったけど、アップルの一人勝ちというわけじゃないのか〜。この世界(音楽界)もAmazonとGoogleが支配するつもりなのか と、今後の業界地図に思いを馳せました。AmazonもGoogleも定額配信を始めるようですしね。

私はMacユーザーなので、Windowsはやっぱり汚らわしいと感じるし、Googleもお世話にはなってるけど、やっぱりAppleには頑張ってほしい

 

こちらは広く一般のための楽曲「解説」。こんなことを万が一でも試験で言ったら質疑応答が盛り上がるぅ〜

「そのベートーヴェンの気持ち。というのは降霊術でもして本人(ベートーヴェン)から聞いたんですか」とかね。突っ込みまくり


アナタはイタコなの というような・こういうことは有名になって「人気ピアニスト」とか「人気作曲家」とか「司会者」になったら言うの。音大の授業みたいなこと言ってたらTVには呼ばれないからね

 

[悲愴]解説

 

 

アムロちゃんの引退の記事でも、アムロ本人は何も語っていないのに、「アムロの気持ち」を遠隔読心術で読んだかのような記事が多くて、日本人て・そんなに「お気持ち」好きだったのね〜と呆然とします。

 

「本離れ」とは言われても、まだ日本人は本好きな民族だと思う。

それはいいことなんだけど・・

音楽は文学ではないので、文学的に音楽を「理解」した気になられると本当はイヤなんです

まだ絵画とかと比較されたほうがずっとマシ。

抽象的なことをストーリー仕立てにしないでほしい。

椎名林檎も:「歌詞がつくと風俗になる」って言ってたことあったな〜 

 

 

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亜麻色の髪の乙女 La fille aux cheveux de lin

2017年08月14日 | 音楽


ダルベルトは老境に入ってました。


「亜麻色の髪の乙女」は演歌のようで、「トルコ行進曲」も弾けてたけど、ユジャ・ワンの影響かヘンな装飾を入れたり3度で弾いたりして所々自爆してました。
「激昂(月光)」はポリー二よりはマシとはいえホントに暑苦しくてウザかった。ベートーヴェンのソナタはハンマー・クラヴィーア以降でないと聞けない。ダルベルトのせいじゃない。沖縄とかハワイで「第九」とか聞きたいか?「バラード1番」もなんだかなー

 

なんかさーピアニストってこんなに右脳だけで弾く人種だったっけ?と思ったけど、老境なんだろうなと。


それでも「沈める寺」の幽玄的な響きなど、ドビュッシーはさすがのテクニックを披露してました。なんでドビュッシーとラヴェルとかフォーレとかフランスもので固めなかったんだろうねアンコールもオンディーヌとかチルドレンズ・コーナーで、パリの風を感じたのに。

客席も特に音大生とかピアノレスナーの子どもがいるわけでもなく、「売り切れ」だったにも関わらず、かなり空席が目立って、もったいなかった。この日はピティナの沖縄地区本選大会だったせい?無理して「トルコ行進曲」とか「激昂」なんて弾かなくて良かったのに。「ドサまわり」感・漂うプログラムで気の毒な感じがしてしまった。ドビュッシーとかラヴェルは良かったから。

 

それより何よりホールのピアノが酷くて、休憩時間にも調律をしてるというのに、狂っていて、和音で伸ばす音がビヨヨ〜ンと微分音で聞こえるんですよ

よくヒステリー起こさずに弾いてるなと感心したんですが、沖縄が気に入ったようで「また来たい」とアンコールにユーミンまで弾いてたし。私の知らない曲で、「何コレ?」と一緒に行った友人に聞いたら「松任谷由実」と言われて。唯一、楽譜を見て弾いた曲でした。

初見だったのかな?

 

*************************

友人への報告メールでした

 

それにしてもフランス人奏法というか、カラカラを漕ぐコマネズミのごとく腕を丸めて回転させながら弾くスタイルは何なんだろう

久しぶりに見て、懐かしいやら・やっぱり意味不明やら・・・

留学当時は:「ヘンな弾き方だな〜・・でもきっと、フランス音楽に(ラヴェルとか)必要なテクニックに違いない」と深く考えず、真似もしなかったけど、やはり効果と何の為なのかは謎。やっぱりネズミっぽくて見苦しい

 

思うに

あの弾き方は「フランス人である」というサインなのかな ユダヤ人迫害とかの歴史で、強制連行されないように、ユダヤ人でない音楽家としての証なのかな

という以外、やっぱり分からない。もう別にいいや。真似もしないし。

 ダルベルトの後駆けつけましたよ

中学生部門?(D級沖縄地区)優秀賞  

本選なのに 拍手もなくて、まるで試験のようなコンクールでした

せっかく応援に行ったのに。拍手したかったな。「しないで下さい」というアナウンスがあったんだろうか

 

 

こちらは 去年のヤザワの「亜麻色〜」

この日の演奏は自分的にあまり気に入ってないんですが、まあいいや。アップしちゃえという気分になった。ダルベルトを聞いて。

 何か激しい曲の後の息抜きとして選んだ曲だったはずなんだけど、前の曲の興奮を引きずっていて、テンションが不安定。本来はテンポはこのままでも、もっとまったりとした感じで弾いてるんですけどね。でもまあ面影はあるというか、こういう方向性ではある。こういう日もある。

一緒に行った友人が「ダルベルトより(ヤザワの方が)良かった」と言ってくれたので、急にアップする気になったんです

 反転させてみました 今日でもう3日、外出してないよ〜  

 

亜麻色の髪の乙女 La fille aux cheveux de lin

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エルフェ音楽教育/岩城音楽教室

2017年05月29日 | 音楽

梅雨で〜す   最新のフラワーアレンジ。「うっとうしい季節はグリーンを多めに」だそう

 

「ラウンド」からちょっと・進化して「なんちゃら」(←忘れた)という活け方だそう。

結婚式とか正式な食事会のテーブル花だそう。そういえば、こんなのが置いてあるね。

売り物になりそう

さ・箱に詰めて持って帰りましょ

部屋の波動が上がりました

飾るとなると片付けるから

雨なので読書もはかどってます

20年は経ってないと思うんだけど、買ったまま読んでなかった本を一気に読み出してます。

こんな日が来るとはね

記念というかコレクションみたいなつもりで買ってあった本。読み出してみれば・・

懐かしいレッスン風景

『日本人がフランス音楽(ドビュッシーとか)を理解するのは難しい。日本語という言語から、フランス語を反映した響きの音楽を理解することが困難なのだ。やはりフランス語を理解しないとフランス音楽は理解出来ない。沢山の日本人の女の子にザルツブルグのサマーコースで教えたが、そう思った』

というようなことが、ほぼ左のページいっぱいに渡って書かれていたのでした 。93年のインタビュー本。

あーうるせー アタシよりバルトーク下手なくせに リゲティとか弾けないくせに

とかゆーと、今度はハンガリー出身のピアニストから反撃を喰らうかな

 

やはりクセナキスの初演を高橋悠治さんが手がけていることへの当てつけが、「後輩のいたいけな日本の女の子」に向けられてマス

このインタビューをカットしても本としては全然・成立するのに、全文を載せたインタビュアーは、あの「オカマのフィリップ」かもしれん。マスタークラスに来ては、ヘタなベルクのソナタとかを聞かせてたヤツ。「ケッ。こんなヘタでよー弾くよー」という態度をヤザワはしてたかもしれん。

 

「分かる」と「弾ける」が一緒だといーよねぇ という・クソ生意気な態度を当時はしてたかもしれない。いや。してたに違いない。いえ。してました・・・

 

マスタークラスでボーッとしてたように(エルフェ先生から)見えたであろうヤザワではありますが、その時は先生が説明している分析とか、ほとんど興味なかったんです。ちゃんとノートは取ってたけど、それはフランス語の聞き取り訓練として行ってたわけで、内容は興味なかった。バレバレだったんだな

 

当時は:エルフェのレパートリーを習うべく通っていたので、難曲のブーレーズとかクセナキスの指使いとか、弾き方が分かればそれで満足だったんです。ドビュッシーも習ったけど、まだレパートリーとして弾く時期ではなかったので、本腰入れて研究も練習もしてなかった。それでこんなこと言われてたのか

それでも97年に東京でドビュッシーの『白と黒で』を共演したんですよ

このインタビューのだいぶ後。エルフェが共演したんだから、その時には「トモコも進歩したかな」とは思ったんだろうか。

 

まあいいや。私もこうして自分が教えた生徒を(匿名で)クサして文章として・いつの日にか発表するとしよう。師匠の導き

 

やっぱピアニストって性格・悪いよなー

と・ピアニストに言ったところで:「うっせーブス」とかデブとかハゲとか返り討ちにあって終わり。

エルフェはハンサムだし長身だし名家のうえエコール・ポリテクニック出身のピアニストだから。性格が多少悪くても美質が多過ぎて欠点はないことに

あるとしたらプロコフィエフとかバルトークとかヤザワのが上手というくらいだった。まあそれを言ったら「ドビュッシーは私の方が」とか「ヤツのラヴェルは聞けたものではない」とか、フランス国内のピアニスト達だけでも言い合いになるわな

 

「どうしてコンセルバトワールで教えなかったんですか?」という質問には:

「私のレパートリー的(現代音楽メイン)に自分でも躊躇があったし、私自身コンセルバトワール出身ではないので、知り合いがいない。それに演奏活動で忙しくなったから。時々、マルセイユのコンセルバトワールでマスタークラスはしていた。それとザルツブルグのモーツァルテウムでもね」

 

「私のマスタークラスにパリ・コンセルバトワールの生徒が参加することを彼らの教授は許さない」

というフランス音楽学閥のことも包み隠さず語っていたのでした。別に「許してない」んじゃなく、「勧めてない」だけだと思うんだけどなー。ヤザワもロリオ(メシアン夫人)に:「なんでクロード・エルフェ(なんか)に習うの」と言われたことあるし。「クセナキス弾きたいんです」と言ったら、「あ、そう」で終わり。フランス人なら行きたきゃ行くし、そもそもフランスでもクセナキス弾きたい学生なんて、まずいないし。

 

内容には興味がない。と思いつつ、ちゃんと通ってノートも録って、エルフェ先生のCDと本は全て買って持ってたのは、ひとえに先生がクセナキスと一緒に来日して『エヴリアリ』を弾いたコンサートを聞いて感激したのが出会いだったから。縁があって(コンセルバトワールの先生だったグソー先生の紹介だぞ!)紹介されて習う事になった時は嬉しかったなぁ。まだ日本でのコンサートが脳裏に鮮明に焼き付いてた時だったから。

 

当時はボーッとしていて、理解出来てるのは「弾き方」くらいで、他のことは、ぼんやりと曇ったような景色という感じだったのが、年月を経て、印象派の絵が写実的になってきて何を描いているのかよく分かるような感じになってきたんです。

 気がつけば、自分もエルフェのような形態でプログラムを組んだりレッスンをしたりするようになっていたのでした。

歳月、人を待たず。エルフェ先生に今のヤザワを見せてあげたかった

 

そういえば、フランス語も使わなくなって久しいのに、本は当時よりずっと早く読めるし理解出来る。内容に興味がないうちは、文章を見ても知ってる単語から「およそ何について語っているのか」ということが想像出来ないので、読み進まなかったんだね。

 

理解できなくても、とりあえずインプットしておけば、そのうちに脳が処理してくれるんですね。なんだか睡眠学習法みたい

 

最近は「お子様」にも教えているので、こんな本も読返してみましたよ。

岩城音楽教室―美を味わえる子どもに育てる
(知恵の森文庫)
光文社

 名著だし、読み物としても・かーなーりー笑える。この人も天才

 

自分が子どもの時を思い返してみると、教えている「お子ちゃまたち」は、相当・知能が高いんです。

ソルフェージュも教えてるんですが、3年生のキノコのように小さい女の子が、一生懸命、歌ったり初見したりリズム叩きをして、疲れてしまったようで「は〜・・疲れた・・」と目を押さえてから時計を見て、あと5分あったんですが:「じゃ、今日はこのへんで・・」とかゆって、自分で〆てお辞儀して「ありがとうございました」とか言うんですよ

 

6歳になったばかりなのに、バッハのインヴェンションをほとんど弾いてしまったというコもいてビックリです。

とてーも優秀なんですが、そこはチビなので、まだオクターブも届かないから、色んな曲を知性に合わせて弾かせるワケにも行かず、結局・ソナチネなんですけどね。

 

しかし岩城さんの本でスゴい箇所を見つけてしまったので、オクターブが届いたらコレもイケそうな気がしましたよ

 

***********************

 

『・・・ぼくが芸大に入り、山本直純君の小学3年生の時の日記を見せてもらったときはおどろきでした。彼の父上は指揮者でした。

「今日は、お父さまにつれられて、山田和男先生のおうちへレッスンに行きました。山田先生は、ベートーヴェンの第1シンフォニーのいちばんはじめのハーモニーがなぜF-durのドミナントで書かれているか、そして、そのあとはどうなっているのかを教えてくださいました。来週までに第1楽章をひと通りピアノで弾いてくるようにおっしゃいました。しっかりやります。」

全部カタカナでしたがこういう具合でした。ぼくは愕然としました』

 

 

『カラヤンがN響を使ってぼくにレッスンをしてくれたことがあります。その時カラヤンが言った言葉は、

「きみはものすごく表現しているけれど、きみが振るとオーケストラからときどき汚い音が出て来る。きれいな音を出したかったら、もっと力を抜いて指揮をしなさい」』

 

『大先輩の言った、これからの指揮者の条件という話が面白いので、紹介します。

1:子どもの時から指揮者としての専門教育を受けていた人でなくてはいけない

2:猛烈にハンサムでないといけない

3:家がとても金持ちでないといけない

4:ものすごく腹黒い政治的手腕を持っていなくてはいけない

 

彼はどれもこれもきみは違うというのです』

 

***************************  岩城宏之著「岩城音楽教室」より

 

カラヤンがモデルなのかな?

 

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Tomoko Yazawa ー "moderato" by Yasuhisa Tohma 〜 当摩泰久『モデラート』〜

2017年03月15日 | 音楽

本来は年末に「この1年」を振り返るものなのかもしれませんが、ワタシの場合は:確定申告のために、しげしげと・この1年の領収書などを見てるうちに、「ああ。あの時は〜〜だったなぁ〜」などと感慨に耽ったり、物思いに浸るのでした。やっぱり4月が新学期。というのは刷り込みよね

 

確定申告の時に・秘かに・編集してた・ビデオのご紹介シリーズ

 

去年は当摩泰久さんの曲を20年ぶりくらいで弾きました。当時はよく弾いていた・お気に入りの曲。懐かしかった。この曲は当摩さんが初めて三善晃先生に褒められた曲。「コレは出版できます」と三善先生に言われて、そんなこと滅多に言わない先生だから、言われた本人も周りで聞いてた人も驚いたのを覚えてる。

 

でもね「コレ、出版すればいいのに」ってヤザワも言ってたんだよね。当時からバイヤー的に名曲を見つける嗅覚が鋭かった。てゆーか・周りは宝の山の才人だらけの環境だったから、手を伸ばすか(弾くか)どうかだけの話ではあった。ピアノ専攻の学生はコンクールの課題曲とか、昔の死んじゃった作曲家の曲(ま・いわゆるクラシックの名曲)しか練習してない中、ヤザワは面白がって「未来の名曲」を弾いてたわけです。

 

全音出版で楽譜は出版されました

Tomoko Yazawa ー "moderato" by Yasuhisa Tohma 〜 当摩泰久『モデラート』〜

 

Tomoko Yazawa ー "Quelque chose de transparent" by Yasuhisa Tohma〜当摩泰久『何か透明なもの』

 

ドレスは PICTURES。本店は浮き島通り(那覇)だけど、東京は新宿のルミネの中のセレクト・ショップ等で販売されてるそうで、「ほとんど東京に送ってるのよ〜」とお店の人は仰ってました。東京で買った人が観光で沖縄に来た時に本店を訪ねてくる感じ。デザイナーは沖縄人だけど、確かに東京っぽい:笑

 

ヤザワも愛用

スマホじゃないからセルフィーが難しい。PICTURESはワンピとスカートとドレスがメインのブランドで、デザインは一緒。生地が全部違うというキモノのようなコンセプトなんです。コンセプトがキモノなので(:笑。勝手に決めてます。デザイナーが聞いたら目が点かも)当然・生地は最高。イタリアの生地が多いのかな。(キモノとかゆったのにね:笑)

ジャケットはアルマーニ イタリアン同士

これからパ〜リ〜

アルマーニなんて沖縄に来て初めて買いました。アウトレットがあるんです。アウトレットなので、サイズがあれば運命の出会い。10分の1くらいの値段だからね。ワタシの人生でアルマーニを着る日がくるとは思わなかったわ〜。コートもアルマーニ。着るような寒い日があまりないんだけど台北で着てました。

 

去年の5月@渋谷タワレコ

楽しそうに笑ってるけど:この時、ノエルの骨も持参して納骨してきたんです。やっぱり今より痩せてる。

3月9日が命日だったので1年経ちました。早いなぁ

ピアノは座って横を向いて弾くから地味。なので・正面を向いて大口を開けて大声を出す歌手のことを:「はしたないなー。アタシにはとても恥ずかしくて無理 」と思ってます。(ヤザワは超絶・歌ヘタです

 

サイン・テーブルに敷いてあったクロスとヤザワのブラウスが・偶然にも同じ色だったので:「クロスも持参したの?」と聞かれました。ホントに偶然。お店の人もヤザワの格好を見て、目が点になってたから。ブラウスは20年以上前の80'sが一巡して・リバイバルで・また着てるんだもん:笑。ヤザワ母の従兄弟の奥さんの形見分けだったと思う。スパンコールのインナーはZARA、パンツはサテン・ストレッチのフランスのどこぞのメーカーで、10年前とかに買ったもの。インナーだって何年前に買ったのか忘れた。服が減らないわけですよ。。。

タワレコのツイッターにアップする写真をチェックちう

 

ロハスってスパンコールとか着ないんだよね。藍染めとかヘンプの服とか着てる。

 

「フリースジャケットを洗濯すると、マイクロプラスチックの破片を2000/1回の洗濯で海に放出することになる」という記事を読んで、今年はフリースを買いませんでした。なんか繊維が粉になって吸い込んで肺に溜まるとか肺の病気になる。というような記事も読んだ記憶が 。暖かくて安くて便利だったのに。そんなこと知ったらもう買えない。この「便利」というのが、やっぱり何でも曲者なのね。。

スパンコールもビジュー系のビーズもゴミになるよね。。今後はよく考えて買お。いちお・ロハスなんで

 

って

 

「(服を)買わない」暮らしをしないと 

と・毎年呟いてる気が。もう志というより単なる口癖なの

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Tomoko Yazawa ー 尾高尚忠 ソナチネ ー Sonatine by Hisatada Otaka

2017年03月11日 | 音楽

なんか寒いなぁ〜

 

水曜日に確定申告の書類をまとめ終わって午後3時、1日半ぶりに:「6時半までちょっと昼寝してから出かけよ 」と布団に入ったら・もう目覚ましが聞こえなかった。

 

起きたら木曜日の午後4時近くでした

 

「はあ アタシはワープでもして戻ってきたのか」と・一瞬、ワケが分からなくなりましたが、とりあえずトイレに行って、みんなにカリカリをあげて 、自分もちょっと何か食べて、また布団に入って、

 

次に起きたら金曜日の朝10時でした

 

いちお・金曜日までは(書類作成に)かかるということにしていたので、大変な事態にはなってないんですが、これじゃ水曜日に終わっても木曜日に終わっても変わらなかったなーという。しかも水曜日は1つ予定をスキップしてるし

まあ・こういう日もあるさね

風邪引いて寝込んでたわけでもないけど、「養生した」ということにしよう。

 

寝不足が貯まってたんです。なんたって1日1冊のペースで読書 をしつつ犬のトリミングをして畑も耕してアクセサリーの修理もしつつパンなども焼きビデオの編集などをしつつ書類を作ってたんですから

 

イヤ〜なことをしてる時というのも、ものすごく活動的。どれもこれも「ナゼ今・それをするの」というものばかり。

 

そんな・めっちゃ活動的だったここ2週間ほどの成果を御披露します。

 

桜の季節にふさわしいピアノ曲

1楽章から3楽章までアップしましたよ

 

とくに大和情緒満載の2楽章を貼りますネ。各章、微妙にエフェクトをかけたり1から2楽章へはページめくるようにしたりと工夫もしてます。アップしてから気がついたけど、天井のロープみたいな紐を消すんだった。もう面倒くさい。書類も終わったし

 

録画はやはり天井からカメラをぶら下げてた様子。よく映ってたなという奇蹟の録画。

 

 Tomoko Yazawa ー 尾高尚忠 ソナチネ 2楽章 Sonatine - 2 by Hisatada Otaka

 

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シーモアさんと、大人のための人生入門

2016年11月28日 | 音楽

                                  今年のバケツで育てた自然栽培米。大豊作

 

去年収穫のこの一房から増やしました

ノエルが亡くなる2日前ほど

ノエルが亡くなって1週間

辛くて何かしてないと状況

 

そういえば、コンサートでヨハンの映画の話をトークでして、泣いてしまいましたね、私

聞いていた皆さんは:「映画も音楽も良くてヨハンの成功を喜んで涙ぐんでいるヤザワ」に見えたに違いない。と、ふと先ほど気がついたんですが、実は:ノエルと重なってフラッシュバックしてしまって号泣直前でした。

 

獣医に余命宣告をされて、看病して(ホーキング博士の看病ほど大変でも長期でもないけど)、というのがハマりすぎてしまった。

忘れてたつもりだったけど、まだ全然「喪中」です。まだまだ泣きそう

 

前のワンコのバニラの時も、亡くなって半年ほどでのコンサートのトークで「亡き王女のためのパヴァーヌ」で、やはりフラッシュバックして泣いたんです。

自分ではアガっていないつもりでも、やはりテンションが高く、感情移入しやすい状態になっているので、ああいうことになるんですね。感情バロメータが振り切れるような感覚でないと演奏モードにならないので、トークで妙に落ち着いてトーンダウンすると演奏はノレなくなってしまうんです。演奏モードのまま話すと、高ぶってああいうことになるし。

 

みっともないなーアタシ。。鼻水たらしてたよなー と1週間も経って思い出した。

 

そういえば9月の「マジカルミステリツアー」でも泣きかけたから。あの時は(話を)振られて泣いたのに、今回は自分で話してるうちに泣いたという。

 

やれやれ。。。。 

すっかり1人で気恥ずかしくなって、気分転換に映画を観ることに

 

観たい映画だらけの中、やはり奥深いピアノ教師の映画を観てきましたよ、桜坂劇場 グッ・ジョブ!

 

 映画『シーモアさんと、大人のための人生入門』予告編

 

 

けっこー人気あってビックリしました。レッスンの風景とかが多いのに、みんなピアノ・レスナーなのかな?と思ったくらい。

イーサン・ホークが映画の中で語っているように:「同業者でもこれほど悩みを救ってもらうことはできなかった」というのはよく分かる。同業者同士の気安さはあってもライバル心もあるから、同じ悩みを持つ畑違いの人がいい。

 

ピアノの映画なので「そんなことは当たり前だ」と思うことだらけではありましたが、場所がNYなので、ちょっとした散歩の時に映るイエロー・キャブとかセントラル・パークとか、建物が懐かしくて嬉しかった

 

「どうして成功したピアニストや才能あるピアニストほど性格が悪いのでしょうか?」という質問に:「それは高みを目指す芸術家本来の気質と聴衆の求めるものとのギャップがありすぎて、ピアニストはノイローゼになっているのです」という答えは身に滲みました。。

 

大多数の人間に好かれようと努力することが商業主義なので、それで成功して金持ちになったら「金持ちケンカせず」になっても良さそうなのにね?ところがこれが違うんだなー成功すればするほど荒れるんだなー(精神的に)ヘルタースケルターの「りりこ」みたくなりがちなんだなー

 

沖縄に来て、ロハスな暮らしをするようになって、自分でもようやくバランスが取れたような気がします。

クラシック音楽のコンサートやオペラやバレエなんか生涯、行くこともないであろう人々とも知り合いになって、世の中には色々な人がいるということが分かったので、「ギャップ」と思わなくなったんです。

 

それと「暗譜」のこと。

 

2009年のブログで書いてました スタンダード:暗譜?

 

けっこー踏み込んだ内容のドキュメンタリーで、フツーの人には面白いのかと思いましたが、イーサン・ホークが制作するくらいだから面白いんでしょうね。

 

ツイッターでこういうの見て

 

11月24日

今日のこれからのタスクを公開します。 ・台詞を覚える ・ワルツ踊ってる動画観る ・カホンのリズムパターンの動画観る ・レ・ミゼラブルを観る ・マクロス7を観る 信じられないかも知れませんが、すべて1つの公演のための作業です

 

*** ほう面白いな 色々やってるなー

 

と思うから。

ちなみにヤザワのコンサートの準備も:

*テーピングをする *ピアノを練習する *腕のアイシングと灸をする *自分の練習の録音を聞きつつ楽譜に気がついたことを書き込む *他の人の演奏があれば聞く *曲と同年代の絵画や小説を見たり読んだりする *その時代の背景を調べる *筋肉をほぐすミオンパシーをしてホメオパシーを飲んで寝る

 

というようなもの。これ+日常雑務になります。自分では「こんなのつまらないでしょ?」とか思うけど、練習風景とか面白いのかもね。ドレスを着たコンサート姿しかフツーは見ないだろうから。ジャージで(笑)メトロノームをかけてジリジリとテンポアップして練習してる姿とか見たら「ピアニストってアスリートだなぁ」とビックリするのかも

 

   

 

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沈める寺- La cathédrale engloutie

2016年11月08日 | 音楽

連休中に読んだ本。ワタシの幅広い読書傾向が分かるでしょ?

 

仲道センパイのむかーしのエッセイを今・読みました。

そして細木数子の生い立ち(暴露本)も

ジャポニズムは:フランス的な視点とウィーン・モダニズム的な視点と、もう1度おさらいしたくて読みました。すでにリピート3回目。何回読んでも「そういえばアレは・・」的に忘れてるからネ

 

なんでこんなセレクトなのかと・思うかもしれないけど、細木数子本以外は仕事上・必要で読みました。「魔女の履歴書」は、なんだかAmazonで「これも読みなされ」と表示されたので、思わずポチっとしたんですが、感想は特にないです。「そうだったのかー」という感じ。

 

ここんとこラジオに立て続けに出演してますが、自分が弾く曲や音楽の話を振られると、どうも難しい表現になりがち。NHKのクラシック番組ではないし教育番組ではないので、もっと分かりやすい話し方をしなくてはいけないと思って仲道センパイの本を読みました。明後日のラジオ番組に活かせるといんだけど。。

 

私の仕事の傾向が:「0歳児からのコンサート」とか「胎教コンサート」とか「親子で楽しむ名曲」では全くないので、大人でクラシック音楽が好きな、ある程度の教養がある人に語りかけるような表現をしないと。難しいんだ、コレが 。「専門的な話を、ある普遍的な事象を導入として(説明ほどくどくなく)ポイントを押さえて語る」わけだから。

 

20日のリサイタルでは、何曲かドビュッシーも弾きます。やっぱりワインにはフランス音楽

ショパンにはウォッカのほうが合うと思う。

まあそれで・プログラムの中のプレリュードからの「沈める寺」についてポイントを押さえて語る練習としてブログに書いてみましたよ。

 

***************

この曲は、ドビュッシーが「シオン修道会」の総長と「薔薇十字会」をかけもちしていた晩年に作曲されたので、秘密結社の秘技を習得、もしくは「世界のヒミツ」を知った・アーティスト特有の・神秘主義に満ちあふれています。

「沈める寺」という曲は、海底に沈んだ古代都市の寺から聞こえてくる鐘(完全5度)を表現していると思われます。ダイビングで訪れた海底都市の鐘を聞いてるような感覚を表現したいもの。

*****************

どうよ。 分かりやすい? 

かなーりマニアックですが、ドビュッシー自体がそういう人生だったし、そういう曲を作ったんだから。だから好きなの。ショパンやリストみたいなタラシじゃないのん

この他、『亜麻色の髪の乙女』- La fille aux cheveux de lin も弾きます。

 

「亜麻」ってナニもしかして話題のヘンプ

と思ってウィキを見てみれば:「ヘンプと間違われるが、全く別の植物で、ヘンプより高級」なんだそうだ。ヘンプはコーヒー豆の袋(麻袋)や紐になるのに対して、亜麻はリネンなのかな?

大変・勉強になりました。

******************

その他、ドビュッシーのエチュードも1曲、弾きます。「アルペジョのための」

 

いまだにクラシックのピアノ音楽といえば、ショパンやリスト、モーツァルトやバッハしか聞いたことがないしイメージ湧かない人も多いらしいけど

フランス音楽(ドビュッシー、ラヴェル)からが本当の意味でのピアノ音楽です。

ピアノの機能をフルに使っています。印象派といわれる、絵画でいえばターナーのような色彩感覚を音で表現するために、ペダルの使い方が多様になって、滲んだような・色が交差するような・光が空から差すような風景を音にしたのです。こんなことができる楽器はピアノだけ。あとはコンピュータしか無理。他の楽器は「メロディ」を奏でるもので、風景を表現したりするのには向かない。

「メロディ」だけではない音世界を表現できる楽器というのがピアノの醍醐味

 だからピアノは楽器の王様なの

王者にふさわしい図体のデカさ。ひと目で「楽器の王様」と分かります。

****************

 

どうでしょか

ちなみに「亜麻色の髪の乙女」は、ローランサンとかドガのような雰囲気であります。

 

やっぱり「音」を説明するってホントに難しいですー

 

ところで昨日、思わずレンタルで観てしまった「ボヴァリー夫人」

観たかったのに観そびれていたんです。

 

映画『ボヴァリー夫人』予告編

 

可哀想でした 

ガッツがあれば「細木数子」に。なければボヴァリー夫人という事でした。

やはり医者とピアニストのカップルというのがベスト。実際・多いし、無理がない。

 

 

こっちはコメディでサイコー

 

『ボヴァリー夫人とパン屋』劇場予告編

 

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HIGH RISE

2016年10月16日 | 音楽

なんだかんだとバタバタしてるうちに、ふと気がつけば「後妻業の女」を観そびれていたことに気がついた。。DVDレンタルになるまで待つしかない ショック。。

 

この夏は特に観たい映画もなく、ヒット中の「君の名は」もカンケーない世界。という感じで食指が動かない中、「お!コレはタイプかも」と思った桜坂劇場で公開中のハイ・ライズを観てきました。

 

映画『ハイ・ライズ』(8/6公開)日本オリジナル予告編

 

ヒネもしてないで、「新ゴジラ」でも観てくれば良かったかなぁ

まあでも美男を堪能したから・良し。とするか。男優はやはりイギリス人が好き

ジェレミー・アイアンズが、ほとんど歳を取らない魔性の男のようで驚きました。

かつて絶頂期のジュリエット・ビノシュと共演した「ダメージ」から全然・変わってない

悪魔儀式で有名なワイト島の出身だそうなので、人間の血でも飲んでるんでしょかね

それもまた似合いすぎてコワいけど

 

シン・ゴジラが外国人には今イチ受けなかったというように、「ハイ・ライズ」もイギリス人にしか共感できないストーリーかも。インディー系だから、更に「なんだかな」感もハンパないし。

パンクっぽいけど、バイオレンス・ヒッピーというか、最初から最後まで徹底して破綻してて:笑)色彩感のないサイケデリックというか:笑

 

「久々にヘンなモン観たな」というミョ〜な充実感から、ボケーと最後のクレジットを眺めていたら、「あっラルフギャラクシーでの録音だったのか」ということに気がついたのでした。どうりでヘンな映画なのに、音楽だけ・ものすごいクオリティの録音だと思った。桜坂劇場のスピーカーなのに、他の映画と全然・違った

 

Auro3D soundの本拠地、ベルギーのギャラクシー・スタジオ。ここのジェネラル・マネージャーがラルフで、ヤザワのPlaying in the Dark / 仏蘭西幻想奇譚はここで制作しました。新作の「Absolute-MIX」のミックスも1部、ギャラクシー。2年続けてギャラクシー通いしたんです。懐かしいなぁ

ヤザワの制作の時も、BBCのドキュメンタリー・チームがオケの録音をしてたっけ。ロンドンからはTGV1本で来れるからイギリスの仕事も多いスタジオなんだよね。

 

こういう思い出があるから、ベルギー空港でのテロの映像とか見ると、怖いし悲しい。私が迎えの車を待っていた場所がガラスの破片だらけだった。

ギャラクシー自体はブリュッセルから車で1時間ほどの田舎にあるので、スタジオにさえ入ってしまえば安全で世間から隔絶された環境なので、ブリュッセルのテロは遠い都会の話。という世界なんですけどね。

 

ベルギーといえば、こんなイメージだったんですが、これはハンガリーとかオーストリアのイメージだということがギャラクシーに行って分かりました

 

6:00からがイイです

Márta and György Kurtág play Bach-transcriptions by Kurtág

 

ハンガリーっぽいなあ(←偏見。行ったことないから

 

 

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5年ぶりのAbsolute-MIX 2010

2016年10月01日 | 音楽

まだチラシは手元にないんですが情報解禁になりました〜

 

Talk Concert 矢沢朋子 piano+plus Ticket Pay

 

このチラシは2010年の東京のコンサートでのチラシでした。さむーい2月で雪の季節。

CDのジャケにもなってます。

暑い夏が続いて忘れてますが、沖縄では今年の2月、雪が降ったんですよ。台湾でも。

 

Absolute-MIX自体は:ついに劇団ひとり状態になってますが、2001年に発足してから2010年まで、海外から様々なアーティストを招聘したりコラボしていた先駆的かつオシャレなプロジェクトでした。VJともコラボしてたんだからね。10年ひと昔とはこのことか

 

ピアノプラス piano+plus:は、沖縄に来てからのプロジェクト名。

 

土地柄に合わせて、エッジな部分をだいぶ丸くして、トーク・コンサートを基盤にしています。コラボは減りましたが、ゲストをお呼びしてトークをしていました。今回はヤザワのCDレコ発ということで、自分で話して弾くし、よろしければツーショットだけといわず集合写真も取りましょうよ? 

歌うかどうかは思案ちう 

 

11月17日解禁のボジョレー・ヌーボー2016のオーガニックと、+HOLICのロー・チーズとスイーツがお供です

ワインもチーズも東京からの移住組。今回の幕間のロビーは、東京を抜いて・世界・最先端になったと思う。この取り合わせでのイヴェントというのも一期一会。

  by +HOLIC

Made by +HOLIC

お待ちしてますよ〜  (植物性)チ〜〜〜ズ      

 

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鎌倉で津波から生きのびる

2016年04月17日 | 音楽

鎌倉で津波から生きのびる

 

 このCGは本当にゾッとしましたよ

 

地震は「北緯33°線上を震源地としている」ようなので、上がっていくという見方をしている人が多く、そういうことに普段は興味もないような人たちも本能的に「全国規模でヤバい」と感じているのが、3.11の東日本大震災と決定的に違いますね。

エリック ・Cさんが森本たかおんをリツイートしました

伊方原発が危ない。本当に危ない。免震機能を省いて再稼動してしまった川内原発もすぐに止めろ。 伊方原発にも免震機能はつけられていない。  23:00

エリック ・Cさんが追加

 
4月14日

猫が地震でびっくりしているときは、猫のわきの下に手を入れて支える形で抱っこして、ぶらぶらと揺らしてみてください。「なんだ。揺らしてるのはお前だったのか」という顔をして落ち着きます。ネットで得た知識だけど、うちの子たちには効果的だったので、試してみる価値はあると思います。

 

*********************

 

私はツイッターは基本:災害時と動物保護関連にほぼ特化して使っています。たまに「フレンド」のつぶやきに反応してしまう時もあるけど、私自身は「つぶやかない」んです。言いたい事はまとめてブログに書くの。

 

フェイスブックも外国の友達を検索する機能としてしか使っていません。ブログはリンクしてますが、数少ない「フレンド」に少しでも動物保護とか世の中のことを知らせたいため。反応はほとんどないんですが(どのへんが「フレンド?」)、今回の地震はようやく「他人事」ではない感覚があります。「かわいそう」じゃなくて、自分たちの居住地区は大丈夫なのかという立場に立っている感がある。

 

「川内原発を停止する署名」もフェイスブックで見てすぐに共有しました。

ヤバいヤバいと言われている玄海原発といい、ダダ漏れの伊方原発といい、活断層真上の浜岡原発といい、何かあったら、今度こそ民族大移動です  

なんでアフリカとかインドじゃないのに難民にならなきゃいけないのか

と5年前に思って沖縄に来たなー

「好き好んで東京から疎開してるバカ(←ヤザワのこと)」という態度をされたしされてるけど、チェルノブイリ被爆をしているので、3.11以降の東京の線量で暮らすのはもう無理なんです。実を言えばもっと前からもう無理だった。ずっと不定愁訴か鬱だと思っていたのが移住したら治ったんです。転地療養じゃない。関東の原発から「日常的に漏れている」微量のを吸い続けて蓄積させてたんでしょうね。どうして高齢者がなる甲状腺癌に20代の自分がなったのか?という疑問が3.11の時にようやく分かりました。チェルノブイリだったんですね。

 

沖縄に来て「微生物」のことやEM菌のことを知ったので、原発さえ止めて燃料を「安全に」保管さえ出来れば、漏れて撒かれた放射能も、かなり微生物で消去できるという明るい展望が見えてるんです。

マジックボールにEM菌とか乳酸菌を入れて回せば、それを吸い込んで肺に入った放射能も微生物が食べてしまうので無害化できる、というのもウソじゃないと思います。

洗濯物のすすぎにEMを入れて部屋に干すと、明らかに空気が清浄化されるんです。

あとは重層を適度に摂る。それと宮古島産の「麻炭」を食事に混ぜています。

3.11の時に「デマだ」と言われた「イソジンを飲む」というのも、結局ウソじゃなかった。私は養命酒を飲んでましたけど。(ヨードを摂るため)

 

まだ地震が収まらなくて震源が北上していくようだったら、食料品や防災グッズの他、こういうことも知っておいて欲しい。

 

話は飛ぶけど全く関係ないというワケでもないから。

 

2015年以降の私の録音は、ソルフェジオ音律で調律したものです。

もうそろそろレビューが出る頃なので(4/20発売の雑誌)書きますが、クラシックでも少し高めのピッチであるソルフェジオ音律に慣れるのに1年かけました。音が明るいので、このピッチに慣れるまでどんな曲調でもこれまでの弾き方だと能天気に弾けてしまったんです。もともと「絶対音感」だしね。どうしても「高くて明るく」感じてしまう。

スタジオの録音の仕事では440なので、こんなこと(ソルフェジオは444)は自主企画でないと出来ないんです。ホールでも442くらい。

 

どうしても444ではヘンな曲というのもある。あった。慣れても。それは平均率で作られた曲の宿命だったともいえる。曲というか作曲者のコンセプト自体も:「貴族様の御食事が美味しくなる為に奏でられる音楽」というわけじゃないからね。ちなみにノーノはヘンでした。左翼だしねー当然よねー。ヘンだと思ったものに関しては以前の録音も使っています。

それに実際はソルフェジオは444ではなく、C=528での調律なんです。Aは「444あたり」ならいい。という割り振りで、そのバランスに慣れていない調律の方も苦労したと思います。それでも528の音叉を特注で作ってもらって、家のピアノもスタジオのピアノも全てこれでピッチ上げしてもらいました。

 

なんでこんなこと書いてるかというと・・

C=528の周波数がDNAを修復するから。

ヒーリング・ミュージックというと、ニューエイジ系というのが一般的な認識だろうけど、それはあくまで「イメージ」。それに「癒し」というリラックス系じゃなくて、「修復」だから!

黙ってたのは:ことさらに「ヒーリング」を売り物にしなくても、そもそも音楽とはそういう使命を持ったものであるし、その上でやはり音楽として優れていないと「ヒーリング」ではあっても「ミュージック」とはいえない。

私は「音楽家」であって「治療師」ではないんです。

「激しい曲で癒して治してみせる」と思ったワケじゃないけど、実証したというところかな。(←やっぱり負けず嫌い)

 

こういうことを「メジャー」でやると抹殺されたり暗殺されるらしい。インディーにはインディーの使命があると3.11以降目覚めたので、メジャーが出来ないところをフォローしていこうと思ってます。目覚める前から十分にインディーだったけどネ。

 

Amazonで「ヒーリング用」の・やっすい528の音叉が売ってますが、これでも十分!寝る前に2~3分聞いただけで睡眠が見違えるほど深いですよ。

私のCDは言うに及ばず

CDパッケージは美しく、手に取って喜ばれるように毎回、工夫してますが、是非・「高音質」でも聞いていただきたい。特に今回。

実はものすごく準備してたわけです。そういう努力を見せるのが本当はダサいと思ってるんですが、言わないと全然・分からないということもあるから言いました。

 

音楽が「情操」だけに訴える贅沢な「お遊び」ではないことを証明しています。

ま・「思想闘争」的なオス臭も相変わらずしますけどね

 

私は前世は男だったような気がしてきました。

それで今生は女となって、世の中の不条理を理解するために生きている感じ。

Meditationフラワーエッセンスの効果かな

 

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『偉大なるマルグリット』~今だから話~

2016年04月05日 | 音楽

久~しぶりに「意地悪なフランス人」が作った映画を堪能しました

 

当然:桜坂劇場

 

実際は:実在のアメリカ人の富豪歌手をモデルに映画化したものですが、ごくごく稀にはフランスでも実在するんですよ(←富豪のヘタクソ音楽家)

 

2007年に観た「アート・オブ・トイピアノ」を思い出しました。

最近のチェキ!2

当時は色々・人間関係もあり、東京で仕事もしていたので、このようにオブラ~トに包んで書いてるワケです。この何日か後には:「楽しい映画でした」とまで書いてあるし

映画自体(アート・オブ・トイピアノ)は腹がよじれるほど笑った記憶がある。それこそ『偉大なるマルグリット』でしたよ。

 

資本主義至上主義!のアメリカではこういうことがあるのだ!と言いたいフランス人がデフォルメして「偉大なるマルグリット」を作ったんでしょうけど、フランスでもいるんです。ただし!アメリカ人とは違って美意識の民度が違うので、笑うために持ち上げるような下品なことはしませんけどね。

 

『偉大なるマルグリット』予告篇

 

実在した「マルグリット」のモデルの歌声

Worst Singer Ever

 

本来はこのように歌われる曲

Der hölle rache - La flauta Mágica [W A Mozart] sub esp

 

 

何気に観てしまいましたが、同級生やら知人の顔が何人か浮かんできました

舞台に出て来て瞬間:「(あ。コレはダメだ。アガリすぎてる)」というのは分かるんですが、ピアノの前に座って弾き出した途端、1ページで3、4回も止まってしまうマダムに成長してしまったヒトとかいるんです。

 

それこそ旦那や知人(ヤザワを含めて)は笑うどころか手に汗かくわけですが、本人は懲りることもなく、年に2回ほどは「生き恥」を晒さないと、生きてる意味がないらしい。本人に聞いたわけじゃないけど。マルグリットと違って富豪夫人ではないので、そのヒドい演奏を拝聴しても誰にも「お手当」が出ないんです。マルグリットと同じなのは:旦那が妻であるヘタクソに:「もうやめなよ?呼び出された人たちも迷惑そうだよ?」と言ってくれないこと

カネになるわけでもなく、気だてがいいヘタクソなわけでもないので、いっそヤザワが「みんな」(親族を含めて)を代表して真実を面と向かって本人に教えてあげてもよかったんですが、沖縄に引っ越してしまったので、ようやく聞く機会がなくなってラッキーでした。かように人間関係とは難しい。ヤザワの母がお世話になってたんでね。とはいえ、母は「払って」たので、その娘(ヤザワ)がタダで騒音に耐える義理は本来なかったんですけどね。同級生にシッターのバイトを回した感覚だったから。ほらね。ただの厚かましいオバさんでしょ?

 

ここまでヒドくなくても「暗譜してなんとか止まらずに最後まで弾いた」だけ。のレベルなのに、カネを取ってコンサートを開くヘタクソが後を絶たない

 

マルグリットと違うのは、音楽が好きというわけでもないのに、小さい頃から無理に習わされて、弾けると「いい子ね」と褒められて育ってきたため、「褒められる」ことをしなくてはいけないという強迫観念と、「頑張る」ことが唯一のアイデンティティになってしまったのでしょう。頑張って譜読みをして練習をして暗譜をして恐怖を克服して人前で弾く。「エラいでしょ!頑張ったでしょ!アタシ!」というトラウマを背負って生きてるわけだ。もうとっくに人生折り返してるんだから、余生は好きなことだけして生きればいいと思うんですけどね。マルグリットと違って自分の録音は聞いてるはずなので「ヘタ」という自覚はあっても止まれない回遊魚なのか。。

 

だいぶヤザワ世代の親もボケ出したり具合が悪くなってきたりヘタすると旦那もガタがきてたりで、少しは静かに(コンサートなぞ開いて「みんな」に迷惑をかけず)なってるのかもしれない。

これで親がボケてなかったり元気だったりすると、ヤザワのコンサートの楽屋前で張っていて、来ていた知人(同窓生だな)に自分のチラシを配ったりチケット営業をかけるのだ。「アタシも再来月リサイタルなの。よろしくね?」とかゆって。プロじゃないから知人にしか売れないからさ。

聞かなかったフリをしても住所が割れてるので郵送してくるんだよ(笑)。丁寧に自筆で:「先日のリサイタルでお会い出来て嬉しかった。またお会いしたいです」って。だったらまたヤザワのコンサートに来ればいいだけなのにね

1枚買ったからヤザワにも1枚売らなきゃと思ってるらしい。不動産なら、六本木(←ヤザワ)と青梅より先のヘンピな土地(ヘタクソ同窓生)を「東京都だから」と同じ面積で「等価交換」というのはありえない。コラッ何眠たいこと言ってんねん顔洗って出直してこいや で済む話なんだけど。

これが業種が音楽となると「耳が腐るようなものと等価交換を申し込まれる筋合いはない」という真実を伝えると「選民思想がある」(日本人のユダヤ人?笑)とか言われるわけだ。同窓だと平等という考えこそ選民思想じゃない?と思うんだけど。ヘタでも当然アタシたちは一緒。だってユダヤ人だもん。という思想だよね?

そんな付き合いも沖縄に来てなくなって、友達もいなくなったけど経済的にはラクになったなー 

やら菓子やら持って:「おめでとう!良かったわよ!」なんてウソもつかなくなってストレス・フリ~

おっと!ブログはフェイスブックにリンクしてあったか

まあいいや。「多分、あなたのことだと思うことを書いてたわよ感じ悪いとワタシは思ったわーヒドいわよねぇ~」なんて親切に教えてあげるんなら、ヤザワも救世主に格上げよね?

 

ヘタクソもそうでないヒトも演奏家になりたいんだったら、王道で有名コンクールを制覇するか、ヤザワのように冬期エレベスト登頂のように過酷で難しくライバルが少ない現代音楽(笑:聞くのは弾くほど「過酷」じゃないですよ)を弾くか、マルグリットのように金持ちに生まれるか金持ちの旦那を持つかしかない。芸能界と違って、いくら美人でも枕営業が出来るほど市場がないんですよ。カネにモノ言わせて成るか、音楽業界のYKK(安いキツいキタナイ)現代音楽か王道コンクール。この3つ。

 

そういえば鮫島有美子さんのCDをヤザワ父は買ったかしら?


天皇陛下御作詞皇后陛下御作曲の歌

 

父は昔から鮫島さまの大ファンなんです。

「オマエ(ヤザワ)のCD注文したぞ~」と先日早朝(9:00)に叩き起こされたけど。鮫島様の御新譜のことを教えるのを寝起きで忘れてしまった。

この陛下まで巻き込んだ大胆企画は・・ひょっとして・・例の・・S河内氏のプロデューサーだったヒトかな?クレジットが知りたい!父に買わせなきゃ

という「第4の道」というのもありました 

 

そうそう「キャロル」を観て:「あー来週から頑張ろー」という気にようやくなりました。ヤザワ的には:とてもつまらなくて:こんなことで時間を潰すのはバカらしいと思えたんですね。なぜこの映画が色々受賞してるのかよく分かりませんでした。「暗い映画」とともに「つまらない映画」というのも観るのは大事ですね 家でDVDだと止めて観ないですからね。劇場だと最後まで観ますからね。時間の大切さを痛感する大事な時間。

 

まだ家では「来週でノエルがいなくなってもう1ヶ月になるのか・・」とふと泣いたりすることもあるんですが、楽しかったことを思い出して泣く涙に変わってきました。危篤状態の時と死亡直後の映像の鮮明さが少しソフトになってきたというか。

 

これまで見送った祖父母、母もバニラも、しばらくは危篤状態の映像が鮮明すぎてダメなんですが、次第にソフトフォーカスがかかってくるんです。本当に映像が曇ってくるんですよ。そしてリバーブがかかってくる。ちょっと映像が遠くに感じるんです。そして楽しかった思い出のほうが映像として浮かび上がってくるんです。

そういう意味では順調なんでしょうね。人生は長いなぁ

死ぬ時には短かったと思うんでしょうけどね。

 

 

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映画『アルゲリッチ 私こそ、音楽!』&『シャトーブリアンからの手紙』

2014年12月04日 | 音楽

観てきました~。いつ観るかということだけで、やはり観ないと。

沖縄でもけっこうな上映期間です。当然・桜坂劇場。グッ・ジョブ しかし・そんなにアルゲリッチ・ファンが居るのか?クラシック音楽ファンがいるのか?は謎

予告編は日本語ですが、映画は字幕でフランス語です。この予告編はアングラ演劇みたいだけど、フツーに観やすいドキュメンタリーでNHKで放映しても不思議じゃない感じ。

映画『アルゲリッチ 私こそ、音楽!』

 

どうよ今世紀最高のピアニスト」の生活は

 

コレを観てピアニスト志望が減らないかとてーも心配。この予告編でも分かるように、アルゲリッチ様は:ノーブランドの服にそのへんの・おばバッグにアクセサリーといえばビーズ系。3人のお子様もH&M系ぽいファッション(とはいえず・・)で『セレブ』とはほど遠い外見。

付き人もおらず、演奏旅行の移動も電車で駅弁(サンドウィッチだ!日本の駅弁では満面笑顔)。スーツケースも自分で持って、リハの合間にコーヒーもカフェまで自分で買いに行くという

 

ご自宅も・そのへんの日本の銀行の部長とかのがよっぽど豪華。というより・質素。食器も百金で買った?風。音大のピアノ教授の暮らしにも及ばない。分かっちゃいたけど『浄財』で暮らすのは「今世紀最高峰」でも・こういうことなのよね。1回のコンサートのギャラも「みのもんた」とか「タモリ」の1回のTV出演料のほうが・はるかに高額だと思うんだけど?だいたい荷物なんか自分で持たないだろコーヒーも買いに走らないよな暮らしぶりも彼らが「王様」だとしたら「鍵盤の女王」はプチ・トリアノン

 

これがねーテレビのCMとかにでも出てれば全く違う暮らしぶりなんだろうけどさー。アルゲリッチならそんな話もいっぱいあったと思うんだけど。楽器メーカーとか。愛煙家だからタバコ会社とか。出演までしなくても音源提供とか

 

それをしないから「今世紀最高」なのかもしれないけど。なんだかなー・・

この人はずっと癌と闘病中で、確か最初の皮膚癌の時は手術代がなくて、日本のファンが募金を募ってたんですよ

娘がこんな映画を作るというのは、やはり治療費のこともあるんだろうか。とても心配。娘たちも金運・薄そーだし。アルゲリッチは南米インディオと白人の混血なので、やはりユダヤ・ネットワーク(イルミナティ)の音楽家のような暮らし(故カラヤンは自家用飛行機所蔵。ナチスとも懇意で戦後も大活躍)はムリなのね。

 

2歳半からピアノの練習に明け暮れて、多大なストレスと体調管理にキリキリして:「そのへんの(幼少時に)遊び暮らしてぼんやりしてたヤツより将来、贅沢出来ないなんて我慢出来ない しかも!一生、練習に明け暮れるんじゃないのなんでアタシにこんなことさせるのよコレ(ピアノ)で儲かるわけこんなに苦労して」と音校に入ってから、母親を詰ったなじった(笑)。

「みっともないお金のことなんか口にするんじゃないの実力があればお金なんか自然に付いてきます」と・イリュージョン のような答えをオウム返ししてたなー・・バカ母め。あんなウソをこくから罰が当たって早死にしたのだ。

 

と・アルゲリッチも思ってそうだったなー 。「14歳から40歳の男(国際ビジネスマン)のような暮らしをずーっと続けてきた」と回想してたから。アルゲリッチの母はステマネ(ステージマネージャー)的な手腕もあったようなので、そこはさすがに極東の「町のピアノの先生」レベルとはワケが違うけど。

 

モーツァルトといいベートーヴェンといいアルゲリッチといいヤザワといい、全ての音楽家のスタートは:「ウチに天才が生まれた」という母親か父親の思い込みから始まるのだよ

 

実際には:アルゲリッチは天才以上の存在。まず生まれながらにして身体が頑健で精神的にもタフ。それでいて(若かりし時は)スレンダーで美人。70歳でもツアーで稼いで、2人の娘を養って、タバコも吸ってお酒も飲んでるのに声もしゃがれてないし肌も愛煙家とは思えない。何度か手術もしてるはずなのに、まだ現役で弾いてるというのもターミネーター的。しかも肺ガンなのにタバコも吸ってるし食事制限もしてなさそう。それに駅弁じゃ食事制限はムリ。こんな暮らしはフツー30代中盤からもう出来ないですよ。ムリに続けてたら数住岸子さんみたく40代で亡くなります。それに14歳から演奏活動をしていたらマイケル・ジャクソンのように精神疾患も抱えるはずなんだけど?ちょっとした鬱状態ではあるけど、演奏家なんてみんなこんなもんだし。しかも闘病中なんだからね。

 

器が違う とはこういう人のことを言うんでしょね。

 

レパートリーは:ポリーニのようにコンセプチュアルに幅広く網羅するタイプではないので、若い頃から弾いている曲で「肉体的な老い」を感じるというのは当然だろうけど、本番前のアガりぶりを見て:「こんな巨匠になってもまだアガるのか」と驚きました。救われないわー(ヤザワ的に)

 

演奏家という職業は、儲かって、遊んで、モテて、贅沢してるに違いないという幻想を吹き飛ばすこれぞドキュメンタリー 。アルゲリッチはモテただろうけどね

 

じゃ:幼少時からの夢「贅沢に遊び暮らす」ことができないヤザワは不幸せなのかというと、結局・乗り物酔い体質なので:飛行機もクルーザーも苦手だし、ヴェジになっちゃったので植物しか食べないし、肩こりもヒドいので重たい宝石はムリだし、趣味は読書にお絵描きにシュノーケルとさほどお金もかからないし(沖縄だからね )、畑と合気道もゴルフ代 とは比較にならない。犬猫の養育費もさほどかからないし。犬猫は「シャネルの首輪買って~ 」とかゆわないですから!

 

そもそもが質素な体質だったんですね。

 

かつて「働きマン」のように仕事した時期もありました。全身、筋肉痛なのでサロンパスを貼って、スースーして眠れないから睡眠薬を飲んで寝て、起床時は副作用で鬱なので濃いコーヒーを飲んで、考えてることは「あそこはどういう指使いにしたら弾けるか」とかで、読む本はコンピュータのマニュアルや語学の下調べばかり。さほど頑健な身体でもなかったので、そんな暮らしが続くと具合が悪くなって点滴を受けたり注射だったり。趣味の時間なんて当然ないし、マッサージと整体か病院で終わり。重圧の中、弾けば弾いたで評論家になんか書かれるし。唯一の娯楽のショッピングも「好きな服」より「旅行に便利なシワにならない汚れが目立たない(泥棒に)狙われない服」ばかり。だいたい音楽家なんてこんなものでしょうから、鬱気味で当たり前。売れっ子ならほぼ鬱なんじゃないだろうか。それでも自殺に至らないのは、クラシック音楽自体に癒し効果があるから。まず周波数がポップスとは違う。だから弾く事でも癒される。長年ピアノに費やしてきたのは、自分をも癒す技術の習得だったのかと、余裕ができた今は分かる。ピアノが弾ける人生は素晴らしいと、ようやく思えるようになりました。

 

アルゲリッチに娘がいて、付き人もしてくれてるようだし、話し相手にもなってるし、良かったな~と思います。これだけ忙しいとペットもそうそう飼えないし連れ歩けないしね

 

 

他、『ブリキの太鼓』の監督の映画も観ましたよ~。ヨーロッパの名匠と言われる監督は、やはり死ぬまでに第2次大戦のことを撮りたいのだなと分かりました。ルイ・マル監督の「さようなら子どもたち(Au revoir les enfants)」を彷彿とさせる静かなトーンの映画でした。銃殺シーンもありましたが、淡々としていてドキュメンタリーのよう。戦争になったら、こういう風に淡々と日々、人が殺されていくのが日常になるんでしょうね。ちなみに監督が気に入った!という書き下ろし音楽はヤザワの耳には3流の表現主義に聞こえました。フツーにシェーンベルグとか使えばいいのに。その点、ルイ・マルは音楽の趣味も良かったですね~。『死刑台のエレベーター』とか。

ところで当時のドイツはナチスを熱狂的に支持する国民が大勢いたのではなく、無関心な無投票によってナチスが政権に就いたのだそう。

色々、陰謀やら策略もあって分からないことも多いけど、よく調べて考えて14日の投票には行くつもりです

 

『シャトーブリアンからの手紙』予告編

 

 

 

 

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ほとばしる老害・・なのか?

2012年11月21日 | 音楽

本日発売の『レコード芸術』12月号。今現在も:カラヤンの録音がどーだ・こーだ・で盛り上がる貴重な雑誌。

 

商業ベースとは全く違う次元で展開されている『レコード芸術』。

 

芸術を商業ベースで考えない、時空を超越した文化としてのスタンスは大変・共感するところがあるものの

 

『それより、ちょっとかんたんには説明ができないような、凝った外装のこのCD、曲目解説のスペースが見当たらず、そうした紙の挿入もないようだ。音楽はゴタクに非ず、ただ聴くべし、の信念を守ってのことなのだろうか』

 

コレはどういうことなんだ

 

この雑誌は掲載が決まると:編集部とライター3人分、計4枚分のサンプル商品を送ることになる非常に格式の高い雑誌。仮に:プレス工場のミスで、濱田氏のCDに解説文が入っていなかったとしても、編集部用のものにも入っていない、4枚全部に入っていないとしたら、工場に文句を言うような事態。

 

編集部は原稿をチェックしたのだろうか

 

これではライナーノートを書いた横井さんにも顔向け出来ないし、商品としての価値も下がってしまいます。

 

コラナニやってんねん

 

アタシはこのヒトの授業を大学で取ったはずなんだよなー

そして何か仕事を頼まれて断ったような気がする

 

・・・という生徒だったヤザワですら、こんな記憶状態なので、先生もかなり高齢なはず。慣れない外装のCDに戸惑って、ジャケ内側に仕込まれたブックレットを見つけられなかったのか、手が震えて引き出せなかったのか・・・

 

 

ライナー無しで批評に挑んだ結果か。なんか生々しいなー・・

 

下段の那須田氏の半分以下のIQに見えてしまってないか

 

 

ま・ちょっと明日、編集部に問い合わせてみましょう。

 

ライナーが入ってなきゃ入ってないで、もっと面倒くさい事態だわー・・

 

PS: 録音評のコーナーにはヤザワを雇うべし! 今の技術に関しては:やはり現役のエンジニアでないと分析も批評もムリ。

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